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「政と源」

三浦しをん「政と源」集英社

幼馴染の老人二人を描く、しをん流男の友情と人生もの?
面白かったです。

政こと有田国政は、73歳。
元銀行員だが退職した今はやることもなく、妻は娘のところに行ったきり戻らずに3年。
源こと堀源二郎とは幼馴染で、生まれ育った墨田区に住んでいるので、何かと行き来しながら暮らしています。
源はつまみ簪(かんざし)職人で、早くに妻をなくしてやはり独り身だが仕事は現役、若い弟子もいて、にぎやかな生活。

堅物な政は、見た目は端正で白髪がふさふさしていますが、気ままな性格でも明るい源に呆れたり、うらやんだり。
政の視点から描かれるため、内心のひがみっぽさが何とも情けない。
妻の清子がなぜ出て行ったのか理解できず、自分はちゃんと働いて一家を支えてきたと自負しています。とはいえ、仕事仕事で家にはあまりおらず、妻に何もかもまかせっきりだったということ。

源の弟子徹平は元ヤンで、昔の仲間に絡まれていると知り、政と源は解決に乗り出します。
そういう事件が続く話というわけではないのですが、そういったことがありながら、政が人生を省み、少し心がほぐれていくという展開。
ついに思い立って娘夫婦の元にいる妻を訪ねると、気まずい会話になってしまうのでしたが‥
妻の立場から言われてみると、そりゃ~‥

徹平の彼女で美容師のマミちゃんも感じがよく、親に反対されている二人の結婚の世話をしようと、だんだん熱くなる政と源。
政は徹平に自信を持たせなければと、オリジナルの簪を作ってみろと提案します。
内心はグダグダ、とっつきは良くないようでも、政にも良い所があるじゃありませんか。
妻にはがきを書き続けるとは、彼なりの努力が微笑ましい。

政のような古いタイプの昭和の男は、若い女性には理解しにくい存在ですよね。
ある意味、不器用だけどかわいげのある人間として描いてあるのは、しをんさんの優しさかな。
挿絵が二人とも妙にハンサムなので、う~ん、お似合いの名コンビってことなのか?!

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