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「私のなかの彼女」

角田光代「私のなかの彼女」新潮社

プラチナ本という紹介があり、傑作を読み落としていたのか!?と読んでみました。
作家になる女性の話で、具体的には違っても、自伝的要素もあるのかもと思わせます。

本田和歌には、大学時代から、仙太郎という恋人がいました。
仙太郎はアーティストとして個性を認められ、ちょっとしたスターに。
とくにやりたいこともなく就職した和歌は、結婚を夢見つつ、置いていかれた気分。

祖母のタエが作家志望であったことを知り、どんなことがあったのか想像をめぐらして、初めて小説を書いてみます。
ボーナスでワープロを買い、記念にと応募した作品がなんと受賞。
母親には露骨に嫌がられますが、いつしか作家として生活することに。
祖母は若い頃、作家修行に先輩作家の元に身を寄せ、家族にとってはスキャンダルだったらしい?

売れなくなった仙太郎と、仕事に打ち込む一方の和歌とのすれ違い。
とうに別れてもいいのではと傍からは思うほどだけど、そんなものかも知れないですね‥
致命的なことが起きるまでは。

仕事にのめりこんでいく状態。
パートナーにわかってもらいたい気持ち、認めてほしい気持ち。
それが無理だと気づき始めても‥

祖母のタエについて少しずつわかっていくことがあり、そのときに応じて和歌の解釈も変わっていく。
最後のほうの解釈に救いが感じられます。
ちょっと痛いけど、それだけ、読み応えのある内容でした☆

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