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おすすめ本

「ケルベロスの肖像」

海堂尊ケルベロスの肖像」宝島社

田口&白鳥コンビのバチスタ・シリーズ最終巻だそう。
田口先生が他の人としゃべる部分は面白いので~それがなくなるのは、ちょっと残念かな。
東城大学医学部付属病院はすでに事件起こりすぎなので、確かに場所を変えてもいいかもだけど。

高階病院長の依頼には応じないと、内心決意を固める田口公平医師。
不定愁訴外来担当で、優柔不断な性格。気がいいだけが取り柄の田口でしたが、院長に見込まれて無理やり鍛えられていきます。
いつの間にかどんどん大役を押し付けられてしまう結果に。

専門外のAiセンターの所長にも就任している。これは、トップはお飾りだからと説得されました。
同期の島津が実行部隊なので、引き受けたのですが。

病院に「八の月 東城大とケルベロスの塔を破壊する」という脅迫状が届きます。
厚生省の白鳥の部下・姫宮からのご指名と聞いて、田口は担当を引き受けました。
美女と噂の高い?姫宮には一度も会ったことがなかったので。
かって碧翠院での火災で医師一家が亡くなったと思われていたのが、一人生き残っていた可能性が出て来たという。
対照的な双子の姉妹のどちらかが、生きているのか?
当時を回想する田口。

マサチューセッツ医科大学の東堂文昭が、Aiセンターのスーパ-バイザーとして来日します。
これがノーベル賞に最も近いともいわれている、派手な男。
Ai反対派も含め、田口は格上ばかりの人材が揃う運営委員会を切り回す羽目になってしまったわけです。
世界に3台しかないマンモスAiマシン、リヴァイアサンを東堂が輸入し、Aiに世間の注目を集めるために、パレードまで行うことに
田口の趣味まで高階病院長につかまれていたという。
そうこうするうちに、脅迫のときが近づきますが‥?!

オールスターキャストな展開は、それなりに面白い。
けど~この結末ってちょっと‥
いろいろなことをこれで決着つけたっていうことなの?
でも出来たばかりのものを大規模に破壊するって、なんかあまりにも無駄な気がして(笑)‥
違う結末のほうがよかったですけどねえ。

「極北ラプソディ」

海堂尊「極北ラプソディ」朝日新聞出版

海堂尊の医療エンタテインメント。
「極北クレイマー」の続編。

大赤字を抱えて破綻した極北市。
極北大から非常勤外科医として極北病院に赴任した今中医師でしたが…

今は、極北市民病院の副院長となっていますが、無気力になりがちな日々を送っていました。
市民病院の良心だった産婦人科の医師が告訴されて、いなくなってしまったのです…
新任院長の世良の方針で、もはや医師は二人だけ。
救急を引き受けず、すべて隣の雪見市にある極北救急センターに回すという方針を徹底したため、他の患者もほとんど寄りつかなくなっていました。
看護師も減ったのですが、車で訪問看護に回っているので、彼女らは結構忙しい。
さらに今中には、提出した博士論文が落ちたという通知が来て、がっくりします。

世良院長に引きずり回されながら、極北市の抱える問題を突きつけられる日々。
極北市は巨大な赤字を抱えていたが、実は病院はそうでもなかったという事実。医療費未払いが大きな問題だったのです。
強引さについて行けないものを感じつつも、はらはらして見守る人の良い今中でした。

極北市民病院が断った患者が、路上で倒れ、雪見市に搬送されたものの間に合わず死亡するという事件が起きます。
非難に晒される世良。
頭が切れて口先が上手いので、会見では煙に巻くことに成功しますが、批判が完全に消えはしない。
今中は、救急センターの支援のためという理由で、雪見市に派遣されることに。

そこは、あのジェネラル・ルージュこと速水医師がいる病院。
ドクターヘリが活用されている現場に飛び込んでいく今中。
最初の時には、患者の家族を乗せるために、今中は現地に置いてきぼりになってしまう。これは新人が必ず経験することなのだそう。
ヘリは短時間で患者の元へ駆けつけられるのですごくカッコイイのだが~天候不順だとフライト出来ないこともあるのです。
その判断をするのがCS(コミュニケーション・スペシャリスト)の越川。地上でヘリと救急隊、管制塔との連絡をする係で、これも重要な職務なのです。
熟練パイロットの大月と、越川の間には、信頼関係があり、この二人は良いですよ~。

速水はヘリには乗らず、「自分の所へ患者を連れてこい」という~傲慢だけど、その速水の態度もわかります。
ここの描写は活気があって、市民病院での状況と好対照~わくわくします。

「ジェネラル・ルージュの凱旋」は読んでおくか、あるいは、さかのぼって読んでも良いかも。
花房看護師長もちゃんといるのだが、二人の仲は意外な…?!

世良の語る構想に、衝撃を受ける今中。
癖のある世良が、神威島で見せた素顔とは…
なかなか面白かったです。
ちょっと密度にむらがあるんだけど~シリーズ中、良い方に入りますね。何番目かなあ…

「ナニワ・モンスター」

海堂尊「ナニワ・モンスター」新潮社

浪速市で展開する思いがけない事件。

浪速診療所は、菊間徳衛が昭和40年代に開きました。
今は息子の新一が院長、徳衛は名誉院長として特別外来を受け持ち、常連の話し相手となっています。
浪速市医師会の講演会に、浪速大学の講師・本田苗子(みつこ)を招くことになります。
新型インフルエンザ・キャメルの実態が、テーマ。
免疫がない新型のため、アジア各国で猛威をふるっていて、日本での流行が心配されると。
キャメル・ファインダーという開発されたばかりのインフルエンザ・キャメルの迅速検出キットも配られました。

やがて、本田苗子はテレビに出て、時の人となります。
ついに発症者が出ると、水際で食い止めようという作戦が日本全体で展開されるのでした。
空港で足止めされたり、修学旅行が中止になったりという騒動に。
どこかおかしいと思う人も出るようになるのだが…

浪速診療所で患者が出ますが、海外旅行など行ったこともない普通の子ども。
これは既に、インフルエンザ・ウィルスが日本に入っていることを示しています。
ところが診療所は一時閉鎖の憂き目を見て、患者の家族もこの町に居づらくなるほどの空気に。
しかし、しばらくたっても重傷者や死者は出ず、普通のインフルエンザより弱いぐらいとわかってきます。
一般にこの事実が広まるには、時間がかかるのですが…

一部は、以前に実際にあった騒動を思い起こさせます。
日本人の熱中する性格やきれい好きが高じたような~ちょっと的はずれなような気はしましたっけ。
え、あれは…
どうなったんだっけ…まさか?!?

独自な動きをしようとしていた浪速市を、経済的に孤立させようという包囲網だったというのが、この本の展開。
おなじみ白鳥や、その周りの人間も登場します。
浪速地検に赴任してきた鎌形雅史や、浪速府知事の村雨らの政治的な動きも、どう絡んでくるのか、スリリング。

医療界のスカラムーシュ(大ぼらふき)彦根新吾は、村雨知事を九州のとある小さな町、舎人町に案内します。
小規模だからこそ出来る理想的な運営の一つの形。
町長の真中ゆう子は、保健福祉センターの事務局長でもありました。
彦根はさらに、東北の万台市へ彼らを案内します。
そして、青葉県庁の新村知事のもとへ。

ここですぐに決着がつく規模の話ではないんですが~。
意欲的な知事や、そのブレイン、道州制をめざす理由と、可能にするための作戦とは。
誰やらを思い起こさせるキャラクターの真実は?

斬新で面白い部分と、眉に唾を付けたくなるような部分と。
桜宮サーガ、どこへ行く…
医療エンタテインメントというより~日本活性化の提言??
日本がこのままで良いかという問題意識があるなら~読んで損はないかも。
2011年4月発行。

「モルフェウスの領域」

海堂尊「モルフェウスの領域」角川グループパブリッシング

海堂尊のエンタテインメント。
さくさく読めますが、つっこみどころ満載なので、感情移入が難しかったりして。
先は知りたくなるし、途中ちらちらするお馴染みのキャラに出会えて、ああ~と興味を覚えているうちに、ちょっと切ない流れに突入。
短めだけど、地味ではないので、それなりに楽しめます。

現在は治せない病気を治す方法が数年のうちに開発されそうだという場合に、凍眠状態を選択することが出来るようになったという話。
人体特殊凍眠法という法律が出来たのです。
緊急提言を行った曾根崎伸一郎教授の説を誰も論破できず、それが骨子となっていました。
ただ結局、議論の末に法案は骨抜きにされて、最初の一人だけが凍眠したままという事態に。

未来医学探究センターの地下1階。
4度に保たれた銀色の棺。
日比野涼子という女性が、たまたま管理の仕事に応募して受け持ち、ただ一人で住み込んでいます。
子供の頃に外国暮らしをしていて、医療知識がある程度ありました。
午前中は、受付をしていますが、ほとんど来客はないのです。
午後は、厖大な過去の資料の整理。
一番重要な仕事がモルフェウスの管理でした。
最初は上役が様子を見に来ていましたが、やがてそれも間遠に。

情報を保護するために匿名で報告するため、モルフェウスと名付けた少年に、涼子は次第に愛情を覚えて、じっと見守っています。
覚醒する5年の時がくる前に、ある考えを抱いて密かに準備を始めました。
期限が来れば会うことも出来ない、モルフェウスを守るために…

曾根崎伸一郎に連絡を取る涼子。
凍眠の技術を開発した西野も登場。
そして…
2015年、佐藤アツシ14歳が転院した先では、如月翔子が看護師長となっています。

完成されていると力説してある凍眠の条件が、ちょっと。
しかも素人が一人で管理するって考えられないんだけど。
あり得ないことを強引に力づくで書いているので…
その設定がストーリーを導き出しているので、突っ込むのも野暮という気もするわけだけど。
いやあの、コールドスリープは良いとして。

これは近未来SF?
というにはちょっと…
…ファンタジーワールドの医療ロマンス?

「ブレイズメス1990」

海堂尊「ブレイズメス1990」講談社

海堂尊の医療エンタテインメント。
世良の若き日の話で、これはかなり派手~なタイプです。

1990年、ニース。
世良雅志は、国際学会で発表する垣谷講師に付き添ってきました。
二人は東城大学医学部総合外科学教室、通称佐伯教室のメンバー。
今度入局する前に、学会を見学に来たという駒井とも、同行することになります。
量が多すぎるレストランの食事の残りを平らげる駒井は、さすがに若い。
ライバルの帝華大学は似たような発表をぶつけてきて、垣谷は精彩を欠く結果に。

世良は、外部研修を終えたばかり。
じつは、同じ学会で発表する天城雪彦に渡す書類を、佐伯教授に言付かっていて、そのほうが重要な役目。
ところが、天城は発表をドタキャン。
その地では、新術式で非常に有名らしい~天城ですが…

勤務先だというモナコの病院まで行くと、カジノで会えるだろうと言われます。
手術を懇願する患者に財産の半分を賭けさせ、運を試すという~仰天の行状!?
天城は長身で細身、日本人離れしています。しかも、カジノで大儲けしているという強烈なキャラクターは、ほら話っぽい要素だけど、小説としては面白い。

世良は下っ端なのですが、何とか天城に来て貰うことが出来たため、世話係を仰せつかります。
ジュノと呼ばれちゃったりして~ハーレーのタンデムシートに乗せられるわ、エメラルドグリーンのガウディを自慢されるわ。
板挟みの立場なので、何かと逃げ腰の世良ですが?

病院では、佐伯、黒崎、高階ら、いつもの教授陣の少し若い日のせめぎ合いが。
そこへ天城の唐突な登場!
皆の反感を買いますが、最初の手術は2ヶ月後と煙に巻きつつ、あちこちを見学して回るのでした。
じつは、公開手術のメンバーを選んでいたのです。
東京で公開手術を行う場面は、盛り上がります。

派手で、盛りだくさんな内容。
え~と、この話は…どれと、どうつながる?
あちこちに繋がっちゃうので、大変ですね~!
推理小説ではないですが、「このミステリがすごい」の出身だし…広範囲のミステリということで。

「アリアドネの弾丸」

海堂尊「アリアドネの弾丸」宝島社

お待ちかねの田口・白鳥コンビの医療物。
東城大学付属病院で、エーアイが中心となる事件が起こります。

またしても高階病院長に大役を押しつけられる~人のいい田口公平医師。
不定愁訴外来でのんびりやっていくことしか、望んでいないのですが。
死後画像診断センター(エーアイセンター)のセンター長に任命されたのです。

同僚で友人の島津吾郎が放射線科の専門家なので、島津が実際の長となるようなものと思えばいいか~などと呑気に考えたのでしたが…
副センター長がつぎつぎに任命され、それが田口よりも大物ばかり。

エーアイについて基礎知識を教えてくれた技術者の友野が、急死。
しかも、副センター長の一人が、射殺され…?!
思わぬ事態へと発展します。
エーアイを推進するどころか、病院の評判も、がた落ちになりかねない。
医療の介入を警戒する警察側の陰謀があるということは、読者にはわかっているんだけど…それがどこまで、どうやって?

田口が白鳥の謎解きをただ待っているだけという状態なのが、やや物足りないけど。
ワトソン役にしてもねえ…?
一緒にじりじりと待つ読者の気持ちcoldsweats01

白鳥と彦根、桧山シオンが活躍。
ちらほら他の作品に登場した人物も姿を見せます。
「螺鈿迷宮」の面々も…きな臭い予感が!
あちこちに散らばっていた面々が、日本医学界の危機に関わる事態に集結してくる面白さがあります。

「マドンナ・ヴェルデ」

海堂尊「マドンナ・ヴェルデ」新潮社

「ジーン・ワルツ」の続編というか~
代理出産の話を、生む側から描いた物。

クール・ウィッチの異名を取る女医の曾根崎理恵。
子供を産めなくなった理恵のために、その母親の山咲みどりが代理出産をすることになります。
みどりは見合い結婚した夫を早くに亡くし、女手一つで理恵を育てた人。
今は一人暮らしのみどりが鰹節を削ったり、日本情緒のある食事の支度風景が良く出てきて、無機質なやりとりの多い雰囲気を転換する役に立っています。
なんだか淡々としていて友達が少ない?変わった人のような気も…というか女性の描き方が偏ってるってことかしら。

まあ回りが家庭的だったりスゴクにぎやかだったら、こんな企画は立てられないか?
アメリカにいる理恵の夫・伸一郎のクールさもなんとも…
母になる女性に選択権があるって彼がいうのは、まあ正しいと思うけど。

娘の願いに驚き戸惑いながらも、結局受け入れる母のみどり。
診察室で一緒になった若い娘~未婚の母となる青井ユミとは親しくなっていったり。

代理母が法律上は実の母親になるという、日本の法律の奇妙さが指摘されています。
生物学的には卵子提供者が実母なのに、おかしいかも。
代理母の不倫みたいになっちゃうし。
それと同時に、代理母の心情というのも書かれています。お腹にいる間に愛情が芽生えたり、心境が変わってくるということ、あるでしょうね。
生んだら終わりで何の権利もないというのもまた、妙な話。
アメリカでは、希望すれば毎年会ったりする関係になってるみたいですけどね。

理恵の強引さは一つのキャラとして、前よりも描けているかな。
「ジーン・ワルツ」は主張だけで、小説になってるのかみたいな感じだったから…
ちょうど映画が公開になりますが、俳優の存在感で自ずと血肉が通ってくるかしらね。

結末がちょっと妙。
理詰めで独断的に事を進める理恵が、一矢報いられるという。
それはまあ、成功させることを優先した、あざといやり口なので~ありうるけど。
いったんはこうなるというのはギリギリわからなくもないけれど。
この後…どうなるの?

「ひかりの剣」

海堂尊「ひかりの剣」文春文庫

大学の剣道部物。
少年漫画みたいなキャラの立ち方で、わくわくと楽しめます。
あのジェネラル・ルージュ、速水晃一医師の若き日。

速水は東城大学医学部の学生ですが、まだ進路も詳しくは決めていません。
授業はさぼるけど、剣道部は欠かさない。剣の道は真っ直ぐに追求していました。硬派だったんですね。

帝華大学の清川吾郎とは、同学年のライバル。
こちらは剣道部をさぼり気味のシティボーイ。有り余る才能をもてあまし、その世界を疎んじて本気にならなかったのです。
ただ速水との出会いでライバルと強く意識し、個人的に速水にだけは負けたくないと思い始めたのでした。
それをおもしろがった高階教授に、負けたら丸坊主と約束させられる羽目に。
大学医学部剣道部の大会で、医鷲旗を争うことになりますが…

帝華の顧問だった高階教授が、東城大学に移ることになります。
あの高階教授の、まだ中年にさしかかったばかりのくせ者ぶりがおかしい。
東城大学には、吾郎の弟・志郎が入学、というややこしいことに。
兄の吾郎に対して、ライバル心を燃やす志郎。

帝華大学には、女子マネージャーとして朝比奈ひかりが入部、これが小柄だけど異常に俊敏で…?
祖父に剣道を少し習っただけで、その祖父に入部は禁じられているという朝比奈のため、説得に向かう吾郎。
山奥の寺の住職と試合をすることに。

いっぽう、清川にはそのままでは勝てないと高階に言われた速水も、個人的な特訓を始めます。
速水と清川が、出だしの原型のような性格から、変化していくのが面白い。速水が、外科医を目指すようになるきっかけも。
麻雀仲間として、田口や島津も登場。面白かったです。

「極北クレイマー」

海堂尊「極北クレーマー」朝日新聞出版

現役医師でもある海堂さんの医療ミステリというか医療エンタテインメント?シリーズ、最近の作品。
2009年発行の本です。

つぶれかかっている極北市民病院へ赴任してきた主人公・今中良夫は、外科医。
院長には期待されますがどうも実は院長には人望がないらしく、院長のおだてに乗って歓迎会で意見を述べたところ、総スカン。
やる気のない看護婦達には、シカトされる羽目に。
それまでも医局で冷や飯を食っていたので、少しのことには動じないのでしたが。

ぱっとしないが真面目な主人公のキャラは、バチスタ以来、馴染みやすい感じ?
病院で唯一人望のあった産婦人科の献身的な医師・三枝が、医療過誤を疑われ、逮捕されてしまう事態に。
その背後には、政治的な謀略がうごめいていた…?!?

他の作品に出ていたキャラが登場するのは、ずっと読んでいるファンにはいいですね。
特に、とんでもない病院へいきなり登場して、強者共を煙に巻きつつ圧倒する姫川の活躍ぶりは楽しい。
(姫川は、バチスタから登場している白鳥の部下の、やけに大柄だけど美人で、非常に優秀だがどっかずれている若い女性です)

姿は見せないが近くの病院で救急を担当しているのは、あのジェネラル・ルージュ!
海堂さんの作品はどれも勢いはありますが~人に勧めるにはいささか、トーンが揃ってなくて~玉石混合な感じ?
これは、面白い方に入りますね。

「イノセント・ゲリラの祝祭」

海堂尊「イノセント・ゲリラの祝祭」宝島社

現役医師にしてミステリ作家のヒットメーカー海堂さん。
「バチスタ」以来、いちおう主人公の田口公平医師が、迷コンビ?白鳥の要請で、厚労省の委員会に引っ張り出されるお話です。

ややこしい委員会は目標を達成もしないうちにすぐに収束しかけ、まごつく田口。
実は次々に仕掛けられた予定があり、陰の立て役者は、他にいました。
かって医師のストをもくろんですっかり警戒されている男・彦根。
解剖が2%しか行われていないので、エーアイを本格的に導入すべきだと。
AIは遺体をCTスキャンにかけるもの…で、いいのかな?
海堂さんが主張しているおかげか?最近新聞などにも出ていたような気がしますが。

解剖は費用もかかり、家族もすぐには了承する気持ちになれないことも多いというのは、そうだろうという気がします。
そうすると、後になって問題視されても、証拠がないので何も証明できないということになってしまう。
しかも、結果がまとまるのに何ヶ月もかかるんだそうです。人手不足ってこと?
医療現場でのやむを得ない事態は、医学知識のない警察には裁けないと著者は断言しています。
医師不足、医療崩壊の事態に対する提言。
という趣旨はもっともなような気がしないでもないけれど…

他の作品に登場した人物がクロスオーバーして次々にちらっと登場するので、これはどの作品の時点?なんに出た誰だっけ?というマニアックな興味は持てます。
小説としての形をとった提言?
小説としての面白さは中ぐらい…??

しかし、厚労省の役人って、ホントにこんなにひどいわけ…?
だったら、知ってる人はもっと提言してくれてもオッケーかもね!

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