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「それからはスープのことばかり考えて暮らした」

吉田篤弘「それからはスープのことばかり考えて暮らした」中公文庫

ゆったりしたテンポで描かれる心地よい小説。
「暮らしの手帖」に連載されていたそうです。

路面電車の走る町に、仕事をやめて引っ越してきた青年・大里。
隣町の映画館<月船シネマ>によく通っているのが主な理由でした。
部屋の窓からは、隣の教会の白い十字架が見えるのも気に入っています。

道行く人が「3」とかかれた袋を持って歩いているのを不思議に思っていたところ、「トロワ」というサンドウィッチ屋があるのに気づきます。
3と書かれているのはトロワの店の袋だったのです。
シンプルなサンドウィッチがとても美味しい店に通うようになり、店主の安藤さんと息子で小学4年生のリツとも親しくなっていくのでした。
リツくんにはオーリィと呼ばれます。

「そろそろお客さんをやめてほしい」と安藤さんに言われた大里は拒否されたかと動転してしまいますが、店で働いて欲しいという意味でした。
美味しいサンドウィッチやスープを作ることに打ち込むようになっていきます。

月船シネマでは古い映画がよくかかり、大里はそこに出てくる脇役の女優の実はファンなのでした。
緑色のベレー帽をかぶった女性に、映画館でよく出会うことに気づいて‥
不思議な縁とひととき通い合う心が心地よい。

嫌な人が誰も出てこない、どこにでもありそうでいて、ひととき夢の中に入ったような世界。
主人公が天職を見つけたと考えれば、何も起こっていないわけではないけれど。
サンドウィッチやスープが食べたくなること請け合いです!

2012年10月末に読んだんですが、感想を書きそびれていました。
メモを見つけたので、書いてみましたよ。

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