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「虹の岬の喫茶店」

森沢明夫「虹の岬の喫茶店」幻冬舎文庫

岬の先端にある小さな喫茶店。
初老の女性が営む店に、寂しさを抱えた人たちが引き寄せられるように訪れる。
ほっこりする物語です。

見つけにくい道を抜けると、その岬の先端には小さな喫茶店があります。
窓からは海と富士山が見える絶景。
三本足の白い犬が看板犬となって迎えてくれます。
品のいい女性・悦子がこの店のオーナーで、一人でやっているのです。
お客の顔を見て、ふさわしいと感じた曲をかけ、美味しいコーヒーを煎れ、時には心を慰める言葉をかけてくれます。
じつは悦子は、夫が遺した絵にあるこの岬の、ふしぎな虹が出ている風景そのままをいつか見たいと思って、ここで暮らしているのでした。

妻を亡くして、幼い娘の言うまま、虹を探してここに着いた父子。
ガス欠のバイクを押して、たどり着いた就活中の若者。
刃物職人だったが思いつめて泥棒に入った男。
常連さんで、悦子をひそかに慕い続けていた会社重役の男性。

悦子の甥は、岬の喫茶店に様子を見がてら通い、隣に自分で建物を作っています。
こんな甥が欲しいですわ(笑)
吉永小百合さんがほれ込んで映画化した原作ですね。
吉永小百合では美人過ぎて、常連が列を成しそうですが‥?
優しげでちょっと不思議な雰囲気もある、というのは合っているのではないでしょうか。

章ごとに語り手は変わり、わかりやすく、優しい筆致で自然と心に沁みてきます。
最後は何年か後に悦子の側から語られ、老いを感じている寂しさが印象に残ってしまいますが。
じつは苦しさを抱えていたからこそ人の悩みがわかり、表に出さない人柄だからまた人が集まってきたということもあるのかな‥

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