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「教場」

長岡弘樹「教場」小学館

警察学校を舞台にしたスリリングな話。
教場とは、警察学校の教室のこと。
緊密な出来で、読み応えがあります。

「職質」
警察学校では、職務質問の想定実習を何度もやらされます。
刑法犯は、職務質問で摘発されるケースが4割と多いので、重要なのです。
宮坂は雪道での事故にあったとき警察官に救われて、警察官を志しました。
新しく来た風間教官に、憧れているようでは駄目だと指摘されます。見回りで気づいたことを報告しろと言われ‥

「牢門」
仕事を辞めて警察官を目指すことにした26歳の女子学生しのぶ。
花粉症を抱え、厳しい訓練に苦労しつつも、二つ年下の沙織とは仲が良かったのです。
しかし‥?

「蟻穴」
耳がいい鳥羽は、白バイ警官を目指していました。
警察学校では、日記を書かされる。嘘を書いたら退校になるほど厳しい。警察官は決して嘘の報告をしてはいけないから、その心得を叩き込まれるのです。
教場で親しくなった稲辺のことで、問いただされたときに‥

「調達」
元プロボクサーの日下部は年長なので級長をやっていますが、成績はあまり良くない。
なんでも金次第で調達するという樫村が接近してきて‥?

「異物」
由良は体格がいい一匹狼タイプ。
コンビを組む安岡は小柄。
運転技術の実習で起きたことに由良はこだわりますが‥
風間教官は「小学生か」と、皆お見通し。

「背水」
卒業が近づくにつれ、緊張が高まって来た都築。
大きな失敗はなく来れたのだが、目指す成績をあげるにはまだ足りない。
卒業文集に何を書くかも悩んでいました‥
挫折を知らない人間は警察官には向かないと風間教官が指摘します。きっちり挫折を経験したほうが良い警察官になれると。

なんて恐ろしい教場!
と思うのが最初のほうのエピソード。
わずか半年ほどの期間、一つのクラスにこれほどの確執が渦巻き、生徒間で犯罪まで起きてしまうとは?
個々の事件はともかく、警察学校独特のやり方は、事実に基づくのでしょう。
身につけなければならないことをガッツリ叩き込むだけでなく、向いていない人間は容赦なくふるい落とす。
警察官とは将来、それだけ厳しい試練にさらされることになるのですね。
警察官になった同級生のことを思い出しました。何年も良いおまわりさんだったと思うのですが、ついに病気になったとか‥

予想外の展開で読ませます。
一部だけどホラー並みに怖いので、どなたにでもオススメというわけにはいかないかなぁ‥ということで、★4.4ぐらいかなぁ。
結城中佐の「ジョーカー」ものが好きな人にはオススメ。

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