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「祈りの幕が下りる時」

東野圭吾「祈りの幕が下りる時」講談社

加賀恭一郎シリーズ10作目。
加賀の母親のことがかなり明らかになり、しみじみとした読後感でした。

10年程前、仙台で田島百合子という女性が亡くなり、雇っていた女性は遺骨をどうしたものか気にしていました。
それが加賀の母親だった‥
加賀が小学生の頃に、突然家を出た母親。幼い息子にとっては突然のことで意味がわからないまま、父親への不信感が続いてしまったのですね。

現在、加賀の従弟の松宮が担当している事件。
小菅のアパートで女性の遺体が発見され、その部屋の住人ではなく、滋賀県に住む女性とわかります。
浅居博美という女性演出家の幼馴染で、上京してから会ったことはわかったのですが‥
加賀はかって子役への剣道指導を頼まれたことがあり、この浅居とは知り合いでした。

東京の日本橋近辺と、仙台と、滋賀と。
ちょっとした引っ掛かりをきっかけに、加賀は事件に興味を抱いていきます。
二組の親子関係をめぐって、最初はばらばらだったピースが次第に絡み合っていくのです。
思わぬ広がりを見せる事件。
予想通りの部分と、ちょっとずれて行く部分と‥
人生をゆがませる出来事も、淡々と描かれます。
何かが少し違っていたらと願いたくなるような。

加賀が母の消息を知っていくことで、少しずつ何かが流れ出していくようです。
加賀が日本橋署に勤務し、地域のことに気を配っていた理由もわかってきて、切ない印象がありました。
日本橋へのこだわりも一段落して、捜査一課へ戻る加賀。
充実した読み応えと、気持ちの整理がついた姿を見ることができたことで、こちらもスッキリした気分で読み終えられました。

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