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「書店ガール 3」

碧野圭「書店ガール」PHP研究所

好評の「書店ガール」シリーズも3作目。
このシリーズ、いいですね。
最初のほうがドラマ化されたのも、なかなかよかったです☆

書店員の若手で目立つ存在だった小幡亜紀も、今や30歳。
産休が開けて半年後という。
新興堂書店・吉祥寺店の朝礼から始まります。
決まっている挨拶を皆で唱和するのですね。
ささやかなようでも、大事なことをさりげなく。

一方、店長の西岡理子は、昇格して、東日本地区を統括するエリア・マネージャーを兼任しています。
仙台の櫂文堂が吸収合併されたため、店名はそのままだけれど、そちらの指導へも出かけなければならない。
こちらを敵視しているかもしれない店員たちの中に乗り込む難しさ。
しかも、カリスマ的なほど有名な副店長・沢村稔もいました。
最初はよそよそしい沢村でしたが、実は互いに会う前から認めている存在だったとわかってきます。
震災の影響が大きかった仙台で、理子が見聞きしたこととは‥

亜紀は担当が替わって、知識のないジャンルの質問にも答えなければならなくなり、自信喪失気味。
働く母親としての悩みもリアルです。
幼い子供がいて働くのは、大変なこと。
保育園に預けていても、ちょっと熱が出ればすぐ呼び出され、引き取りに行かなくてはならない。
夫は協力する気が全くないわけではないけれど、仕事が忙しくて結局頼りにはならない。実家が近くて、母親が協力的だから成り立っているとはいうものの‥
定時には帰り、遅番も固定と、何かと優遇されている亜紀に対して、冷たい視線もあるとは大変ですねー。

震災後3年がたち、離れているところではやや風化しかかっているかもしれない。
書店で何が出来るのか?
理子たちの企画に、亜紀や、後輩のバイト生・愛奈が協力し、書店の一角に特集コーナーを設けることに。

日常的だけど決して離れられないリアルな悩みにあくせくする日々に、震災という大きな出来事が突きつけられます。
自分たちのささやかな体験を振り返るのも、大事なことだ、という気がしました。
おそらく綿密な取材から選び抜いた表現であるのでしょう。
震災を扱った本が多数上げられているのも、参考になると思います。
震災は今後日本のどこで起きるかわからない、どこで起きてもおかしくないのだから‥
小さなことでも何かを心がけていかなければ。

言葉の力、それをまとめておくことのできる本の力。
非常時にも、人は本を必要とした、という。
それも実用的な真面目な本ばかりではなく、ごく当たり前に読んできた面白い、楽しい本が求められたのですね。
本を人に届けようとするさまざまな努力に、胸を打たれる心地がしました。
最後はいつもの仕事場で、晴れ晴れと挨拶するシーンで、よかったです☆

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