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「殿下とパリの美女」

ピーター・ラヴゼイ「殿下とパリの美女」早川書房

殿下シリーズ3作目。
ラヴゼイのユーモラスな歴史ものミステリです。

19世紀末。
英国皇太子バーティ(ヴィクトリア女王の長男)は、パリを訪れていました。
ムーラン・ルージュで事件が起こり、皇太子は旧知の女優サラ・ベルナールと共に、謎を解明しようとします。
パリが大好きな遊び人のバーティ。
秘書官の目をくらまし、御付きも連れずにあちこちに出かけます。

長年の知り合いである伯爵家の娘ロジーヌの婚約者が、ムーラン・ルージュで射殺された事件。
大人気のダンサー、ラ・グリュが派手な登場をしている最中で、皆押しあいへしあいして見ようとする人ごみの真っ只中だったので、誰も人がしていることは見えなかったという。

じつは婚約は親が話を進めたもので、ロジーヌは画家に熱を上げていたため、その画家が逮捕されてしまいます。
バーティはサラと警察を尋ね、画家に面会し、背景を探ることに。

ムーラン・ルージュの華やかな賑わいの様子や、画家のロートレックとの出会い。
貴族出身の画家ロートレックの骨折で足が短い姿には驚くが、実際には身長は低いといっても160センチぐらいはあったというのに、こちらがびっくり。
サラ・ベルナールとの恋の駆け引きなど、当時のパリの雰囲気がたっぷり。
豪華な食事は一緒に楽しむものの、皇太子の華麗すぎる恋愛遍歴がサラに指摘されて、なかなか上手くはいかないのですが。
サラは「神のごときサラ」と世界的に評され、素晴らしい声をしていて、殿下は初めて舞台を見たときから、虜に。
すでに関係があると大方からは思われているのに、実は違ったという。

保養地にいる皇太子の妻アリックスとは、長々と手紙を書きあっています。
これは実際にそういう感じだったんでしょうね~。事件にかかわるなとアリックスが心配するのはフィクションとしても。
1993年の作品。

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