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「バーニング・ワイヤー」

ジェフリー・ディーヴァー「バーニング・ワイヤー」文藝春秋

ディーヴァーは裏切らない。
リンカーン・ライム・シリーズ9作目にして、これだけ引き込まれる面白さ。
慣れた読者には先を読めるところもありますが、それも楽しみのうち。
ライムと仲間達の活躍を堪能させてもらいました。

リンカーン・ライムは科学捜査の天才。
かって鑑識の捜査中に事故で全身不随となり、身体は指先を少し動かせるぐらいですが、頭は精密、性格は傲慢。
ハイテク機器に囲まれたベッドの上で、1作目で恋人になった巡査アメリアを目と手の代わりにして、警察の捜査に協力しています。

今回の敵は、電気。
という設定に、まず興味をそそられます。
電気を自在に操る犯人が、事故を起こさせ、電力会社アルゴンクインの女社長に脅迫状を送りつけてきます。
電力供給を50%に落とさなければ、さらに事故を起こす、と。
そんな要求にこたえるのは、到底不可能なことなのですが‥
そこらじゅうに張り巡らされている電線。町中どこにでもある恐怖に囲まれ、アメリアも戦慄しながら、次々に現場に赴き、捜査を進めます。
環境テロなのか、個人的な恨みか‥ 犯人の目的は?

ライムは、もう一つの事件も抱えていました。
かって取り逃がした殺人犯で、宿敵ともいえるウォッチメイカーがメキシコにいるという情報が入ったため、カリフォルニア捜査局のキャサリン・ダンス(スピンオフシリーズの主役)とともに、逮捕作戦をサポートしていたのです。そちらの情勢が、逐一入る状況。

これまでの作品に登場した面々が少しずつ登場し、ファンには楽しい展開。
とくにFBIのフレッド・デルレイが危険な捜査に賭け、立場があやうくなりかけますが‥
最先端の技術に遅れをとりがちな地道な捜査官の面目が保たれて、ほっとする一幕。
そして最後にリンカーン・ライム自身の重大な決断があり、これが感動を呼び起こすのです。

作者は雑誌記者、弁護士を経て、1988年作家デビュー。
1990年、40歳のとき、専業作家に。

とくに好評なリンカーン・ライム・シリーズは、1997年の「ボーン・コレクター」に始まり、
「コフィン・ダンサー」
「エンプティー・チェア」
「石の猿」
「魔術師(イリュージョニスト)」
「12番目のカード」
「ウォッチメイカー」
「ソウル・コレクター」
この「バーニング・ワイヤー」(原著は2010年)と1年か2年おきに続いています。
最初の2冊の衝撃力は、その後はないかもしれませんが~
あんなに怖いのを毎年読みたいわけでもないので、ちょうどいい。
軽めの単独作品なども加えると、20数作あるようです。
97年以来、水準を超える作品をこのペースで書き続けているのは、凄いの一言。

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コメント

お盆休みにヒマをもてあまして、これを買おうかと悩んで、短編集の「ポーカー・レッスン」のほうにしました。
やっぱり、ディーヴァーのネームバリューはごいなあ~
「ポーカー・レッスン」の前に出た短編集の「クリスマス・プレゼント」はよかったですよ。

marieさん、
今日も暑いですねー!
お盆休み、やっぱり本は読みますよね♪
「ポーカー・レッスン」は読んでないです~。楽しそうなタイトル☆
「クリスマス・プレゼント」は読みました。面白かったですよね~!
水準を超える作品が続いているので、ディーヴァーの本を手に取ると、わくわくします^^

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