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「秘密 上」

ケイト・モートン「秘密 上」東京創元社

「リヴァトン館」「忘れられた花園」の作者ケイト・モートンの4作目。(邦訳3作目)
期待にたがわず、面白かったです!

2011年、イギリスで国民的女優となっているローレル・ニコルソン。
母ドロシーが入院したため、急ぎ故郷に帰って来ます。3人の妹達も相次いで集まって来ました。末の弟のジェリーは天才的な学者で、なかなか連絡が取れないのですが。
意識もうろうとしている母が漏らした言葉、見つかった若い頃の写真から、母が母になる前のことを何も知らなかったと気づかされます。
ローレルは、少女時代に起きた事件のことが気になって仕方なくなる‥

ローレルが16歳のとき、家を訪れた見知らぬ男性を母が刺した事件を、離れたところから目撃したのです。
正当防衛が認められ、事件扱いにもならなかったのですが。
実はローレルには、不審に思った点もありました。

絵のように美しい農園の家<グリーンエイカーズ>を一目で気に入った両親。
綺麗で陽気で、子供達を楽しませながら育てた母。
そんな母に、どんな秘密があったのか‥

1937年に話は飛びます。
まだ少女のドロシーが家族と行った海辺で、ハンサムなジミーと密かにデートする。
ドロシーは人目を引く美しさで、演技的センスがあるが、堅苦しい両親に躾けられて、ほとんど個性を生かすことが出来ない。
恋人との結婚を無邪気に夢見、ごっこ遊びに気を紛らわしていましたが‥

1941年、ロンドンに出てメイドとして働くドロシーは、女主人に気に入られていました。
戦時中のこと、国防婦人会の奉仕の仕事で、隣家の若い夫人ヴィヴィアンと知り合う。ヴィヴィアンは裕福な作家の妻でした。
ロンドンは空襲も多く、世間はざわついています。
駆け出しカメラマンとなったジミーと付き合っているのですが、双方とも変わりつつある‥

少しずつ過去を掘り下げていくローレルとジェリー。
過去の出来事が交錯し、じわじわと薄紙を剥ぐように、何か大変なことが起きたのが見えてきます。
幸せなシーンがとても切ない。
危なっかしい若いドロシーが妙に魅力的で、いきいきしています。
いつ道を踏み外すかという感じなので、ハラハラしますけど。

上巻では欠けたピースがあるので、真相にはたどり着けませんが、ばらばらなシーンの魅力で持たせます。
いくつかの矛盾点がどうなるのか‥
下巻最後の4分の1で怒涛の解決☆
ネタバレは出来ませんが~後味はよかったですよ。

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コメント

読んでくださったんですね~!
ケイト・モートンはネタバレで盛り上がりたい作家さん! ツッコミどころ満載なんですけど、でも読まされてしまう~

今流行りのダブルヒロインもの。上巻ではドロシーの若い頃が描かれるのですが、下巻でヴィヴィアンの物語になってあれれ??と。
ミステリ読みさんはすぐに分かってしまってつまらなかったでしょうね。それでも最後の最後まで引っ張ってくれました。
後味、よかったですね。シアワセってなんなのか考えさせられます。

marieさん、
ケイト・モートンは面白いですねー!
図書館にリクエストしておいて読みました。
いつ図書館に入るか待ち構えていて‥
確かにダブルヒロインですね。
上巻ではそんなに深い付き合いがあったように思えないヴィヴィアンにも、いろいろな物語が‥
すぐわかろうと思って読んでないから、上巻ではわからなかったですよ。
ヴィヴィアンの少女時代とかもねえ‥
後味のよさ、大事です~!
あの展開は嬉しい。
国民的女優って誰のイメージかな、って考えるのも楽しいですね♪

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