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「村上海賊の娘 上」

和田竜「村上海賊の娘 上」新潮社

「のぼうの城」の和田竜の作品。
瀬戸内の海賊から見た織田信長と本願寺の戦い。
斬新な切り口で、スピーディな展開です。
本屋大賞受賞作☆

村上海賊の末っ子で一人娘の景(きょう)が、ヒロイン。
自ら海賊働きをするのが大好きで、腕は立つが気が荒い、大変なおてんば娘。
彫りの深い顔立ちは当時の基準としては醜女で、20歳になっても嫁の貰い手もありません。
父には甘やかされていて、世間知らずなのですが‥
実は現代的な顔で、オランダ人が出入りする町ではけっこう美人と思われると聞いて?
この姫が婿探しをしつつ、戦に巻き込まれていくのです。

縁談の相手の児玉就英(こだまなりひで)は、毛利家直属の水軍の長で、美丈夫だがやや権高い。
景の父が条件として持ち出した縁談を、最初は一蹴しますが‥
景が出会う眞鍋海賊の長は、眞鍋七五三兵衛(まなべしめのひょうえ)といい、力自慢の大男。
なかなか器も大きそう?
3人とも成長の余地ありなので、先の展開が楽しみです。

天正4年。
織田信長と6年も戦い続けている大坂本願寺。
さまざまな要求に応じても来たのだが、本拠地を明け渡せという要求を断り、ついに徹底抗戦の構えに。
鉄砲傭兵集団の雑賀党の鈴木孫市は、無謀な闘いと見て気乗りがしないが部下に一向宗信徒が多いため、味方として参じていました。
本願寺の顕如は、お公家さんだったという指摘も面白い。母は公家の出で父を早くに失い、若くして跡を継いだため、人柄はいいが世事に疎いところがあったのでしょう。
現代では大阪とされる一帯は当時は難波と呼ばれ、大坂といえば大坂本願寺のことを指したそう。
織田軍が砦で囲んで封鎖してくる中、立てこもる本願寺に食料を運び入れるため、海賊を頼ることとなります。

瀬戸内では、海賊がいまだ勢力を伸ばしていました。
海賊といってもむやみに略奪するわけではなく、複雑な海域を通行する船を管理するような立場で、通行料を取り、抗わなければ争うことはない。
村上海賊で一番大きい能島村上のみが独立を保ち、他は既に大名家の配下同様でした。
能島村上家の当主・武吉が、景の父親。

武吉に依頼に行くのは、小早川隆景の重臣で水軍の乃美宗勝で、武吉とは旧知の古強者。
生き残りをはかって態度を鮮明にしない毛利家も、ここへ来て織田につくか、本願寺につくかの決断を迫られます。
怜悧で賢しい小早川隆景や、豪胆な兄の吉川元治の思惑。
この二人の甥(長兄の息子)で跡を継いでいる輝元などは、今の大河ドラマでもおなじみの顔で、なるほどと楽しめます。

癖のある登場人物が生き生きしていて、ずばずばと描写され、面白く読めました。
映像化にも向いてますね。
ヒロインは栗山千明でどうでしょう。
アニメのほうがいいかもしれない‥? 

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