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「ママがやった」

井上荒野「ママがやった」文藝春秋

「ママ」といっても79歳の女性がある日突然、「やった」わけとは‥?
ろくでなしの父親とその家族をめぐる連作短編が、とぼけた味わいで読ませます。

母親は小料理屋の女将。
父は7歳年下で、仕事はしたりしなかったりという有様ですが、何故か女心をひきつけるところがあり、別れてはまた性懲りもなく女を作っていました。
そんな夫との間に、三人の子をもうけた母親はどう考えて生きてきたのか‥
母親も含め、視点を変えて描かれます。
時子、文子、創太は、父にあきれつつ、自分の中にも少しは似たところがあるのではと感じている様子。

章のタイトルが傑作で、何とも苦いけど突き抜けたような軽みもあり。
少しずつ明かされる駄目夫の妙な感じとないようであるような存在感。
淡々と事態に対応しようとした家族もまた、何だか妙な感じ‥?

かなりブラック・ユーモアただよう内容。
誰にでもオススメするというわけにはいかないかも。
奇妙な味わいの連作短編と聞いて食指が動く人向け。
なかなか面白かったです☆

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