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「りかさん」

梨木香歩「りかさん」新潮社

「からくりからくさ」で主人公が大事にしていたお人形のりかさんの物語。
しっとりした和風ファンタジーです。

ようこは友達が持っているリカちゃん人形が欲しくて楽しみに待っていたのですが、おばあちゃんが送ってきたのは何と、市松人形のりかさん。
ようこは、がっかり!
りかさんは、しゃべることのできるお人形で、ようこの元へいくときが来たということだったのでしょう。
最初は手に取らなかったようこですが、おばあちゃんに言われたとおりに朝晩りかさんの世話をし、心を通わせるようになっていくのです。
りかさんはほかの人形が抱える過去を感じ取り、ようこも一緒になって、その苦しみも解きほぐしていくようになるのでした。

「からくりからくさ」は染色や織物にたずさわる女性達が同じ家でともに暮らす話で、人生模様が結構濃くて複雑な作品でした。
それに比べると、だいぶゆったりしていて、心地よいテンポです。
人形達の過去には、ずいぶん悲しい物語も秘められていたけれど。

祖母と孫娘の関係、良いですね。
祖母が早くなくなったので、私はおばあちゃんを知ってはいるけど話したこともほとんどないので‥
(あ、でも私のお雛様はもしかしたら、おばあちゃんが何かしてくれたのかしら?選んだのは母のはずだけど)
市松人形を特に欲しいと思ったことはないけれど、お人形大好きで、着物も好きなので~りかさんが着物を何枚も持っているという点に思わず、よだれが‥(笑)

「からくりからくさ」の後日談もあり、これは子育ての大変さが出ていて、「りかさん」の次に読むには意外な重さ。
まあ全体としては、繋がってくる部分もあって、納得ですが‥
梨木さんはどうしてこんな作品が書けるのか、どれを思い浮かべても、その豊かさにぼうぜんとします。

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