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「源氏物語 紫の結び <2>」

荻原規子「源氏物語 紫の結び<2>」理論社

荻原規子バージョン源氏物語。
快調です。

官位を与えられなかったため、自主的に謹慎の道を選んだ光源氏は、須磨に来ていました。
訪れた人が驚くほどの侘び住まいで、さすがにしばらくは女性を口説くこともなかったのですが。
運命かと思わせる成り行きが色々あって、明石の入道の娘とそういう仲に。
「真の罪はない」などと何度も出てくるのが~おいおい、って感じだけど。
朧月夜の君が、表向きは天皇(源氏の兄)の女御ではなく、宮廷の女官だからでしょう。

晴れて都へ戻った源氏は、紫の上と嬉しい再会。
むつまじく暮らし、次第に栄華を極めていきます。
明石の君に子が生まれ、都で育てたいがどうするか、紫の上にいつ打ち明けるかなど迷いもするのですが。手元に引き取り、紫の上が可愛がって育てます。

六条御息所が病の床に伏し、源氏はその娘の前斎宮の後見人になることに。
入内させるよう藤壺の宮に促され、その支度をします。
このときの若い帝は実は、源氏と藤壺の間の子。
帝の女御二人が張り合う絵合わせの行事のために、源氏は家にある見事な絵を持ち出し、さらには須磨で描いた自作で評判を取ります。

いまだに藤壺の宮は憧れの女性で、距離がある中にも、何かあるたびに心の奥深く響く存在。
出家した藤壺の宮の苦悶に比べると、源氏はいまだに慕う気持ちのほうが強くて罪悪感は少ないですね。
37歳で藤壺が病に倒れると、情け深い人柄が知れ渡っていたため、すべての人が悲しむことに。
源氏の嘆きは一通りではありません。
若い帝は僧都からひそかに出生の秘密を知らされ、源氏に親不孝をしていたと考えます。

葵の上が生んだ源氏の長男・夕霧は、幼馴染の雲居雁と相愛でしたが、雲居雁の父(葵の兄で、内大臣。若い頃は頭中将)に引き離されます。
それも大人になっていくにつれて、許されるのですが。
(雲居雁の生母が、早く離縁して今は別な人の北の方になっているというのがちょっと面白い)

明石の君は、田舎育ちとは思えない品位と才覚を備えた女性。
身分を自覚して娘を手放し、身を引いていましたが、娘の明石の上が春宮(源氏の兄の子で、次の天皇)に入内することになり、付き添っていくことになります。

太政大臣となり、六条院に壮大な邸宅を築いた光源氏。
そこに、女三の宮の降嫁という大きな問題が‥

一巻目よりいくらか落ち着いて、都での優雅な催しややり取り、人々のいろいろな思惑が描かれます。
淡々とした文章ですが、紫式部が宮中で見聞きした経験から、華やかさに実感がこもっているのでしょう。
こういうふうに人の気持ちは動くもの、この場合はこうした方がふさわしい、などと、当時は宮廷で働く人や縁組を考える人の参考書にもなったのでしょうね。

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