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「死者の短剣」

ロイス・マクナスター・ビジョルド「死者の短剣―地平線」創元推理文庫

SF作家として経歴が長く評価の高いビジョルドのファンタジー「死者の短剣」4部作、完結編です。
いきいきしたキャラが魅力的☆
ビジョルドのファンタジーは大人向けで、いいですよ!
さすがにしっかりした構成で、面白く読めました。

地の民の娘フォーンは、湖の民(うみのたみ)のダグと結婚、旅を続けています。
この世界では、地の民は小柄な農民。
湖の民はかっての魔力を持った貴族の末裔で、長身で長命、「悪鬼」を退治するための力を持っていて、警邏が仕事なため定住しません。
地の民から見れば、魔法使いのようなものでした。

互いの家族から結婚を反対された二人。
悪鬼を退治する連隊の長として長らく名を馳せたダグですが、ここへ来て治癒能力が強くなり、地の民を治療する仕事が出来ないか考え始めます。
それは湖の民にとっては、ある理由があって、禁忌なのですが‥

基礎継ぎの師を求めて、新月湖駐留地(ニュームーンカットオフ)に来た二人。
医術の師匠アルカディに認められますが、地の民の子供の窮地をダグが救ったために追い出されることに。
このとき、なんと医術の匠アルカディも、二人を追って出て来るという決断をしてくれました。理解者になっていたんですね。
そんな彼らを追いかけて、駐留地からの許可を携えた若者達が合流。その中にはダグの姪で有能な隊員のスマックもいました。
たまたま出会った家族と一緒の旅が始まります。

ところが、その地域では珍しく、悪鬼が発生し、わずかな人数しかいない彼らが急速に成長した異形の悪鬼と対決することに‥!
冒険のシーンとその解決を毎回織り込み、若者たちの迷いや恋愛、成長も見逃せません。

子供のように小柄だけど生き生きしたフォーンのあたたかさ。いざというときには勇気を示します。
人生にやや疲れていたダグがフォーンに助けられ、キャリアを発揮して活躍。
新たな技術も生み出して、小さな革命を起こすのです。
決して諦めずに細い道を切り開き、少しずつ理解者を増やして、二つの民族の架け橋となっていく‥
二人の間の子供を育てながら、希望を抱いて仲間と暮らす結末。
作者の平和への願いがこもっていますね。
このあたたかさが得がたい作品でした。

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