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「鴨川食堂」

柏井壽「鴨川食堂」小学館

京都の小さな店で、思い出の料理を捜し、再現してくれるという。
美味しそうな料理とあったかい名推理に、ほっこりします。

何の変哲もない家で、看板も出さずにやっている鴨川食堂の料理人は、鴨川流。
つまり、地名ではなく苗字なのです。
料理専門誌に一行出した広告を見て、訪ねてくる人々。
娘の鴨川こいしが事情を聞き取り、調査するのと料理するのは父親の流。
何気ない父娘の会話にも、ほのぼの。

亡き妻が作ってくれた鍋焼きうどんを、土地を離れる前にもう一度、食べたい。
55年前に初恋の人と食べたビーフシチューの味は。
子供の頃に近所の女将さんに食べさせてもらった鯖寿司の独特な味は。
他にも、とんかつ、ナポリタン、肉じゃが、と、誰にでも懐かしさのあるお料理。
そんな忘れられない料理を作ってくれた人にも、料理にこめた思いが‥
それぞれに人生の転機を迎えて、思い出の味を食べたくなるのにも理由があるのでした。

作者は、京料理の監修などの仕事もし、本も出してきた人だそう。
いろいろな土地の昔の料理についての知識も、半端ないわけです。
さらに別名義・柏木圭一郎でのミステリ作家でもあるのですね。

この作品は、謎解きの過程や苦労は詳しく書かれておらず、調べたことと料理の腕がすらっと披露されます。
人情味あるお話ですが、その辺はややあっさりした印象。
こいしちゃんをもっと活躍させたほうがいいんじゃないかな。
さらりと読めて、ひたすら美味しそう!
さりげなく最初に出されるおまかせの料理もすごく美味しそうなので、通りがかりにこれだけでも食べさせてもらえたらなぁ~‥と、よだれが出そうになりますね(笑)

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