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「ユニコーン」

原田マハ「ユニコーン―ジョルジュ・サンドの遺言」NHK出版

「貴婦人と一角獣」という美しいタピスリーをめぐる物語。
カラー図版が何枚も入り、美しい装丁で持っていたくなる本です。

19世紀の女流小説家ジョルジュ・サンド。
男名前でデビューし、サロンの花形となり、男装や芸術家との恋愛遍歴で有名でした。
ゆかりの人々が駆けつける葬儀の場面から始まります。
弔辞は「レ・ミゼラブル」の作家ヴィクトル・ユゴー。

サンドはノアンに祖母から継いだ館を持ち、ノアンとパリを行ったり来たりしていました。
病気が流行したために、かねて招かれていたブサックの城に滞在することに。
城の女主人ポーリーヌは寡婦で一族の最後の生き残り。品のいい女性でサンドの愛読者なのでした。サンドの子供達もすぐに懐きます。

サンドが驚いたのは、城中にかかっている見事なタピスリー。
中でも、赤い地に貴婦人と一角獣の絵が織り出されたものには不思議な魅力がありました。
謎めいたモチーフの意味は、何なのか。
オスマン帝国の王子ジェムが亡命していた時代に、ジェムが恋した女性を描いたものという伝説もあるという‥

サンドが、城を訪れた際にこのタピスリーに強い印象を受けたのは、史実。
それを元に、古城の女主人、サンドの見た夢、高名な作家や画家や美術コレクターなどが登場し、タピスリーの謎と行方を描いたムードのある展開。
ただ直接出てこないショパンは有名だけど、もうサンドの作品もあまり読まれていないし、他の人物がどういう人なのか‥

サンド自身が書き残したものも、巻末に載っています。
文中の言葉が冒頭に載っていますが、「まだましだ」という言い方ではタピスリーをあまり褒めてない。
直訳なのでしょうが~文章全体の意図からすると、もっと違う表現がよかったのではと思います。

これは序章なのだそうで、そうとは知らなかったから、この短さはいささか肩すかし。これから何年もかけて、この続きを書くんだそう。
サンドをはじめとして濃厚なキャラが多いので~話はまだまだこれから☆楽しみに待ってますよ!

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