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「生きるぼくら」

原田マハ「生きるぼくら」徳間書店

とてもいい話でした。
ひきこもりの若者が立ち直っていく話が、淡々と自然に、じつは熱をこめて、描かれています。

学校でのいじめがきっかけで、ひきこもりになった麻生人生。
母は働きづめで、毎日おにぎりと大量のカップ麺を用意しておいてくれましたが、人生が24歳のある日、疲れたと出て行ってしまう。
その正月に来た年賀状を見るようにという書置きを残して。

蓼科に住む祖母のマーサ(真朝)には、両親の離婚後会っていなかったのですが、年賀状を見て訪れることに。
座敷童子のような女の子が同居しているのに驚きますが、つぐみというその子は相次いで両親を失って対人恐怖症になっているという。
マーサおばあちゃんは認知症になっていた‥

マーサおばあちゃんは古来からある農法で米を作っていて、農薬を使わないために大変な手間がかかります。
近所の人に教わりながら、マーサおばあちゃんの田んぼで米を作ることにした人生。
やや上手く行き過ぎの感もありますが、これだけ一気に環境が変わると、そういうこともあるかもしれない。
農業の描写に熱がこもっているため、説得力があります。
作者が何度か取材したというレベルでなく、1年にわたって通い続けたからなんでしょうね。

就活に行き詰って家に逃げ帰ってきた大学生に、さりげなく物を教える立場にいつの間にかなっているという。
母親になかなか連絡を取らないのが気になっていました。
お母さんは本当に疲れたんだろうなあ、でも今突き放せば何とかなるのではないかという感触もどこかであったのでは‥それにしても、はらはらしていたことでしょう。
最後は感動的で、心からほっとしました。

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