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「オール・クリア 2」

コニー・ウィリス「オールクリア2」ハヤカワ・ポケット・ミステリ

ついに来ました~怒涛の完結編!
「オール・クリア1」は心折れそうになりましたが、我慢我慢。
読み進めれば‥

タイムトラベルで第二次世界大戦中のロンドンへ来たまま、戻れなくなったポリーとアイリーンとマイクの3人。
一方、未来のオックスフォードでは、ポリーとの約束どおり、探し続けたコリンが‥

劇場で働くポリーは、老いた名優サー・ゴドフリーとあまり深く関わって歴史を変えてはいけないと自戒していましたが、空襲のときは思わず助けに走る切なさ。
それぞれの知識と立場から事態の原因を推測し、自分のできることを選んでいく人々が感動的なのです。
もといた時代へ戻ることが出来なくなったその理由とは?
どこにでも出没する悪童ホドビンズ姉弟の意外な役割とは。
そして、感動の‥

ああ‥
この本、後半は何度も読み返しちゃいました。
前半も一度。この本だけでもけっこう長いのに。
いや~ものすごく詳しく描かれていた前作、そしてこの展開。
それだけのことはあるんですよ!

もともと、タイムトラベル物の初期の短編も第二次世界大戦のロンドン空襲が題材だったくらいだし、書きたい時代だったようです。
その後、9.11が起きたために、どうしても書きたい気持ちが募ったそう。
苦難の時代にあって自信を喪失しそうな人々を励まし、尊厳を伝えたいという意図なのでしょう。

ロンドンの空襲がここまで酷かったとは正直、詳しくは知らず実感がなかったこと。
逆に、東京大空襲のことなど、米英の今の若い人はほとんど知らないんでしょうね。
当時は日本は枢軸国側だったことを思うと、やや複雑な気持ちにも。
条約ではドイツと組んではいても、当時の日本人はヨーロッパ戦線には行ってないし、ナチスのことなんて何もわかっていなかったのでは。
今は体制としては米英と同じ自由主義、民主主義の側にいるけれど。
既に戦後70年!という歴史の移り変わりに、いささかめまいを覚えつつ、読了。
素晴らしい作品であることは間違いありません。

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