「マンスフィールド・パーク」
ジェイン・オースティン「マンスフィールド・パーク」中央公論社
ジェイン・オースティンの読んでいない作品を読んでみようかと。
オースティンの完成された長編は6作しかなく、すべて1810年代に発表されているんですね。なるほど~映画だとファッションが同じわけだわ。
これは1814年発表、最後から二番目の作品。モームに完成度が高いと評価されているだけあって、面白かったですよ。
パークというのは公園ではなくて、荘園というのか~広い庭園のあるお金持ちの屋敷のことだそう。
お金持ちの親戚に引き取られた内気なファニー・プライスが、中途半端な立場で忍耐強く暮らし、ひそかに想う従兄のエドマンドには想われず、想わぬ人に求愛されて苦悩しますが…
まったく違う結婚をした親世代の三姉妹は、長女がやかましやのノリス牧師夫人、これはかなり性格が悪い。美人の誉れ高い次女がマンスフィールド・パークに住むサー・バートラムの令夫人となっています。おっとりして品は良いけど、至ってものぐさと喝破されています。
末がプライス海軍中尉夫人~財産もない相手と駆け落ちしたこの結婚は家名を汚したとキッパリ言われる有様。当時の価値観て、そうなんでしょうね。
少々わがままな従兄姉たち、隣家の人々などの鮮やかでちょっと意地悪な描きわけがおみごと。
ヒロインは真面目すぎるほどで、ちょっと説教臭いとも言えますが~先を知りたくてたまらなくなる物語の書きっぷりに引き込まれます。
短期間だけ実の親のプライス家に里帰りしたファニーが、めちゃくちゃな暮らしぶりに閉口するあたりも何とも面白い。
貧しくても召使いを2人使っていて、でもその女中をちゃんと仕込めないのが主婦として問題らしい。食器がきれいに洗ってないので気持ちが悪くなって食べられないファニー、だったら自分で洗えよと言いたくなりますが~この場合そういうことをしてはいけないらしい!?
エドマンドが恋するメアリは、派手で魅力的だけど実は誠実さに欠け、堕落した所がある都会の女。でも、現代の感覚からすれば、そんなに悪くないんですよ。
牧師になろうというエドマンドとは、確かに似合わないですけどね。
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