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「死者の短剣 旅路」

ロイス・マクマスター・ビジョルド「死者の短剣 旅路」創元推理文庫

死者の短剣シリーズ3作目「旅路」。
う~ん、楽しい!
河を下る船に乗りこんだ若者達がちょびっと成長する冒険ものなんですよ。

地の民の娘フォーンが家出して、湖(うみ)の民の中年男性ダグと出合って恋に落ち、結婚。
かけ離れた二つの民の間では結婚する例などなかったため、どちらの実家にもいられず、旅に出ています。
海を一度見てみたいというフォーンのために‥

地の民とは小柄で、農民や商人の子孫。
湖の民とは大昔の貴族の末裔で、長身で寿命も長く、何よりもテレパシーのような特殊能力がありました。
近くにある生命体の位置や気配を感知する能力を磨いて「悪鬼」と戦うことが使命で、すぐ移動できるように天幕で暮らしているため、家庭的な雰囲気はあまりないんですね。
自分の「基礎」を閉じておくことも出来ない地の民は、湖の民から見れば泣きわめく赤子も同然。
基礎というのは、オーラのようでもあり感情を含めたその人の生命そのものという感じでしょうか。
ダグに見えるフォーンの「基礎」は美しく光り輝いているため「スパーク(火花)」と愛称で呼んでいるのですが。

実家に寄ったところ、すぐ上の兄のフィットがついてきてしまい、荒っぽい兄達にいじめられて育ったフォーンは不安を隠せない。
村の家では長兄が嫁を取り、フィットも居場所をなくしていて、見たことのない世界に出てみたがったのです。
フィットはさまざまな出来事の過程で、妹を見直さざるを得なくなるのよ。やったね。

フォーンは若い女船長ベリー・クリアクリークに出会って、意気投合。
女が船長になるのが認められている世界ではなく、父と兄と婚約者が行方不明になって戻らないため、やむを得ず伯父と弟を従えて新しい平底船で探しに来たという深い事情がありました。
そのベリーに、フィットはどうやら一目ぼれ?
船員が行方不明となる事件は他にも起きているとわかり、川を下る竜骨船とも協力して、怪しい一味の巣窟を突き止めることに。

ダグが地の民の男の怪我を治療したところ、「惑わし」が起きて、ダグを追いかけまわし、治療をせがむようになります。
湖の民が地の民の治療をしないのは、このためでした。
今は放浪の身のダグは悩みがちですが、中隊長だった経験や威厳も若い者には発揮し、ゆるやかに教育していくのでした。
フォーンは、そのゆたかな「基礎」と惜しみない愛情でダグを支え、知恵を出し合っていきます。
このコンビぶりが微笑ましく、いとおしい。
フォーンのお調子者の兄も、ハッピーに☆

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