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「偽証裁判」

アン・ペリー「偽証裁判」創元推理文庫

力のこもった歴史ミステリです。
元警官で探偵のウィリアム・モンクのシリーズ。
「見知らぬ顔」「災いの黒衣」「護りと裏切り」に続く4作目。

看護婦のヘスター・ラターリィと、弁護士のオリヴァー・ラスボーンの3人で事件に当たるのが特徴です。
今回は特にヘスターの視点が多いですね。
女性が主人公のミステリがお好きな人にもお勧めです。

看護婦のヘスターは、仕事のつなぎに、新聞広告に載っていた仕事を引き受けます。
エディンバラの名家の女主人メアリがロンドンへ旅行する付き添いに、看護婦が求められたのです。
ヘスターは指示どおりに心臓病の薬を飲ませたのに、メアリが車中で亡くなってしまう。
殺人の罪を着せられたヘスターの無実を証明するため、モンクはエディンバラへ。

名門ファラリン家には、長男のアラステア、長女でしっかり者のウーナ、次女でひときわ美しいアイリッシュが皆夫婦で一緒に暮らし、末弟でやや反抗期のケネスもいました。
それぞれに何か秘密を抱えているような‥
一家に何があったのか?
弁護を引き受けようとしていたラスボーンですが、ヘスターはスコットランドに移送されてしまう。
はたして‥?
ヘスターのために全力をつくそうとする男二人!

上巻では、当時の雰囲気や事情をたっぷり書き込み、ヘスターが窮地に追い込まれていく展開でした。
後半はかなりアクティブに、どんどん事実が明かされていきます。
当時の上流の女性たちの、礼儀や偏見に押さえつけられているようでいて意外に行動的な面も明らかに。
かのナイチンゲール女史も、ヘスターの人柄の証人として出廷、まわりを圧倒します。

三人で捜査に当たるというシリーズなのですが、この三人の微妙なバランスも読みどころ。
男二人はかなり愛情を自覚し始めた様子。
率直で勇敢なヘスターは、飾り気がなくて美人というほどではないけど外見もまあ悪くはなさそう。
何よりも他にない個性で、忘れられない存在になっていくようです。
ヘスターは教養があって優しいラスボーンには好感を抱いていますが、すぐぶつかるモンクのことは喧嘩友達ぐらいにしか思っていない。
モンクのほうは、ヘスターは気が強すぎると思っているし、自分に記憶喪失というハンデがあるため、積極的にはなれないでしょう。
でも傍目には‥何となくお似合いに見えているかも?

読み応えのある展開の作品でした。
原作ではこれは5作目だそうで、本国では既に二十作目まで発表されているそうです。
このシリーズ、そこまで好調なんですね!
日本人にとっては1850年代というのは遠いですかね‥
幕末の頃、アメリカだと南北戦争の頃ですね。
シャーロック・ホームズの時代よりちょっと前だけど、そんなに違わないですよ。
順調に翻訳発行されるといいですね~楽しみに待ってます☆    

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