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おすすめ本

「スキン・コレクター」

ジェフリー・ディーヴァー「スキン・コレクター」文藝春秋

リンカーン・ライムのシリーズも11作目。
シリーズが始まってから20年になるそうだけど、作品の中ではそこまでたっていない様子。

リンカーン・ライムは、事故で四肢麻痺になりましたが、精神的にはパワフルなまま、気難しい天才的な科学捜査官。
宿敵ともいえる犯罪者「ウォッチメイカー」が獄中で死亡したという連絡を受けます。
一方、刺青を入れられて毒殺という奇怪な事件が起きていました。
タトゥーをつかう意味とは。
しかも、犯人が残したらしいものから推測されるのは‥かってライムが関わった事件を研究している‥?

一方、よく出入りするパム・ウィロビーがもう大学生になっています。
いぜんの事件をきっかけに知り合った少女パム。
リンカーンの恋人で刑事のアメリアは、パムに愛情を注ぎ、姉妹のように仲がよかったのですが。
恋人の出来たパムはそろそろ自立したい年頃になり、母性愛の強いタイプのアメリアは胸をいためることに‥

最近は変わった趣向の作品も多かったけど、今回はこのシリーズのファン向けの王道といった印象。
はらはらドキドキしつつ引き込まれ、どんでん返しも十分に楽しみ、やれやれ良かった~とほっとする。
また楽しませてもらいました!^^

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「フェイスオフ 対決」

デイヴィッド・バルダッチ、ジェフリー・ディーヴァー他「フェイスオフ 対決」集英社文庫

ミステリ作家の共作によるアンソロジー。
二人ずつ組んで、自分のキャラクターを登場させる趣向が面白い!

まずは、マイクル・コナリーとデニス・レヘインが組んで、ハリー・ボッシュとパトリック・マッケンジーの豪華な共演となります。
互いに相手を見ての描写が、面白い。
ボッシュをFBIと推測するなんて。そんなふうにも見えるんだ?(笑)

イアン・ランキンも登場。
ジェフリー・ディーヴァーの共作では、リンカーン・ライムにアメリア・サックスまで参加。
なんともゴージャスですね。
違う地域で活動している探偵をどう会わせて、共同捜査させるか、がミソらしい。

他は知らない作家が多く、元を知ってればもっと楽しめるのに~と、ちょっと残念。
アクション・シーンが売り物らしいシリーズ物の登場人物が多くて、短編で二人の主役が出会ったらすぐに容疑者の隠れているところに踏み込んだり、いきなりクライマックス!という展開になるのが、なかなか楽しいです。
そういう意味ではハズレ無し、かも。
アクション物が急に見たくなって、テレビ東京で昼間にやっている番組を続けて見てしまったりしました。
一部はイギリスの作家なんだけど~
企画がいかにもアメリカ的ですよね☆

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「死者は眠らず」

ジェフリー・ディーヴァー他「死者は眠らず」講談社文庫

26人で一つのミステリを仕上げたリレー小説。
チャリティの企画で、アメリカらしい。
ジェフリー・ディーヴァーが重要なところを任され、つじつまを合わせています。

10年前、美術館学芸員の男性が異様な状態で発見された事件。
直前に口論していた妻が逮捕され、運悪く不十分な裁判のまま、刑が確定してしまいました。
関係者が集まり、当時のことを検証することとなります。

女好きな学芸員の夫。
確かに夫に怒りを抱いていた妻。
だが、他にも関係者にはさまざまな問題が山ほど‥
センセーショナルな出だしは、売るためというか、チャリティを効果的にするための一種の遊び心なんでしょうね。

お得意な部分を担当して展開していくので、サンドラ・ブラウンなら恋愛の描写とか、鑑識の部分を描くのは「ボーンズ」原作者で実際に鑑識のプロであるキャシー・ライクスとか、そういう具合です。
全部の作家が日本で知られているわけではないから、出来れば翻訳紹介して欲しいものです。
ディーヴァーはさすがの才人ぶりを発揮してますね☆

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「ゴースト・スナイパー」

ジェフリー・ディーヴァー「ゴースト・スナイパー」文藝春秋

科学捜査の天才リンカーン・ライムのシリーズ長編10作目。
安心の読み応えで、楽しめました。

アメリカ政府を批判していた活動家モレノが、バハマで狙撃されました。
入り江の彼方からの長距離の狙撃。一体どんなスナイパーなのか?
地方検事補の女性ナンス・ローレルが、この事件をリンカーンの元に持ち込みます。
諜報機関NIOSが先走った事件で、テロを起こそうとしていると思われたモレノは無実だというのです。
隠蔽工作をする諜報機関と対抗できるのか?
しかも、証拠はすべて国外、遠いバハマにあり手が届かないという。

手術の結果、右腕がかなり動かせるようになり、車椅子での移動もかなり楽になったリンカーン。バハマにまで行っちゃうというのが一番の驚きでした。
介護士のトムと刑事のプラスキーがお供。このチームでは新米のプラスキーも活躍し始めます。
一緒には行けないアメリアも悩みを抱えつつ独自の捜査。
遠くにいても心は繋がっている様子もあるけど、スリルは倍増!?

往年の名作を思うと、緊密感、緊迫感はそれほどじゃないですけどね。
テロ絡みの大変な話で異常者もいる!という出だしの印象からすると‥
9.11以後、アメリカ人はあまり深刻な内容は好まなくなったんじゃないかなぁ‥
お約束のどんでん返しもいくつもあるのですが~すごく悪そうだった奴が意外とそこまで悪くなかった、という傾向のどんでん返しが多い。
読後感としては、ほっとするところもありますね。
最後のひと捻りは、なぁるほど、こう来たかというミニサプライズでした☆

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「ポーカー・レッスン」

ジェフリー・ディーヴァー「ポーカー・レッスン」文春文庫

「クリスマス・プレゼント」に続くジェフリー・ディヴァーの第二短編集。
どんでん返し16連発!

一つ一つ違う世界にすぐ引っぱり込み、捻った結末へ持っていく腕前はさすが
レベルが高いです。
ただ、短編だとブラック・ユーモアになりがちだし、違う犯罪が次々に出てくるわけで、続けて読むには~こんな酷い目にあわなくてもという気がしてきて、ちょっと‥
少しずつ読んでいたら、日数がかかりましたね。

車内で携帯電話をかけていた男に起きる、思いがけない災難。
ポーカーゲームで儲けようと企んだ少年の勝負は‥
猛暑の日に、不穏な家を訪れた男は‥?
19世紀末、宝石が盗まれた事件をめぐって、推理合戦となったのは、なんとホームズ?!
とバラエティに富んでいます。

お馴染みリンカーン・ライムらが登場する「ロカールの定理」も。
短編だけに、いつもより軽快なタッチで、頼りになる証拠が最初はまったく見つからない難事件に挑むことに。
「生まれついての悪人」が一番印象深かったです。
一家の教育に馴染まなかったわが子を思う親の回想からしっとり入るのですが‥

ディーヴァーの恐怖論というか、作品の書き方についての文章のおまけ付き。
これ、面白く読めました。
読者をジェットコースターに乗せて、最後は無事に降ろしてあげなければならない、とのこと。 長編のほうがそういう安心できる読後感は強いかな、と思います。
そのへんでか~読んだのは4月前半みたいなのですが、感想を書いてなかったのに気づいて最近書き上げました^^;

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「シャドウ・ストーカー」

ジェフリー・ディーヴァー「シャドウ・ストーカー」文藝春秋

キャサリン・ダンスのシリーズ3作目。
管轄外の土地で、難敵に挑むという設定。
まずまず充実した読み応えで、面白かったです。

ダンスはカリフォルニア州の捜査官で、人の動きや表情で嘘や動揺を見抜くキネシクスの専門家。
二人の子供がいる未亡人でもあります。
もう一つの顔は、まだ知られていない音楽家を発掘して紹介するウェブサイトの運営。友人と半ば趣味でやっていることでした。
休暇中にその録音に出かけ、友達の中では一番の有名人であるケイリー・タウンに会います。

ケイリー・タウンは、若くて美しいカントリーの人気シンガー。
華やかな立場ですが、実はストーカーに悩まされていて、今度のコンサートを前にその男エドウィンが姿を現します。
一見すると普通なのだが、ケイリーと恋に落ちていると信じて疑わず、誰に何を言われても思い込みのはげしいままという話し方が怖い。
威嚇するような言動がないため、接近禁止令を出してもらうことも出来ないのでした。

ケイリーのスタッフが事件にあい、エドウィンが疑われますが、立証されない。
ダンスを邪魔者扱いした地元の警官らは、まんまとエドウィンに出し抜かれます。
知性的で、しかもストーカーは自分の世界に浸っているだけで嘘をついているわけではないため、キャサリン・ダンスにとっても見抜くのは難しい相手。
ケイリーの関係者も音楽業界らしい濃さや、有名人ならではの面倒くさい関係も含み、どっちへ転ぶかわからない展開。
ディーヴァーだから、二転三転は当たり前だし~!
さらにキャサリンの恋の行方も波乱含み。
恋人とは連絡が付かず、いっぽう長年の仕事仲間で親友でもある刑事が別居することになり、離婚が秒読みで‥
おいおい、次回作ではどうなるのか?という興味も引っ張ります。

リンカーン・ライムとアメリア・サックスも、友情出演という感じで登場。
手術が成功した姿を見せてくれます。

カントリーだけでなく音楽の歴史や情報がかなり出てきて、好きな人には面白いかも。
ケイリーの曲は実際に作られ、巻末に詩が載っていて、曲は公開されているそうです。
これほど音楽好きとは知らなかったダンスの一面は、ディーヴァーの一面でもあるのでしょうね。

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「バーニング・ワイヤー」

ジェフリー・ディーヴァー「バーニング・ワイヤー」文藝春秋

ディーヴァーは裏切らない。
リンカーン・ライム・シリーズ9作目にして、これだけ引き込まれる面白さ。
慣れた読者には先を読めるところもありますが、それも楽しみのうち。
ライムと仲間達の活躍を堪能させてもらいました。

リンカーン・ライムは科学捜査の天才。
かって鑑識の捜査中に事故で全身不随となり、身体は指先を少し動かせるぐらいですが、頭は精密、性格は傲慢。
ハイテク機器に囲まれたベッドの上で、1作目で恋人になった巡査アメリアを目と手の代わりにして、警察の捜査に協力しています。

今回の敵は、電気。
という設定に、まず興味をそそられます。
電気を自在に操る犯人が、事故を起こさせ、電力会社アルゴンクインの女社長に脅迫状を送りつけてきます。
電力供給を50%に落とさなければ、さらに事故を起こす、と。
そんな要求にこたえるのは、到底不可能なことなのですが‥
そこらじゅうに張り巡らされている電線。町中どこにでもある恐怖に囲まれ、アメリアも戦慄しながら、次々に現場に赴き、捜査を進めます。
環境テロなのか、個人的な恨みか‥ 犯人の目的は?

ライムは、もう一つの事件も抱えていました。
かって取り逃がした殺人犯で、宿敵ともいえるウォッチメイカーがメキシコにいるという情報が入ったため、カリフォルニア捜査局のキャサリン・ダンス(スピンオフシリーズの主役)とともに、逮捕作戦をサポートしていたのです。そちらの情勢が、逐一入る状況。

これまでの作品に登場した面々が少しずつ登場し、ファンには楽しい展開。
とくにFBIのフレッド・デルレイが危険な捜査に賭け、立場があやうくなりかけますが‥
最先端の技術に遅れをとりがちな地道な捜査官の面目が保たれて、ほっとする一幕。
そして最後にリンカーン・ライム自身の重大な決断があり、これが感動を呼び起こすのです。

作者は雑誌記者、弁護士を経て、1988年作家デビュー。
1990年、40歳のとき、専業作家に。

とくに好評なリンカーン・ライム・シリーズは、1997年の「ボーン・コレクター」に始まり、
「コフィン・ダンサー」
「エンプティー・チェア」
「石の猿」
「魔術師(イリュージョニスト)」
「12番目のカード」
「ウォッチメイカー」
「ソウル・コレクター」
この「バーニング・ワイヤー」(原著は2010年)と1年か2年おきに続いています。
最初の2冊の衝撃力は、その後はないかもしれませんが~
あんなに怖いのを毎年読みたいわけでもないので、ちょうどいい。
軽めの単独作品なども加えると、20数作あるようです。
97年以来、水準を超える作品をこのペースで書き続けているのは、凄いの一言。

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「追撃の森」

ジェフリー・ディーヴァー「追撃の森」文春文庫

女性警官が深夜の森林をひた走るスリリングな作品。
ジェフリー・ディーヴァーの久々のノン・シリーズです。

ブリン・マッケンジーは、ウィスコンシン州の女性保安官補。
家庭でくつろいでいた夜、通報で一人、別荘地に向かうと、夫婦の遺体が!
殺し屋二人に追われ、夫婦の友人の女性ミシェルと共に、広大な森林公園を逃げ回ることになります。
これといった装備も、携帯もないまま、いかにして闘うか。
殺し屋の正体は‥
警察や夫は、いつ事態に気づくのか‥?

8割が一晩の出来事で、すぐ緊迫した状況になり、引き込まれます。
ブリンは優秀で隙がないタイプですが、仕事中毒気味。バレリーナのような体型だそう。
造園師のスティーヴンと再婚していて、最初の結婚で出来た息子ジョーイには、問題行動が起きています。
それを知り始めた夫との間にも、亀裂が‥
おしゃれで若いミシェルは何かと足手まといになるのですが、一緒に逃げ回るうちにふと、心を打ち明けたりします。

殺し屋ハートは職人気質で、相棒のルイスと組むのは今回が初めて。
ハートに比べれば素人同然のルイスのいい加減さに苛立ちを抑えつつ、追いつ追われつのブリンの賢さに自分に似たものを感じ始めます。
このへんも読みどころ。

どんでん返しは、ディーヴァーなら期待しますよね。
そのへんも抜かりなく。
ただ、最後までスリル満点かと思うと~そうじゃない!というどんでん返しになっていたりする。
ブリンの家庭の問題は、じわじわと。
ブリンの物語という意味では、全体を通してじっくりしたペースになっているようです。

結末もあまり親切な書き方ではないので、ぱーっと夢中で読み進んじゃうと、何が起きているのか、わからないままになる読者もいるかも?
誰が嘘をついているのか、どこは嘘ではありえないのか?
最初の印象ほど悪くない人もいるけど。
正体を上手くごまかした悪人もいる。
ネタばれになっちゃうんで~書くのが難しいけど‥
けっこうハッピーエンド‥☆

翻訳もスピード感が出ているのは良いと思います。
ただ訳語が硬めで、とくに叫喚とか蛙鳴はないんじゃない‥?

2008年の作品。
2012年翻訳発行。

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「007 白紙委任状」

ジェフリー・ディーヴァー「007 白紙委任状」

現代で活躍するジェームズ・ボンドを描いた物。
イアン・フレミング財団からの依頼に応えた作品です。

政府組織「海外開発グループ(ODG)」の表向きは、コンサルタント。
実は秘密機関で、MI6も行わない破壊工作などの実行部隊でした。
軍隊経験の後にこの仕事にスカウトされ、まだ30代前半、長身で見事に均整の取れた外見のジェームズ・ボンド。
2000年代に携帯はもちろんのこと、さまざまな機器を駆使して活動します。

上役など幾つかお馴染みの役名は、そのまま使われています。
調査に当たってくれる有能な美女フィリーは、ボンドの理想の女性。婚約を破棄したという噂に…?
車についての蘊蓄や、グルメを楽しむシーンも満載。
テンポ良く、ディーヴァーが喜々として書いているのが伝わります。

国内では世論が厳しくなって法律が出来ていて、活動が制限されているため、白紙委任状というより灰色委任状というのが実態というのが面白い。
敵が国内に逃げ込んだ途端、やりにくくなるという。
組織は複雑になり、やたらと頭文字で表現されます。
MI5も6も既に古い時代の組織扱いで、このボンドは違う所に所属しているのです。

イギリス政府通信本部が傍受したメール。
「20日金曜夜…死傷者は数千に上る見込み」
大量殺人の計画が浮かび上がり、謎の男アイリッシュマンを追って、セルビアに侵入。
グリーンウェイ・インターナショナルという廃棄物処理の会社を経営するセヴェラン・ハイトという人物が浮かび上がります。
ロンドンへ、そしてドバイへ。雲を掴むような断片から次第に犯人グループに迫っていくボンド。

上司にも隠しての単独行動が多いのは、性格?
急遽、海外に飛ぶために個人的なコネも活用。
同業者からスパイされたり、無防備に見える行動だったりも、二転三転していき…
これまでには犯罪歴のない業者の異様な方向性とは。

南アフリカ共和国では、美貌の警部ベッカ・ジョルダーンも登場。
白人男性に対する警戒心が強くてボンドに反発、また警察の性質上、事件が起こらないうちに踏み込むことは出来ないなど、色々な対立もあるのです。
日本の小型車を用意したと巡査長に言われ、期待しないで行くとそれはジョークで、ファミリー向けの車ではなく、メタリック・ブルーのスバル・インプレッサだったとか。

今の時代にスパイって…?
というのも、2000年代らしい設定になっています。
ボンドの私生活や生い立ちなども色々書き込まれています。
美女も次々に登場して、色っぽさを振りまき、さてこの中の誰かと…?
期待させますが、ボンドもあれこれ気をつかうあたりも今風?
2011年発表で、その年の内に翻訳刊行。

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「マンハッタン物語」

ローレンス・ブロック「マンハッタン物語」二見文庫ザ・ミステリ・コレクション

マンハッタンは、ニューヨークの中心部。
ザ・シティと呼び慣わされているそうです。
マンハッタンをこよなく愛するローレンス・ブロックが、マンハッタンに縁の深い作家に依頼して、まとめた短編集。
ニューヨークを舞台にしている、どこかダークなミステリというテーマ。
地図が載っていて、なるほど~と興味をそそられます。
位置関係をけっこう勘違いしていたわ~。

「見物するにはいいところ」ジェフリー・ディーヴァー。
ヘルズ・キッチンという名は、次第に使われなくなってきた地区で。
ペテン師のリッキーと組んでいる人間、悪徳刑事の三つ巴の混戦。

「雨」トマス・H・クック
雨の夜、バッテリー・パークで、人々の運命が交錯していく…

「次善の策」ジム・フジッリ
売れないピアノ弾きのマクシーと暮らしてきたミッツィ。
ろくでなしの正体に気づいた頃、同じアパートのマリアと親しくなります。
マクシーが銀行強盗の片棒を担ぐ計画を知って…

「怒り」S.J.ローザン
ハーレムを舞台に。
レックスは恋人を寝取った男ともみ合い、殺人罪で10年、仮出所で8年の保護観察中。
犯罪に関わるつもりは全くなかったのですが…
近所に住む少年達の動向が気になっていると、事件が起きてしまい、その捜査で、刑事がしつこく絡んでくるようになり…

「ニューヨークで一番美しいアパートメント」「男と同じ給料をもらっているからには」など、タイトルも面白い。
「住むにはいいところ」ローレンス・ブロックで締め。

全部で15本の珠玉の作品集といっていいでしょう。
暗めでしゃれた味わいのものが読みたいときに。
作品ごとに地図がつき、巻頭のブロックによる序文、巻末の著者紹介も充実。
面白かったです。

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