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「雨の浜辺で見たものは」

ジェイニー・ボライソー「雨の浜辺で見たものは」創元推理文庫

コーンウォール・ミステリの7作目で最終作。

ローズ・トレヴェリアンは40代の未亡人で、画家兼写真家。
コーンウォール生まれではないが、学生時代に魅了されて卒業後すぐに住み着きました。
20年の幸せな結婚生活を送ったが、夫を病気で失って4年後、少しずつ第二の人生を歩き出したというのがシリーズの発端。

雨の海辺で、幼女を抱き上げる男性を見かけたローズ。
誘拐事件の目撃者となり、事件に関わっていきます。
離婚して別れて住んでいた父親が連れ去ったのかと思われたのですが‥?!
ローズは地元に根を張り、事件の関係者とどこかで知り合いで、初めて会う人にも打ち明け話をされるタイプ。つらい経験を秘めているため、困った人が寄ってくるようです。
恋人のジャックいわく小柄で純朴そのものの外見。好奇心と親切心で物事を放っておけない性格でもあるんですね。

事件で出会ったジャック・ピアース警部と一度は別れましたが、今は結婚こそしないものの何とか安定した仲に。
ジャックが強引でなければ上手くいくと見ましたね。
離婚後10年のジャックと死別4年のローズでは、再婚についての温度差が違うのは無理からぬところ。
ローズは信頼できる仕事仲間のバリーにもほのかな好意を寄せられていましたが、内気で決まりきった生活をしていたバリーも今では考え方を変え、他の女性と付き合うようになっています。
前作でまだ若々しかったローズの母が急死、それでお父さんのほうは近くに越して来ました。
それぞれに何かを抱えた大人が、希望を見出していく物語だったように思います。

シリーズが終わったのは、作者がガンで急逝したためだったんですね。
はっきりした終わらせ方ではないですが~友達がカップルで集まっての幸福感溢れるパーティなので、作者は終わる可能性を意識していたのでは。

日本では2004年発行の「容疑者たちの事情」でスタート。
「しっかりものの老女の死」「クリスマスに死体がふたつ」「待ちに待った個展の夜に」「ムーアに住む姉妹」「夏の夜のわるい夢」と続いたシリーズ。
最初に1作目を読んだときにはピンと来なかったのですが~数年後(2010年)に続きを読んだらすっかり気に入ってしまい、最初から嬉々として読み返しました。
大切な夫を失った後、イラストレーターから画家へ仕事を広げていく心境の女性に(具体的には違うけど通じるところがあって)共感したのかも。

あちこちでレビューを読むと、日本人にはやや気が強く感じられるのかな? 考えてみると、常に主人公の気持ちを描いているわけじゃないので~同情しやすい描き方じゃないのかも。
こういうタイプの作品があまり他にないので、中途半端に見られるのかもね。
ミステリというには軽く、コージーというには主婦目線でないし、ユーモアというにはドタバタも少ないので。
普通に読みやすい小説でした☆

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