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「海の見える理髪店」

荻原浩「海の見える理髪店」集英社

直木賞受賞作。
家族をめぐる短編集です。

表題作「海の見える理髪店」がよかったですね。
海辺の町で小さな理髪店を開いている初老の主人公。
その店に初めてやってきた青年、じつは、離婚して早くに生き別れた父親に会いに来たのです。
気づいた父親でしたが‥

「いつか来た道」
不仲だった母親のアトリエを訪れる娘。
「遠くから来た手紙」
戦時中のような手紙が今届き‥?
「空は今日もスカイ」
ゴミ袋をかぶった男の子と出会って、一緒に行動することに。
ホームレスの男に助けられましたが?

「時のない時計」
亡き父親の時計を修理してもらおうと‥
「成人式」
娘の成人式が近づき、振袖のダイレクトメールが届いた。
両親は成人式に参加することにして、亡き娘の友だちも歓迎してくれることに。
悲しいけれど、いい話でした。

重いテーマが多いですが、しみじみと落ち着いた雰囲気で、さらっと読んじゃうこともできます。
誰でも、一生のどこかでは出会うかもしれない、家族の問題や、どうしようもない別れ。
切ないですね。

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