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「悟浄出立」

万城目学「悟浄出立」新潮社

中国の古代に題材をとり、超有名な物語を目立たない部分から照らし出す短編集。
万城目さんとしては異色の作風で、しみじみとした味わい。
目の付け所が面白いです。

「悟浄出立」
このなかでは一番ファンタジックかな。
「西遊記」の沙悟浄が主人公で、確かに目立たない役‥
猪八戒の過去のエピソードのほうが強烈かも。
孫悟空が先を調べている間に、残った面々はまんまと妖怪の罠にはまったりして。
前に出ることを決意した沙悟浄の、ささやかな一歩。

「趙雲西航」
超雲、確かにいたけど‥
「三国志」が好きだった割には印象に残っていないですね。
故郷を思う超雲と、その憂いを見抜く諸葛孔明。やはり孔明は頭がいいのだった。

「虞姫寂静」
国を傾けた一因とされる美女、虞姫。
実は虞美人は亡くなっていて、よく似た後宮の使い女が突然召しだされて側に上がっていたという話。
十分大事にされてはいましたが‥?

「法家孤憤」
必死で科挙を乗り越え、役人になった男。
秦王の暗殺を企てた荊軻という男と、名前の読みが同じで、かって試験会場で話をしたことがあったのです。
運命の分かれ道に思いを馳せる‥
臨場感のある展開。

「父司馬遷」
歴史家の司馬遷は李陵を弁護したために、罪に落とされた。
何も知らなかった幼い娘の視点で、じわじわと事情が解き明かされます。
本を売らずに宮刑を選んだ司馬遷は身内にも義絶され、自らを恥じていましたが、娘の思いがけない励ましで立ち直ろうとする。
兄弟と違って教育も受けないで来た娘の一途さとたくましさが印象的。

2009年から2014年にかけて書かれた作品だそう。
そうだよね、一気に書けないよね‥
こちらは原典を読み直したくなるけれど、これ全部は一気に読み返せないし、関連するのはごく一部だと思うと‥
ちょっともどかしくて、苦しくなりますね(笑)

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