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「公爵シルヴェスターの憂い」

ジョージェット・ヘイヤー「公爵シルヴェスターの憂い」MIRA文庫

ロマンス小説作家の祖というべきジョージェット・ヘイヤー円熟期の代表作。
若き傲慢な公爵が理想の条件には外れた作家志望の娘と恋に落ちる話。

若くして巨大な財産を継いだサルフォード公爵シルヴェスター。
すべてに恵まれた彼は女性を本気で愛したことがなく、公爵家の後継のためにだけ結婚を考えます。
名門の美女のリストを作って母に渡し、選んでくれという息子に母は仰天。亡き親友の娘を推薦します。

その娘フィービ・マーロウは、田舎育ちで、継母にきびしく躾けられ、むしろ良さを損なわれていました。
おてんばで空想好きで、じつは文才はあるのですが、美人でも優雅でもない娘。見に行った公爵シルヴェスターは思わぬ拒絶に遭い、好奇心を覚えます。

フィービは幼馴染で兄のような隣人のトムと、ロンドンに住む祖母の元へ逃れようとします。
駆け落ちと大騒ぎになりますが、公爵は偶然困っている彼らを助けることに。

フィービの祖母は、ロンドンに住む名流夫人。
公爵の手のかかる甥っ子や少々あさはかな義妹、義妹の再婚相手の超お洒落にこだわる男性なども絡み、予想よりずっとにぎやかな展開に。
思ったままを口にする率直なフィービと付き合ううちに、公爵も少しずつ変わっていきます。
秘密を抱えて困惑するフィービと、自分の傲慢さに気づいていなかった公爵の~困る様子がなかなか楽しくって♪
互いに誤解したり反発したりしつつもいつしか惹かれあうという様子が新鮮に描かれます。

1957年の作品ですが、古さは感じさせません。
さすがに時代が時代なので、今どきなら欠かせない?濃厚なラブシーンはないですけどね。
ジェイン・オースティンを敬愛する著者は60作の小説を発表したそう。数作のミステリ以外はヒストリカル・ロマンス物で、ジャンルを確立した先駆者なのですね☆

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