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「PK」

伊坂幸太郎「PK」講談社

3本収録。
さらりとして読みやすい。
所々にある、いかにも伊坂さんらしい面白い描写で、くすっと笑えます。
でも、え?今のは‥なんの話だったの??と‥
微妙に絡み合う~不思議なお話です。

サッカーの試合のシーンが、何度も出てきます。
ワールドカップの前年の予選で、進出できるかどうかという瀬戸際の対イラク戦での決定的瞬間。
頼みの綱のエース小津が絶不調、でも延長時間に奇跡の3人抜き、そして?
そこにいたるまで何が起こったか?
小津はもちろん架空の選手ですが、「持ち腐れになっている選手」だの「決定的に決定力が不足している日本」などと書かれているのが笑えます。

「PK」
大臣が秘書官に、10年前のそのときに何が起こったか調査を依頼します。
というのは、大臣がある決断を迫られているからでした。
小津が不調だったのはなぜか? そしてなぜ急に、晴れ晴れとした笑顔になったのか? 近づいて何か話しかけている仲間の宇野は何を言ったのか‥?
小津は試合直前に雲隠れした時期があり、誘拐されたというウワサもあったという。

大臣は議員になったばかりの頃に、偶然子供がマンションから落ちるところを見つけ、駆け寄って受け止めたことがありました。
いちやく時の人となり、知名度アップになったのですが。

「超人」
謎のメールで殺人事件が起きるのを未然に知る男。
これを食い止めるために、加害者のほうを先に殺すという場合もあったと聞かされる作家と友人。
その人物が実は‥

「密使」
1日の終わりのわずかな時間だけ、時が止まるという現象が起きる。
このときに何かが出来るのか‥?

物事の連鎖はどう起きるのか。
「臆病は伝染する、だが勇気も伝染する」という言葉も繰り返し登場。
一部だったり、逆の順序だったりで、印象が変わります。
決定的瞬間に、勇気を発すれば、それはまわりにも勇気を与える。

震災よりも前に書かれて発行が決まっていたそうですが、発行が少し延期されたもの。
別に地震や災害がテーマというわけではぜんぜんないけれど。
何かをすることで災害に繋がるかもしれないと不安になったりする言及があるのが、震災後に書かれたと思われると、ちょっと妙な印象を与えるかもしれないからでしょう。

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