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「なでし子物語」

伊吹有喜「なでし子物語」ポプラ社

とてもよかったです!
幼い子の孤独には胸が詰まりますが、しだいに機会を得て認められ、育っていく‥
見守る大人達もまた、動かされていくのです。

峰生の大地主の遠藤家。
跡取りの長男は早世し、その嫁で未亡人となったテルコは一人息子に反発され、心もとない寂しさを抱えつつも、その地で暮らしていました。
遠藤家の林業を支えて働いている祖父のもとへ、幼い孫の耀子が引き取られてきます。
耀子は父に死なれ、母には育児放棄されて、自分をクズだと思い、学校でいじめられても蹲っているだけの子でした。

遠藤家の御曹司の立海(リュウカ)もまた、峰生にやってきます。
立海は当主が愛人に生ませた次男で、病弱でした。
一見恵まれた立場のようでも、若い母から引き離され、祖父のように年の差がある父親の意のままに動かされる立海。
孤独な二人の子供が出会い、無邪気な友情をひたむきに育んでいきます。
お館の当主の跡取りと、雇い人の孫娘という立場の違いにも、しだいに気づかされるのですが‥

立海の家庭教師の青井先生が、最初のうちはどれぐらい関わってくるのかわからないのですが、彼女が素晴らしい先生なのです。
自立と自律ということを教え、「どうして」と思ったら「どうしたらいいか」考えるように、と教える。
子供たちの前途がただ幸福なだけではないとわかっても、ここでの思い出と学んだことは、この先をまったく違う光で照らし続けることでしょう。
ひとかけらの胸の痛みと共に、ひとかけらの勇気を分けてくれる物語でした。

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