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「セプテンバー・ラプソディ」

サラ・パレツキー「セプテンバー・ラプソディ」ハヤカワ・ミステリ文庫

シカゴの女私立探偵ヴィクことV.I.ウォーショースキーのシリーズ、長編16作目。
アラフィフとなっても相変わらず元気で、気風のいいヴィクが活躍します。

助けを求める電話をのこして、行方が分からなくなった女性ジュディ。
友人ロティの頼みで、ジュディを探していたヴィクが事件に巻き込まれます。
高名な医師ロティは年上の親友で、ヴィクが母とも慕う女性。
そのロティとは親の代からの縁がある一家とはいえ、ジュディは麻薬中毒ですっかり身を持ち崩しているらしい。
行方を追ううちに、ジュディの息子マーティンまでが行方不明とわかります。
マーティンは天才的なほど優秀なのですが、貧しいため大学に進む路を選ばなかったらしい。
企業の秘密を盗んで逃亡したという疑いがかけられていた‥

ロティが育ったヨーロッパでの出来事、第二次大戦中の核開発研究までが絡んできます。
現代のシカゴの巨大企業と、壮大な過去が交錯する‥
家族の歴史の暗部が、次第に明らかに?

ヴィク自身は、演奏旅行で留守がちだけど理解ある恋人と上手くいっていて、元気がいいのにほっとします。
途中で出くわした麻薬密売人をやっつけたり、監禁から逃れたりと大車輪。
事件で知り合った警官に「あの後、密売人をぶっとばしたんだって?」と大笑いされたり。
ユーモアと皮肉も健在で、かなりややこしい話を面白く読ませます。

2012年発表の「ナイト・ストーム」から少し間が開いてますね。
それにしても、変わらぬクオリティと勇気ある内容に感嘆。
途中で急にヒロインの年齢を下げたシリーズみたいな妙なこともないしね。
今後も、ヴィクの活躍ぶりを読みたいものです☆

「アンサンブル」

サラ・パレツキー「アンサンブル」ハヤカワ・ミステリ文庫

1982年にサラ・パレツキーがV.I.ウォーショースキーのシリーズ1作目でデビューして、30周年。
これを記念しての短編集。
面白かったです。

30年前には、アメリカでさえ、女性の社会進出はそれほど進んでいなかったのですね。
女性の専門職は珍しい時代に、会社で上司に怒鳴り散らされても言い返せない、そんなときにきっぱり言い返せるヒロインの存在が浮かんだそう。
猪突猛進ぎみながら、胸のすく活躍をする意志の強いV.I.(ヴィクトリア・イフィゲネイア)・ウォーショースキーという私立探偵の誕生でした。

「追憶の譜面」はヴィクの母親が持っていた譜面を巡って。
両親への想いが見えて味わい深い。

「最初の事件」はおてんばな少女時代に巻き込まれた事件。
子供らしさは出ているけど、事件はけっこうとんでもない。
荒れるデモのさなかに、警官である父親を守ろうと探しに行った一途な少女。
遊び仲間の従兄ブーム・ブームと頑張ります。

4編はヴィクの話で、他にはかなり雰囲気の変わった短編も。
「フロイトに捧げる犯罪」は皮肉で笑える展開。
パレツキーの別な側面が覗きます。

「分析捜査」でヒッピーの母親カリンとまったく別な生き方をしてきた真面目で潔癖症な娘テンプルが、母親の巻き込まれた事件を捜査するのが面白いです。
「ポスター・チャイルド」は最新短編。
シカゴの事件で、フィンチレー警部補や若手女性刑事リズが登場し、ヴィクの名前もちらっと~出てき方が笑えます。

30年を経て、今でも変わらない~勇気あるパワフルなヒロインを生み出す作者には、敬意を覚えますね。

「ナイト・ストーム」

サラ・パレツキー「ナイト・スイトーム」ハヤカワ・ミステリ文庫

シカゴの女私立探偵V.I.ウォーショースキーのシリーズ長編15作目。
相変わらず元気で、猪突猛進なヴィクです。

華やかな赤いドレスでパーティーに出席していたヴィクは、従妹ペトラからの電話で、荒れ果てた墓地に出向く羽目に。
ペトラが世話をしている少女達がヴァンパイアのカーミラものにはまり、家を抜け出して、墓地で儀式をしようとしていたのです。
子供だけの夜間外出は禁止する条例があるんだそうで。
少女達の知らぬ間に、近くに男の死体があったことを発見するヴィク。
鉄の棒を突きたてられた様子は、少女達とまったく無関係とは思われない‥何者が?!

従妹ペトラはシカゴに来て2年。職を転々としていましたが、(これまでよりはましと思われる)難民支援などを行うマリーナ財団で働き出しています。
少女の中には、上院議員候補の娘ニーヤや、大富豪サランターの孫で財団代表の娘でもあるアリエルもいました。
人気のテレビ番組で、対立候補を応援する人気スターのウェイドは、少女達の事件を歪曲して取り上げ、親や祖父も標的に誹謗する大騒動に発展してしまう。
サランターはユダヤ人だが、過去を偽っているというのです。

同じ頃、ヴィクは級友のレイドンから救いを求める電話を貰っていました。
感性豊かで優秀な弁護士だったレイドンは精神を病み、入退院を繰り返している状態だったのですが。
レイドンの依頼は何が原因だったのか、事情を探るヴィクは‥?

50歳になってもシミ一つない肌を誇り、音楽家の恋人もいるヴィク。
共同で犬を飼っている世話焼きの隣人・コントレーラス老人には、恋人のためにそのルックスを大事にしろと諭されたりして。
時代とともに年をとるのも魅力の一つだけど~正確には進んでないんじゃないかなぁ‥たぶん(この事件が何年かは明記されてないので)
独立心が旺盛だけど、家族や友人のために身体を張るのはいつものこと。
困っている人すべてに味方して、巨悪を向こうにまわして全力を尽くす、というのが天晴れ!

「サマータイム・ブルース」で1982年にデビュー(日本での発行は1985年)
続いて「レイクサイド・ストーリー」
「センチメンタル・シカゴ」
「レディ・ハートブレイク」
「ダウンタウン・シスター」
「バーニング・シーズン」
「ガーディアン・エンジェル」
「バースデイ・ブルー」
「ハード・タイム」
「ビター・メモリー」
「ブラック・リスト」
「ウィンディ・ストリート」
「ミッドナイト・ララバイ」そして
「ウィンター・ビート」が原著は2010年で、その次が本書2012年とややあいてるんですね。
翻訳発行は2012年9月。これは早かったんだ!
快調で嬉しい限り☆

「ビター・メモリー」

サラ・パレツキー「ビター・メモリー」ハヤカワ・ミステリ文庫

シカゴの女私立探偵V.I.ウォーショースキーのシリーズ、第十弾。
2001年の発表。
パレツキーは、2002年にCWAのダイヤモンド・ダガー(巨匠賞)、2011年には、MWAのグランドマスター賞を受賞しています。

V.I.ことヴィクの恋人モレルは、ジャーナリスト。
モレルのアフガン行きが決まり、危険な取材になることを心配しつつ、別れを惜しむ日々。
黒人労働者サマーズの家庭で、保険請求が断られた不審な事情の調査を依頼されます。
ところが、代理店の男性が殺されてしまう。

折しも保険会社や銀行に対して、ユダヤ人や黒人の損害賠償の抗議行動が起きていました。
ホロコーストについて話し合う会議が行われていて、ロティの恋人マックスも関わっています。
テレビに出ていた男性ポール・ラドブーカが、催眠療法で記憶を取り戻したと、幼い頃の悲劇を語っていました。
それを見たマックスと、友人のカールは顔色を変えます。
二人とも、かってヨーロッパから逃れてきたのです。
その男性ポールが突然マックスの家に押しかけてきて、いつも冷静なロティが失神してしまう。

見るからに情緒不安定なポールを、我が物のように誇らしげにしているセラピストのリーアに不審を抱くヴィク。
ポールは、マックスを身内と思いこんでしまった様子。

ロティは、高名な外科の女医。ヴィクの親友で、母親代わりのような存在でもあります。
ロティの独白から始まり、これが数回入って、次第に過去が明らかになっていく…
もとはオーストリアの名家の出でしたが、ユダヤ人なので、ナチスの手で幼い頃にすべてを奪われたのです。
少女時代に特異な境遇にあった痛み。医師として人生を築き上げていった気丈なロティの核の部分が、丁寧に描かれています。

忙しい最中にも、ヴィクはモレルとの別れを惜しみつつ…
多難な事件の渦中で、胸の痛む思いをするヴィクでした。
苦しみのあまり何も語ろうとしないロティは、ついに行方をくらましてしまう。
事件との関連を解きほぐしながら、ロティを助けるために、少しずつ事情を探っていくのです。
ロティのほうも、やがてヴィクの苦しみに気づきます。
大事な人に寄り添う気持ちが感動的。

このシリーズは、女探偵ものの時代の先陣を切ったもの。
デビュー当時から読んでいましたが、一時離れていました。
アメリカの企業犯罪にそこまで興味が持てないのと、書き込みが重厚になってきたのが読むのにしんどい場合があったからかな。
どこから読んでないのかわからなくなって、幾つか再読。
これは初めてで、これで一通り読んだとわかりました。
この作品の前のものが結構ハードで(題名も「ハードタイム」)、この作品は最初ハードカバーで発行され、ロティの過去が重そうということもあって、後回しにしていたようです。ロティ自身が収容所に入っていたわけではないので、読むのが辛いほどではありませんでした。

何事があってもくじけないヴィクのパワフルさは現在、あらためて貴重です。
9.11以後も沈黙しないパレツキー自身の胆力と同様に。

「ウィンター・ビート」

サラ・パレツキー「ウィンター・ビート」ハヤカワ・ミステリ文庫

新作。
快調です!
もうじき50歳になろうという女探偵のヴィク。
同じアパートに住む恋人ジェイクとは、上手くいっていますが…

前作で登場した年若い従妹のペトラが、シカゴに居着いて働き始め、ヴィクに心配をかけることに。
父親の金は受け取らないと言い張っているのですが、高給の取れる夜のクラブで働く仕事なので、ヴィクもコントレーラス老人も反対しています。
そのクラブ・ガウジでは、前衛的なショーが人気。
ボディ・アーティストを名乗る女性のイベントが行われ、客寄せになっていました。
ヌードの全身に絵の具を塗りたくった姿で登場し、客にも参加して絵を描かせるのです。
ところが、妙な反応をする客もいて…
店の外で何かが起き、様子を見に行ったヴィクの腕の中で、客の女性が息絶えることに。

怒った様子を見せていた男チャドが逮捕されましたが、アフガン帰還兵とわかります。
ヴィクは、チャドの父親に調査を依頼されます。
亡くなった女性ナディアには、複雑な事情があった様子。
ボディ・アーティストにも謎があり、身元はわからないまま、姿を消してしまいます。
ボディ・アーティストとは、何者なのか?
クラブのオーナー、オリンピアの行動もあやしげなのです。

絶望的な状況のチャドを助けようと、チャドの戦友が現れて、協力するために動くのは感動的。
ヴィクも、ここで頼りになる若者と知り合えたかも?
ペトラとどういう関係になっていくのかなと期待と不安がありましたが、まあ…なるほどな展開。
姪のような若い従妹を心配する大人の女性という立場で動いたヴィクですが~
おおかたの人の予想を超えるパワフルさは、健在!

この本を読んだのは、実は昨年のクリスマス頃。
元気が出ることを発見して、他のと続けて読んだのですが、このシリーズに興味のある方ばかりでもないでしょうから…と、ご紹介はちょっと間を開けていたら、遅くなってしまいました。

作者は1947年アイオワ生まれ。カンザス育ち。
1982年、シリーズ1作目を発表。
2002年CWAのダイヤモンド・ダガー(巨匠賞)。2003年、ゴールド・ダガー(最優秀長編賞)。
2011年、MWAのグランドマスター賞。

「ミッドナイト・ララバイ」

サラ・パレツキー「ミッドナイト・ララバイ」ハヤカワ・ミステリ文庫

新作を読む前に、その一つ前のを慌てて読みました。
ヴィクの姪ペトラが登場。
大学の夏休み中に、バイトをするためシカゴに来ていたのです。
疎遠だった叔父は遅く結婚し、実は4人もの娘がいたんだそうで。
娘達には厳格で、ヴィクには近づくなといっていたらしい。

ペトラは長身でつんつんした金髪、明るく生気に溢れているが、お喋りで軽率。いまどきの若者にヴィクがイライラさせられるのがおかしい。
同じアパートに住む世話焼きのコントレーラス老人は、ペトラをすっかり気に入ります。
ペトラは、上院議員選挙の活動の手伝いをしているというのですが、その仕事の様子が、どうもおかしい…?

40年前の吹雪の夜、忽然と姿を消した黒人青年ラモント。
偶然のきっかけで、ヴィクは青年の叔母クローディアから調査の依頼を受けることになります。
死ぬ前にどうしても甥に会いたいというのです。
ラモントの友達の店を訪ねたヴィクは、怒りと嘲笑を向けられました。
ラモントの逮捕には、ヴィクの父が関わっていたとわかってきます。
40年前に、何が起きていたのか?
子供の頃の記憶をたどるヴィクは、父が苦しげな様子をしていた時期があったことを思い出します。
やがて…

父が遺した手紙の真意は?
父が不正をしていたとはとうてい信じられないまま、果敢に真相を探り出していきます。
血縁の絆、娘を心配していた父の気持ちなど、しみじみと伝わってきます。

ペトラは不審な行動のあげく、行方不明に!
叔父に非難されつつ、胸を痛めて、奔走するヴィク。
大車輪の活躍となります。
2009年発表。
シカゴといえば、オバマ大統領が弁護士として活動していた拠点でもあり、やはり最近のものらしく現代性も感じさせる話でした。

「バースデー・ブルー」

サラ・パレツキー「バースデー・ブルー」ハヤカワ・ミステリ文庫

だいぶ前に読んだような気はしたんですけど~内容が思い出せなくて再読。
シリーズ8作目です。

40歳を前にしたヴィク。
事務所が入っているビルは取り壊しを免れないのを前提として、管理人がもはや何もしてくれないという状態で、孤軍奮闘。
安い賃料のところにいるしかない状態だったのです。
大事な年上の友人ロティを前作で危険に巻き込み、ぎこちない関係が続いていました。
警官の恋人コンラッド・ローリングズとはいちおう上手くいっていて、家族の集まりに招かれたりはしています。
けれどもヴィクが白人なので、黒人一家の母親には強く反対されていました。
コンラッドには、父を早く亡くした家の長男でただ一人の男子という立場もあったのです。

住んでいるビルの地下で、ホームレスの母子を見つけたヴィク。
警察に連絡すれば逃げてしまうと思われ、対応に苦心します。
ホームレス救済組織に相談するのですが…

大学の同窓生で教授にまで出世しているファビアンが、シカゴ大の恩師のためにホームパーティを開くので、しぶしぶ出かけるヴィク。
恩師には会いたいけれど、ファビアンはとうてい気が合うタイプではないのでした。
案内をしている女中かと思われた娘が、実は長女エミリーと知り、虐待の疑惑を持ちます。

彼の妻ディアドリは、ヴィクと同じボランティアグループにいました。
ディアドリは専業主婦ですが、ホームレスのことには経験があるので相談に乗ると言って、自らヴィクの事務所のあるビルまでやって来ます。
ところが、後に彼女が事務所で死体となっているのをヴィクは発見してしまう。
一体、何故?

ヴィクは女性建築家グループの企業支援のための調査を引き受けますが、調べていくと、どこかきな臭い。
一方、大口の依頼者であるダロウ・グレアムに呼び出されます。
彼の息子ケンが退学になったので、社会奉仕として認められる仕事を探してやるように頼まれてしまい、お気楽な若者ケンに何かと付きまとわれることに。

関わる事件が交錯し、ヴィクは連日のように違うことで新聞種になるという終盤に。
怪しい会社や工事現場に乗り込み、洪水が迫っている地下道にまで…!?
ブルーってどこが?と笑っちゃうぐらいの大奮闘。
確かに、苦さもあるけれど…救いもある。
みんなに祝われるバースデーで、締めくくり。

「ウィンディ・ストリート」

サラ・パレツキー「ウィンディ・ストリート」ハヤカワ・ミステリ文庫

久しぶりに読んだこのシリーズの「ブラック・リスト」がよかったので、その続きも読んでみました。
前作でアフガニスタンにいた恋人のモレルは、怪我をして帰国。
ヴィクもまた、肉体的危機に見舞われます。
恩師の依頼で、出身高校のバスケット部のコーチを引き受けたのでしたが。
シカゴの貧しい地域で、自分が育った頃よりも、妊娠して中退する女子高生が増えているのにショックを受けます。
ヴィクはバスケットで奨学金を受けたのですが、今のバスケ部は奨学金を貰うレベルには遠くなっていました。

このシリーズは、時代と共にしっかり年をとっているので既に40代…ちゃあんと恋人もいて、元気だなあ。
独立心が強くて、何かと不満を感じながらも、面倒見が良いのが身上ですね。

地元で発展した大企業の一族に出会い、純情な孫のビリーに好感を持ちます。
贅沢な悪女役の叔母ジャッキーや、ヴィクに恨みを持つ元同級生など、熟女の印象も強烈。
孫のビリーは誰にも可愛がられていますが、一族の中では実は異分子。
牧師のアンドレアスと親しくなり、会社の朝礼に招いて説教を頼んだところ、過激な内容に家族はショックを受け、ケンカになってしまいます。

一方、ヴィクの生徒の一人ジョージーの母親が働く工場で、何事かが起こっていました。
ビリーがそのジョージーと共に行方不明になり、やがて殺人事件まで…?

正義感と好奇心と行動力で、どんどん突き進むヴィク。
ちょうどこの時期、モレルと旧知の仲の女性マーシナがモレルのアパートに滞在しているので、嫉妬しつつも…
このマーシナが仕事は出来るらしいけど、人に取り入るのも上手く、ちょっと嫌なヤツなんですよね…でもなかなかユニークな存在感あります。
とうてい救いがなさそうに思われる環境に、1つでも確実に風穴をあけるのが~さすがヴィクらしくてパワフル。
無邪気な2匹の犬たちの活躍にも、乾杯!

2005年の作品。シリーズ12作目。

「ブラック・リスト」

サラ・パレツキー「ブラック・リスト」早川書房

しばらく読んでいなかったシリーズ、手にとってみました。
本格的な女探偵物の草分けともいえる~V.I.ウォーショースキーのシリーズです。

9.11後、まだ半年しかたっていない2002年3月のアメリカが舞台。
空気が変わったことを危ぶみながら過ごす~ヴィクことV.I.
恋人のモレルはジャーナリストで、アフガニスタンにいるため、なかなか連絡が取れないという不安も抱えていました。
顧客のダロウ・グレアムからの意外な依頼で、動き始めます。

ダロウの母ジェラルディンは高級老人ホームで暮らしていますが、向かいに見える自邸(もう誰も住んでいない)に不審な灯りが見えたと訴えているのです。
警察にはまともに取り合ってもらえないために、調査して欲しいということでした。
ヴィクは、大金持ちの暮らす大邸宅が並ぶ地域に潜入します。
ところが、池で死体を発見してしまう騒ぎに。
遺体は黒人ジャーナリストで、何故そんなところにいたのかもわからないのでした。
ヴィクは、遺族から依頼を受けて、調査を進めます。

ベイヤード出版のカルヴィン・ベイヤードも近くに住み、ヴィクが若い頃に憧れた人物だったのですが、人前に出ることもないのは実は痴呆症という状態でした。
その孫娘のキャサリンと、暗闇でぶつかりますが…
何かを隠している少女。
そして、狭い社交界の住人達の絡み合う過去とは。
女性ながら泥池に潜水もいとわぬヴィクの行動力に、少女は救われるでしょう。
相変わらずいきいきとしていて、時代の荒波のまっただ中を突き進むような迫力があり、なかなか読み応えありました。

著者は1947年生まれ。
1982年シカゴの女性探偵V.I.ウォーショースキーを誕生させる。
V.I.はヴィクトリア・イフィゲネイアだったかな…
ヴィクトリアでは女っぽすぎるし、名前から偏見を持たれたくないので、仕事では頭文字で名乗っているわけです。

この原著は2003年発表。CWA賞ゴールドダガー賞を受賞しています。なるほど。
2004年9月翻訳発行。

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