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2013年6月

「夜の国のクーパー」

伊坂幸太郎「夜の国のクーパー」東京創元社

独特なテンポでゆったり語られる寓話的な作品。
何か頭をかき回されて、考えさせられるような内容です。
猫の視点での部分が、かわいくて面白い。

悩みを抱えた「私」は、仙台から舟をこいで海に出ました。
気がついたときには蔓でぐるぐる巻きにされ、胸の上には子猫が乗っていたのです。
トムと名乗る猫に、話しかけられ‥?

猫のトムが住む国では、鉄国との8年にわたる戦争が終わり、鉄国に支配されることになったらしい。
鉄国の兵隊が乗ってきた馬というものも、初めて見る動物でした。
王である冠人(かんと)が心配することはないと広場で皆に話していたのに、鉄国の兵隊は冠人に銃を向けます。
冠人の息子の酸人は、鉄国に取り入ろうとする様子。
外出禁止令が出るが、人々はひそかに頑爺の家に集まり、今後のことを相談します。
猫達も何気なく傍にいて、ずっとそれを聞いていました。

国の外にある杉林の中で、巨大な杉が一本だけ、ある日動き出すという現象が起きるという。
クーパーと呼ばれるその杉を谷底に落とすために選ばれるのが、クーパーの兵士。
それは名誉なことだったが、兵士が故郷に戻ってくることはない。
ただ本当に大変な危機になったとき、クーパーの兵士が町に戻ってくるという言い伝えもありました。

猫にとって、鼠とは、見れば身体に震えがおきて追いかけずにはいられなくなる存在。
ところがトムは鼠に話しかけられ、襲わないように約束してくれと頼まれます。鼠が話せるとは知らなかった猫達。
本能だから、仲間を説得するのも難しいのですが。

クーパーの兵士は、本当にいるのか?
鉄国との戦争とは?
鼠と猫の関係は変わるのか?
どっちへ転ぶかわからない前半は、??と思いつつ、ひたすら読み進むしかありませんが~後半の展開はなかなか読ませます。
2012年5月発行。
書き下ろし長編としては10作目だそう。

誘う背中

130504_214933私がソファに座って、テレビをつけたり
、新聞を広げたりすると、
さっそく猫がやって来ます。
「あ、じゃあ、ボクは‥」

130504_215206「隣に来てるからね~」

130504_215028
「撫でやすいようにね」



130504_215313_2「‥やっぱり、気持ち良いにゃあ~~」

130504_215303「んふ~~ふりゅりゅ~みゅふふ~」

この後は撫でるのに忙しくて、
写真はここで終わりとなりました☆

「追撃の森」

ジェフリー・ディーヴァー「追撃の森」文春文庫

女性警官が深夜の森林をひた走るスリリングな作品。
ジェフリー・ディーヴァーの久々のノン・シリーズです。

ブリン・マッケンジーは、ウィスコンシン州の女性保安官補。
家庭でくつろいでいた夜、通報で一人、別荘地に向かうと、夫婦の遺体が!
殺し屋二人に追われ、夫婦の友人の女性ミシェルと共に、広大な森林公園を逃げ回ることになります。
これといった装備も、携帯もないまま、いかにして闘うか。
殺し屋の正体は‥
警察や夫は、いつ事態に気づくのか‥?

8割が一晩の出来事で、すぐ緊迫した状況になり、引き込まれます。
ブリンは優秀で隙がないタイプですが、仕事中毒気味。バレリーナのような体型だそう。
造園師のスティーヴンと再婚していて、最初の結婚で出来た息子ジョーイには、問題行動が起きています。
それを知り始めた夫との間にも、亀裂が‥
おしゃれで若いミシェルは何かと足手まといになるのですが、一緒に逃げ回るうちにふと、心を打ち明けたりします。

殺し屋ハートは職人気質で、相棒のルイスと組むのは今回が初めて。
ハートに比べれば素人同然のルイスのいい加減さに苛立ちを抑えつつ、追いつ追われつのブリンの賢さに自分に似たものを感じ始めます。
このへんも読みどころ。

どんでん返しは、ディーヴァーなら期待しますよね。
そのへんも抜かりなく。
ただ、最後までスリル満点かと思うと~そうじゃない!というどんでん返しになっていたりする。
ブリンの家庭の問題は、じわじわと。
ブリンの物語という意味では、全体を通してじっくりしたペースになっているようです。

結末もあまり親切な書き方ではないので、ぱーっと夢中で読み進んじゃうと、何が起きているのか、わからないままになる読者もいるかも?
誰が嘘をついているのか、どこは嘘ではありえないのか?
最初の印象ほど悪くない人もいるけど。
正体を上手くごまかした悪人もいる。
ネタばれになっちゃうんで~書くのが難しいけど‥
けっこうハッピーエンド‥☆

翻訳もスピード感が出ているのは良いと思います。
ただ訳語が硬めで、とくに叫喚とか蛙鳴はないんじゃない‥?

2008年の作品。
2012年翻訳発行。

「ビブリア古書堂の事件手帖3」

三上延「ビブリア古書堂の事件手帖3~栞子さんと消えない絆~」メディアワークス文庫

ビブリア古書堂3冊目。
先にドラマで見てしまった話も載っていました。順番どおりではないんですね。

プロローグは、ヒロインの栞子さんの妹・文香の手記から。
明るい高校生の妹だけど、これは夜中に一人パソコンで書いているのです。
文香の視点からの紹介で、導入していきます。

第一話はロバート・F・ヤングの「たんぽぽ娘」
(あ~これ、探してるんだけど、まだ読めてない。実は大昔に読んだ可能性もあるけど‥)
古書店どうしの古書交換会に出向いた篠川栞子と五浦大輔。
古書売買のやりかたが説明され、なかなか興味深いです。
ここで出会ったヒトリ書房の店主が栞子をえらく嫌っている様子に、大輔は驚くことに。
しかも、本を栞子に盗まれたと言い出します!
さて‥?

第2話は、前に出てきた登場人物が子供の頃好きだった絵本は何か?探す話。
うまくいかないでいた家族の仲を取り持つ結果に。

第3話は、宮沢賢治の「春と修羅」
玉岡家の女主人から、本が一冊だけ盗まれ、身内のしたことなので突き止めて欲しいという依頼が。
なくなった父親が蔵書家で、兄夫婦は会社を、妹が家を相続したのだでしたが、会社の経営が思わしくなくなり‥?
賢治が詩集とは思わず、あくまで小文というかスケッチと考えていたことや、ほとんど売れずに引き取ったこと、出版後も推敲を重ねていたことなど、面白かったですね~。

行方知れずの栞子の母親のことがちらほらと出てきて、それが陰影となっています。
本を買うためなら何でもやりかねなかったという女性。はたして失踪の原因は‥?
それも含めて、家族のことが話のポイントになっていますね。

ドラマはけっこう楽しくずっと見ています。ヒロインはイメージと違うんだけど、深刻な事件のない落ち着いた展開が、夕食後に猫を抱っこして見るにはいいので。
原作にあるヒロインの2面性がないのがちょっと、物足りないかな~。
ドラマで一部改変されている理由はなぜかな?と自分なりの小さな推理を楽しんだりもしてます。
あ、文香出てこないわね~弟になってるから(笑)

ナチュラル服のはつゆきさん

130621_001933ナチュラルデイズさんのお洋服です。

森ガールみたいなイメージかな。
緑濃い季節にぴったり☆
雨がちでもOK?!

130621_002312くつろいでいる雰囲気で~
まずは下のワンピだけで着てみました。

130621_010821ハイネックの上がカットソー、
下は木綿です。
裾だけに見えるチェックも可愛い☆

うちの子の名前は毬花ちゃん♪

130621_002441あれ? 何か悩んでる~?
モデルは、momokoの「はつゆきふわり」さんです。
なんかこう書くと思いっきり季節はずれな感じですが~
発売時期と最初に着ていた服のイメージなので、
お人形本体はとくに冬向きってわけでもcoldsweats01

130621_011302
「この髪がなんか、まとまらないのよ~っ」
‥梅雨時ですしね‥bleah

「アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う」

ゲイル・キャリガー「アレクシア女史、欧羅巴(ヨーロッパ)で騎士団と遭う(英国パラソル奇譚)」早川書房

アレクシア女史の英国パラソル奇譚3作目。
19世紀ロンドンが舞台のにぎやかなファンタジーです。

人狼団のトップであるマコン卿と結婚したアレクシア。
ラブラブだったのですが~前作の終わり、アレクシアの妊娠がわかり、人狼に子が出来るはずはないとショックを受けたマコン卿は、アレクシアをなじってしまう。
実家に戻ったアレクシアを襲う非難の嵐に、さすが気丈なアレクシアもうんざり。
頼みのアケルダマ卿も、突然行方不明に。何かが起こっている?!

異界族である人狼と反異界族ソウルレスとの結婚は、どうなるのか‥
前例はあるのか?
アレクシアは「とんまな夫(笑)の疑いを晴らす」ため、友人達に協力を求めます。
駆け落ちした親友アイヴィも、意外に役に立つのでした。

アレクシアの父はイタリア人で、ソウルレス<魂なき者>
ソウルレスについて知るには、イタリアへ行くしかありません。
アレクシアの実家の執事だったフルーテは、もともと父の従者でした。
フランス人の発明家マダム・ルフォーとフルーテを伴い、イタリアへ向けて出発します。

ロンドンでは、マコン卿が苦悩のあまりホルマリンを飲んで泥酔。
副官のライオール教授が執務を代行し、苦労していました。
正気に返ったマコン卿は、後悔しますが‥?
ライオールの冷静さが光ります。

マダム・ルフォーのつてをたどって、ソウルレスの歴史を探る3人。
吸血鬼に狙われているらしく、からくも危機を脱してはイタリアへ向かうアレクシア達ですが。
着いた所でも、囚われの身に。
イタリアでは、吸血鬼も人狼も公然と認められてはいない国情の違いもありました。
テンプル騎士団で、ソウルレスは悪魔の申し子と呼ばれていたのです。
異界族を退治するための切り札でもあるのですが。

スチームパンクの雰囲気たっぷりの発明品を利用した大冒険が、スピーディに派手に繰り広げられ、ハリウッド映画になりそう。
マコン卿はだめだめですが~何とか最後には再会。やや単純な熱血漢タイプってことですかね。
あまり感情を表さないアレクシアの心境がちらちらと語られて、ほろっとします。
面白かったです!

よもぎ蕎麦とハンバーグ弁当

130507_160005お昼に食べた~よもぎ蕎麦セットです。
季節感あるかな?と。

130507_160046お蕎麦はこう~

香りがしますよ。
冷たさも美味しさのうちですね!

130507_160019小さなおかず~
薄味のお煮しめが美味しい♪

130507_160013ご飯もついてます。
タンパク質が不足気味なので
これまで選ばなかったメニューなんですが。
ちょっと変わったものも食べたいな~と思っていて、
夜に補えば良いかな、と。

130507_205040というわけで?
晩御飯用には
130507_205103ハンバーグ弁当です☆

ご飯が美味しい米八です。
ここの栗ご飯が好きなんですよ~♪

「褐色の文豪」

佐藤賢一「褐色の文豪」文藝春秋

アレクサンドル・デュマ3部作の真ん中。
波乱の人生を送った同じ名前の三世代を描いたもの。
伝記的な小説です。
一番有名な大デュマから読んでみました。

ナポレオンの時代に将軍にまでなった父アレクサンドルは、カリブ海の植民地(今のハイチ)人を母に持つ黒い肌の大男。
その息子アレクサンドルは、幼い頃に父をなくし、女手ひとつで育てられます。
父よりは薄い色ですが~褐色の肌にちりちりの髪、ぎょろりと大きな目、エネルギッシュな性格は父譲り。
母には溺愛され、そのせいか楽天的な性格に育ちます。
亡き父の話を理想化して思い描いていて、それが幸せでもあったのですが、父にはかなわないという葛藤もどこかに抱いていたらしい。

ナポレオンが敗走してくるのを目撃、英雄の時代は終わったと子供心に思います。
公証人事務所の助手になりますが、身が入らない。
4歳年上の女性と恋仲になっても、双方の親の猛反対で引き裂かれます。

友人ルーヴァンと語り合い、パリに出て劇作家になろうと夢見ます。
当初はそれほど文学青年というわけでもなかったようなのですが。
達筆だったので、オルレアン公の事務所の秘書という仕事口を紹介してもらえます。オルレアン公の図書室の本が読み放題でした。
当時の有名作家ノディエに脚本を持ち込み、面白く描写する天性の才能を見出され、劇作家として成功。
パリでもカトリーヌという年上の恋人が出来ますが、母の反対を恐れて愛人のまま。最初の子供アレクサンドルのことはすごく可愛がるのですが。
母をパリに呼び寄せた後も隠し通します。こういういきさつだったのね‥
周りの人間がデュマを心配したり、嫉妬したり、ああでもないこうでもないと悩むシーンが多く、それも読みどころ。

同じ年齢で早くから天才詩人と認められていたヴィクトル・ユゴーが、突然出てきたデュマの活躍に、プライドを刺激される様子も。
あの「レ・ミゼラブル」を描く前の段階ですね。
「三銃士」のアラミスのモデルが、ユゴーというのは、どうなんでしょう?
理屈っぽくてプライドが高いが、けっこう女好きという‥(笑)

革命後の19世紀フランスは、体制が二転三転していました。
それも時代を追って描かれるので、わかりやすいですよ。
血の気が多いデュマは、将軍だった父の息子だという思いもあって、何かあると参加したがります。
危地に飛び込んでの活躍も、実際にあったのは驚き!

産業革命が進む時代でもあり、新聞が出始めた時代だったというのも、そうだったのかと。
識字率があがったため、新聞を読める人間が増えましたが、あまり固い内容や難しいものは読みこなせない。そこで新聞小説に人気が集まり、そこでデュマの「三銃士」と「モンテクリスト伯」が大ヒット。
モンテクリスト伯が住んでいたような宮殿を手に入れるまでになります。

デュマは歴史資料の下調べを助手に頼んだり、売れない若い作家の原稿に手を入れて世に出したりしていました。デュマが2割ほど手を加えると、魔法のように面白くなるのです。
それはしまいに、デュマ工房というべき体制に。
盗作疑惑の本まで出ますが、助手達は自分の担当だけしていればいいのでデュマの御殿でのんびり飲み食いし、好きなだけ金を持ち出す暮らしぶり。
デュマのほうは、寝る間を惜しんで加筆し続ける状態だったという。

イタリア統一をめぐってガリバルディに協力、充実感を味わったらしい。
ガリバルディの失脚後もしばらくはイタリアにとどまり、ガリバルディとの約束を果たそうとしていたほど。帰国後は力尽きたようにパワーが衰えてしまったそう。それまでの破天荒な活躍で、十分生ききったのだろうとは思いますが。
息子の小デュマは、あちこちにいる愛人の子供達の世話をし続けたそうです。
自分は父に愛されたからと。

地元の友人でともにパリに出てきたルーヴァンは、スウェーデン貴族の末裔。文学の素養はデュマよりもありましたが、作家としてはあまり成功せずじまい。晩年にデュマのところを訪れるシーンも面白い。
デュマの息子とはずっと親しくしていたそうで、ほほえましい。

ドラマチックで、読み応えがありました!

「サンタクロースは雪のなか」

フレーヴィアのシリーズ4作目。
化学実験大好きな11歳の少女が探偵役。

思いっきり季節はずれですが、再読したので。
最初に読んだときは12月だったんだけど~パソコンが壊れていて、アップしそこないました。

村はずれの大きなお屋敷バックショー荘に住む貴族のド・ルース一家。
経済的には困窮していて、今回は映画の撮影に屋敷を貸し出すことに。
雪の日、大所帯の撮影隊が到着、大人のややこしい人間関係を垣間見るフレーヴィア。
大女優フィリス・ワイヴァーンもやってきます。
村の司祭さんの提案で教会への寄付を募るため、フィリスに有名なシーンを演じてもらうことになりました。
催しを見に村人が集まってきますが、吹雪になって帰れなくなり、村人たちも屋敷に泊まることに。
その夜、事件が‥?!

フレーヴィアは三人姉妹の末っ子。
長女のフィーリーは、エリザベス・テイラーにちょっと似ているといわれる17歳。(そういう時代設定なのです)
おしゃれとピアノと男の子以外には興味がない。
次女のダフィは本の虫。地味な印象だったけど、実は朗読を始めると美しく見えるという。
フレーヴィアはいたずら好きでいじめられてもやり返すけれど、二人の姉に嫌われていると内心、悩んでいます。
ふと「なぜそんなに嫌いなの」と口に出して聞いたとき、フィーリーの意外な答えは‥
いつもの面々も少しずつ登場しますが、姉妹の関係が一番進むかな?といっても、何が原因なのかはまだわからないんですが。

サンタクロースの実在を証明しようとするフレーヴィアがかわいいけど、そのやり方が煙突に鳥もちを塗るという、これまたフレーヴィアらしい困った方法。
そんなこともどう事件に絡んでくるやら?~お楽しみ☆
笑って拍手したくなるエンディングです。

みうとリカちゃん

130613_190722「こんにちは~」
みうちゃんのところへ、リカちゃんが来ました。
「あっ、リカちゃん!」


130613_191118「あたし、さゆ」
「希恵で~す」
「さゆちゃんと希恵ちゃんね。みうです~」
「みうちゃん、それ似合うじゃない」
「そ、そおぉ?」

130613_191723「記念撮影しようよ」
「わあ」
「もっと寄って」
「どうかな、変じゃない?」
「いい感じ~」
130613_191918「なじんでるね~♪」

「あのぅ‥
もう1ショットだけ、撮っていい?」

130614_004956_2「どしたの、希恵ちゃん?」
「実はレギンスが違ってたの~こっちがホント」

130614_004808「なぁんだ☆」
「そういえば~
こっちのほうが紺だし、
レースもついていて夏らしいね♪」

「春はそこまで 風待ち小路の人々」

志川節子「春はそこまで 風待ち小路の人々」文藝春秋

直木賞候補になったというので、読んでみました。
絵草紙屋を中心に、江戸の町で肩寄せあって暮らす人々をいきいきと描いて、読後感の良い小説でした。

風待ち小路は、小さな商店が並ぶ通り。
皆穏やかに暮らしていましたが、少し離れたところに新興の商店街が出来て、人気を奪われそうになります。

絵草紙屋「粂屋」の主人・笠兵衛は48歳。当時としては初老ですが、人気役者・岩井半四郎に似た男前で、まだまだ元気。
5年前に妻を亡くし、後に妾を持ったのですが、後添えにするかどうか迷っているうちに‥
息子の瞬次郎がおっとりしていて、やや頼りなく思えるのが悩み。

笠兵衛が趣味的にやっている手製の引き札を頼みに、半襟屋のおちせが訪れました。
瞬次郎はおちせに惹かれ、おちせも遠慮がちに誘いに乗って歌舞伎に行ったりと、付き合い始めましたが‥?
そのことに気づいた笠兵衛は息子も良い目をしていると喜びますが、なかなか進展しない仲に気をもむことに。
おちせには、ある事情が‥

生薬屋の嫁のおたよは、夫の遊び癖が悩み。
商売の力になろうとしたことは裏目に出てしまいそうですが‥?

洗濯屋の子ども・佑太は、父親が出て行ったのが悩みでした。
母と付き合っている「おじさん」を町中で見かけ‥?

商店街の人気を取り戻すため、店主の世代と跡継ぎの若旦那らが、それぞれに工夫を凝らします。
素人芝居で歌舞伎をやろうという企画で盛り上がり‥?
皆が互いに関わりあいながら、それぞれの人生が豊かになっていくのが微笑ましい。

中盤は仇討ちという時代劇ならではの苦難が持ち上がり、はらはらしますが、予想以上のハッピーエンドに。
こんな多幸感で終わる時代小説って珍しいのでは。
気分よく読み終われました。

「天使のゲーム」

カルロス・ルイス・サフォン「天使のゲーム」集英社文庫

ベストセラー「風の影」の続編。
「忘れられた本の墓場」という秘密の書庫があるという~本好きには嬉しい話がまた出てくる物語。
20世紀前半のバルセロナを舞台にした~きらきらしいゴシックオペラです。
主人公は違いますが、前作の親子も出てきます。

1917年、ダビッド・マルティンは17歳。
父は本も読めない男で、戦後妻に逃げられてしまい、不遇な暮らし。
息子が本を読むのを好まず、ダビッドは子供時代に「大いなる遺産」という本に魅せられますが、本屋に返しに行かされます。
その本屋が「センペーレと息子書店」

新聞社の守衛をしていた父が死に、ダビッドはそこの使い走りに。
「産業の声」という新聞の穴埋めに、小説を書くチャンスを与えられます。
大金持ちの御曹司で作家でもあるペドロ・ビダルが何かを目をかけてくれ、推薦してくれたのです。
ダビッドが書いたのは「バルセロナのミステリー」という妖婦と謎の男が活躍するシリーズでした。

後にペンネームであやしげな出版社と契約を結びます。酷使される仕事でしたが、夢中で大量の小説を書き続けます。
「塔の家」という何年も空き家だったいわくありげな館に憧れ、借り受けるまでになりました。
ビダルの運転手の娘で秘書となったクリスティーナに恋心を抱きますが、相手はいつも無表情でそっけない。
ところが28歳になった日、ビダルが本格的な文学作品を書こうとして何年も行き詰っていると、クリスティーナが心配して相談に来ます。
クリスティーナと会いたいがために、ビダルの没原稿に手を入れて清書するのを手伝うダビッド。

ダビッドには腫瘍が出来ていると宣告され、必死で心をこめた作品を書き上げますが黙殺されてしまいます。
コレッリという謎の人物が近づいてきて、1年かけて期待通りの作品を書き上げれば巨額の金を支払うという。

イサベッラという小説家志望の17歳の少女が訪れ、沈滞した館の空気を揺り動かします。
助手になったイサベッラとのやり取りが楽しい。
みずみずしい文章で陰影に富む内容。翻訳も素晴らしいです。

「忘れられた本の墓場」で見つけた「不滅の光」という本を持ち帰ったダビッド。
宗教書のように見えた本は、書き手が錯乱しているかのような内容。
しかも、ダビッドの住む「塔の家」の前の住人マルラスカが書いたものでした。
マルラスカには一体何が起きたのか?
そして、運命の女性クリスティーナは‥?

行く先々で不思議な出来事が起こり、つぎつぎに不慮の死が‥!
めくるめく感覚、惑いと恐怖のさなか、イサベッラとの友情が一筋さわやか。
思いがけない結末に、静謐な印象が残ります。
エピローグが1945年6月で、「風の影」の冒頭に繋がるのも楽しい。

リカちゃん服のみう

130613_183551えっくす☆きゅーとのみうちゃんです。

似合う着せ替えがなかなかなくて、困っていました。
momokoさんのだと、体型が違うし‥
リカちゃんの服も手足が太いのが目立ってしまったり‥‥

130613_183653これはリカちゃんのお洋服ですが、おさまりがよかったんですよ。
リカちゃんが着ると、下のショーパンはほとんど見えなくて、
みうちゃんが着たほうがちょうどいいぐらい♪
あ、靴はセットの黒いのじゃなく~
茶色のやや長めのにしました。

130614_005600魔女っ子ちゃん、普通のお洋服を着るには
髪があまりにも長いので~

130613_184916ためしにざっとお下げに編んでみました。
ちょっと顔回りは軽くなったかも。
これでも長いな‥

130613_190518半分ずつ三つ編みにして、ランダムに上に留めてみました。

小っちゃい子って感じ‥?
いくつの設定なのかなあ~♪

「ここはボツコニアン」

宮部みゆき「ここはボツコニアン」集英社

ゲーム大好きな宮部さんが楽しんで書いた軽い作品。
RPGをやったことがないと、わかりにくいかも?

ボツコニアンとは、実はボツになったネタで構成されている世界、というパロディ的な設定です。
大陸に7つの国があり、神の与えた魔法石がパワーの源。
モルブディア王国では、12歳になると枕元に長靴が現れ、その子達の中から長靴の戦士が選ばれます。
魔法石をもっと貰うための冒険が始まるのでした‥

少年ピノは12歳になり、赤い長靴を持って役場へ出頭。
ピピという女の子と組んで、旅立つことになります。
ピピは、実は双子の姉だという。
植木鉢に咲いた花のような「トリセツ」が時々案内をしてくれるが、時々姿を消してしまう。
暴れる龍を封じ込め、王都へ向かい、迷宮に挑戦し‥?

ゆる~いテンポに肩の力をほぐしてもらいながら、読みました。
ゲームはやったことはあるので何となくわかるけど、詳しくはないので、パロディ部分に爆笑ってところまでいかない。笑いもゆる~く、にやりとするぐらい。
作者の発言や映画などの知識も混じっているので~エッセイ的というか、大人には薀蓄のほうが反応できるかも?
(ランス・ヘンリクセンに反応してしまった私)

ゲーム好きで本は読まない青少年が読むのにいいかも!
そこから、宮部さんのほかの作品に行ってくれれば‥
2010年8月~2011年8月「小説すばる」連載。

「感謝祭は邪魔だらけ」

クリスタ・デイヴィス「感謝祭は邪魔だらけ」創元推理文庫

期待できるシリーズ第一作。
「家事アドバイザーの事件簿」だそうです。

ソフィ・ウィンストンは44歳。
離婚して2年のイベントプランナー。
前夫のマースと相続したお気に入りの家を、マースから買い取って、住んでいます。
アレクサンドリアのオールドタウンは、趣のある古い家が立ち並ぶ町で、この家も1825年に建てられたもの。

11月の第4週、感謝祭のシーズン。
両親と妹が家に来ていて、忙しいソフィ。
子供の頃からライバルだったナターシャが、ワシントンDCのケーブルテレビで人気番組を持っていて、母と妹は夢中で見ていました。
完璧美人のナターシャはなぜかソフィに何かと突っかかってくる関係だったのですが。しかも、今は前夫のマースと暮らし始めているという複雑なことに。

感謝祭の前日には、詰めもの料理のコンテストに参加することにもなっていました。
買い物に出かけたソフィは、10キロの七面鳥を買い込みます。
子猫を飼わないかと勧めてきた男が、帰りに死んでいるのを発見してしまい、取調べを受けることに。
担当刑事のウルフは、ソフィの荷物にその子猫用のキャットフードまで足して、持ってきてくれた~なかなかいい男。

詰めもの料理コンテストでも、続いて事件が‥!
そして感謝祭のディナーには、なぜかどんどん人数が増えていきます。
マースの母に、ウルフ刑事に、マースとナターシャまでが‥!

妹のハンナは3度目の結婚を前に婚約者も連れてきていますが、どこか不自然に思えて気になるソフィ。
近所に住むニーナはいい友人で、愛犬デイジーを世話してくれた関係。
ニーナは夫とは上手くいっているが、感謝祭で滞在中の義母には悩まされています。
アメリカで感謝祭というのは、連休に家族が集まる大きなイベントなんですね。

ナターシャの番組や記事に対抗するような企画で、ソフィもコラムを書くように依頼が来ます。
ナターシャの提案は凝りすぎで気取っているので、主婦が真似しようとすると大騒動になることもしばしば。
章ごとに取り上げられているナターシャの記事とソフィの記事が好対照で、傑作。笑えます~!
アメリカのセレブ風のやり方も読む分にはお洒落で面白いし、ソフィの普通のやり方やアイデアにはほっとします。

きびきびして感じのいいヒロイン、にぎやかな家族、ハンサムな刑事と仲のいい隣人、大人同士の好意のやり取りも楽しい。
事件の要素も無理なく展開して、面白く読めました。

カーテンかぶり

130505_110841暗い部屋の中から、
明るい窓のほうを見ると~

130505_110915どうなってるのかな?

130505_110930


あんよが出ていますが~

130505_110942
ほとんど、
カーテンをかぶってます^^;

130505_110959何やってるの?

「あのね~
ここが明るくて、あったかいんだよ」

130505_111008さて、
そろそろ、起きようかな♪

寒いうちはガラスには引っ付きませんでしたが~
カーテンをまくって、じかの日差しを満喫しているようです☆

「チマチマ記」

長野まゆみ「チマチマ記」講談社

猫のチマキの手記として展開する可愛いお話。

宝来家に拾われた猫のチマキと弟のノリマキ。
もとはマーブル、チョコという名前だったのだが、飼い主とはぐれてしまったのです。
ノリマキはまだ幼くて、じゃれたい盛り。
うつぶせに足を伸ばして寝るという。ティーカップに入っちゃったり、ともう可愛い盛り♪
チマキはちょっとお兄さんぶっていて、けなげ。

宝来家のおかあさん小巻は、翻訳家。
カガミさん、こと鏡が息子で、就職が決まらず、めでたく宝来家のまかないとなっています。
カガミさんはとりわけ料理上手なんだけど、宝来家には他に料理のできる人はいないのです。
おかあさんはフリーペーパーに「コマコマ記」というエッセイも連載し、食べ物のことも書いていますが、その料理はカガミさんが作ったもの。

おかあさんの実家は松寿司という仕出し屋で、チマキらを拾ってくれたのもそこのおじいちゃん。
たらのすり身のふわふわだんごをふるまってくれました。
こういう風に、ひと手間かかった美味しそうなお料理が連発される内容。
お腹がすくこと請け合い~!

宝来家のおとうさんは既になく、前妻のマダム日菜子がアトリエは所有しています。高齢だがカッコイイ女性で、刺繍作家。
その息子が当主だけど、海外赴任中。
チマキがだんご姫と呼んでいる曜(ひかり)がその娘。
曜はすくすく育っていて、そのたくましさは好感が持てます。
曜の母親カホルは仕事の都合などで同居はせず、弟(曜の叔父)の桜川トホルのほうが用心棒代わりにとアトリエの2階に住んでいました。

この桜川くん、カガミさんにとっては学校の先輩で、微妙に緊張感がある間柄。
カガミさんには「女友達」である早っちゃんもいたりする。つまり‥
桜川くんは美男で、小学生のだんご姫に「悪魔」と呼ばれたりする天性のたらしだという。
つまり、片思い中らしい‥?ちらちら仄めかされるけど、あいまいなまま‥まだマタタビにも反応しないチマキにそんな微妙さがわかるのかしら?(笑)

カガミさんの料理が一つ一つ美味しそうで、栄養やカロリーも考えられています。
淡々としているけどちょっと気難しげなカガミさん。薀蓄もそれなりに面白いけど、カロリーについての話はややしつこくて、ちょっと謎。
内容はほとんど知っていることばかりで、知らない人は知ってもいいかもしれないけど、なぜここでこんなに?というか。

広い洋館に、複雑な関係の人々が住んでいることがだんだんわかってくるわけだけど~皆自分の仕事になじみ、美味しいものを分かち合って、和やかに暮らしているという。
近所の人はチマキの視点で書かれるため、最初は猫なのか人間なのかわからないけどね。
親しい人も(親しい猫も!)含めた交流があり~季節の楽しみ方が素敵です。
年に一度は、カロリーを考えないピクニックの日もあるのです~。

チマキとノリマキがあんまり可愛いので、もったいなくて一度本を閉じて休みました。
強引に引き込まれるようなストーリーはない、といえば、ない。っていうこともあります。
ほとんど波風も立たないけれど、あるとすれば‥
という問題も、ラストでさりげなく解決?

「贋作と共に去りぬ」

ヘイリー・リンド「贋作と共に去りぬ」創元推理文庫

いきのいいヒロイン、登場!
贋作の名人を祖父に持つアーチストが大活躍。
楽しみができました☆

アニー・キンケイドは、31歳の画家兼擬似塗装師(フォーフィニッシャー)。
祖父のジョルジュはその筋では世界的に有名な贋作師。
アニーはその血を継いで天才肌なのですが、10代で逮捕されて以来、贋作は一切描いていません。
ブロック美術館に絵画修復師として勤めたが、逮捕歴がばれて首に。
今は「嘘とまこと」というスタジオを経営しています。
擬似塗装とは、大理石に似せた柄を描いたり、木目を壁紙につけたりといったインテリアの仕事が多いよう。だんだん肖像画などの仕事も、増えてきていました。

元彼のエルンストから頼まれ、内密にブロック美術館にあるカラヴァッジョの鑑定をすると、これが偽物。
アニーの帰った後に、事件が‥!
エルンストは行方不明になり、容疑者扱い。
巻き込まれたアニーは、フランスの祖父とも連絡を取りつつ、カラヴァッジョの真作を探しますが‥?

とんでもなくハンサムな私立探偵マイケルとも出会いましたが、彼は美術品泥棒でもある‥?
祖父の世界からは遠ざかりたいアニーですが、行く先々でマイケルと絡むことに。
新しい家主のフランクはまた対照的な堅物だが、妙に意識してしまう。
と、二人の魅力的な男性が出てきて、期待させます。
専門的な能力のあるステファニー・プラム(イヴァノヴィッチの)みたいな。

助手のメアリーは、黒尽くめのパンクファッションの元気な若い娘。
気の良い友人ピートや、ドレスを選んでくれるゲイの友人など、アーチスト仲間がにぎやかに登場。
舞台は主にサンフランシスコとオークランド。
アニー自身はおしゃれはあまり気にしないほうですが、個性的なファッションの面々が多数登場します。

情報はたっぷりで、絵画や塗装を巡る知識も出てきますが、わかりやすく、スピーディな展開。
コージーが好きな人にもお勧めだけど、コージーすぎない?ところがまた楽しめます。
とても面白かったです☆

クラシカルロリータの二人

130613_180219色違いのドレスを着ているmomokoさん。
せっかくですから、一緒に♪
「こんにちは」
「悠里先輩! 素敵~」
「すごいご馳走ねえ」
130613_180610
まずは記念撮影☆
悠里さんことシティさんの靴、
光沢のあるタイプに変えました。
東子ちゃんことマリーナさんの靴は、
丸っこい可愛いのに。

130613_181025「髪、さらさらで綺麗ですね~」
「ありがと。
東子ちゃんのおだんご、かわいい~」

130613_181440ポーズを微妙に変えて、寄り添ってみましょう。
窓から見える夕陽を眺める乙女たち‥みたいな?

130613_181639「悠里先輩って背が高いですね」
うっとりと見上げる東子ちゃん。
「‥いや、同じだけどね。
まあそういうことにしとく?」
同じmomokoさんでも、
かなり雰囲気の違う二人です☆

「レインツリーの国」

有川浩「レインツリーの国」新潮文庫

ネットで知り合った20代半ばの男女の恋愛もの。
聴覚障がいを持つ彼女の事情も含めて、丁寧に描かれます。

かって愛読した作品のラストが気になっていた伸行。
高校生が活躍するSFアクションもののハチャメチャな楽しさにはまっていたら、彼女が彼との別れを選ぶという結末にショックを受けたのです。
仕事にも慣れてきた頃、ネットで感想を検索してみたら、「レインツリーの国」というサイトを見つけます。
ひとみというハンドル名の女性が書いている感想に興味を持ち、伸のハンドル名で書き込むと、互いに好印象で、3日とあけずにラリーが続くようになりました。
会いたいという願いを最初は拒んだひとみでしたが、紀伊国屋で待ち合わせることになります。

重たそうな髪の少し野暮ったい彼女。
それは想定内でしたが、ところどころ不審な点があり、しまいに伸行は爆発してしまう。それは誤解だった‥
彼女は補聴器をつけていて、それでも聞き取れない場合があったのです。
障がい者枠で就職していましたが、身近な社員の理解を得られず、実は孤立している苦しみがありました。
いちいち説明なんかとてもできないと思ってしまいがちだけど、ほんとは説明したほうがいいことも‥そのへん、下手なところがあるんですね。

時にはぶつかり、行き違いを重ねつつも、また手を差しのべあう二人。
聴覚障がいについても適度に説明されていると思いますが、障がいに限らず、育ち方の違いやコンプレックスのあり場所などで、互いにこういった問題はよく起こるものと感じられます。
メールのやり取りがリアルでちょっとイタイ‥遠い昔に~身に覚えが‥?
そういう意味で、恋愛として普遍的なものを感じました。
彼にちょっと近づく女の子も、恋愛至上主義にしてはさばさばしていて、有川さんらしい。

めんどくさい女の子の気持ちを理解したいと思う寛大な伸。
その真っ直ぐさがまぶしい~!
何の苦労もしていないからではなく、彼にも人にはわかりにくいかもしれない経験があるのでした。
それを乗り越えた後だからの知恵の回り方。
「理屈っぽい」という理由で今まではフラれていたというのが笑えるけど。
お似合いなのね~ふふふ♪
用心して距離を置いていたのに、いつの間にか彼に甘えている彼女が、一歩ずつ成長していく甘~いお話です☆

図書館シリーズの2作目からのスピンオフ作品。
内容はこれだけで独立しているので、恋愛物が読みたいときにどうぞ!

「警視の偽装」

デボラ・クロンビー「警視の偽装」講談社文庫

警視シリーズ12作目。
毎回楽しみなレベルの高さです。
どの作品から読み始めても大丈夫ですよ。

警視ダンカン・キンケイドと、巡査だったジェマ・ジェイムズは、もともと上司と部下の名コンビ。
恋人になった当初は、周囲に二人の仲を隠していました。
ジェマが警部補に昇進してノティング・ヒル署に移動し、今はそれぞれの子連れで同居していますが、いまだに結婚の決意はつかない。

ジェマは友人に頼まれて、オークションに出たブローチの調査を始めます。
年上の友人エリカはユダヤ人で、ブローチは父の形見で行方知れずになっていた品でした。
アンティークのオークションの世界の事情も出てきて、興味深いです。

ところが、ブローチに関係した人たちに、次々に死者が‥?!
ダンカンは、事件の担当になるよう申し出ます。
ジェマは担当ではないのですが、個人的に捜査に参加。エリカが話さなかったことにも気づくことに。
エリカが夫婦でイギリスに渡ってきた1940年代の出来事が、長く暗い影を落とします。
この部分が重厚で、魅力を増しています。もうこれぐらいお手の物という書きっぷり。
第二次大戦中の出来事を絡めた内容は、サラ・パレツキーの「ビター・メモリー」やS.J.ローザンの「シャンハイ・ムーン」に相当する感じでしょうか。

ジェマの母親が倒れて入院したため、ジェマは仕事の大部分を有能な部下のメロディ・タルボット巡査に任せ、自由に出入りする許可を得ます。
このメロディと張り合うような~ダンカンの部下ダグ・カリン巡査部長との関係も今後、面白そう。

頑固な父とジェマはもともと上手くいかないところがあり、互いに心配でぴりぴりしているためにさらに気まずくなってしまう。
しかしこれは、家族のことをもう一度考え直す機会ともなります。
優秀な長女を自慢に思いながら、どこか脅威にも感じてつっかかっていたという、父の本当の気持ちをジェマは病床の母に教えられて‥?

人の話を聞き出すのが上手い親切なジェマは、ダンカンの息子キットとの関係に悩みますが、キットにとっても既に良い母親。
キットがジェマの父の店を一生懸命手伝うシーンも。なんていい子なのー!
複雑に絡み合う多くのことがあった後だけに、いよいよ心を決めるジェマ。
ほのぼのと心温まる~未来の見える結末でした。
2009年のマカヴィティ賞最優秀作品賞を受賞。

誕生祝の韓国料理

130530_200102兄嫁の誕生日に行ったお店の食事です☆
韓国料理の古里家。
まずはキムチの盛り合わせから。4種類です。
右の小さいお皿は、兄の生ビールについていたもの。
手前のは私が試してみた漢方茶。なつめ、さんざし、栗など?いっぱい入った~甘苦いお茶でした。

130530_200232ナムルのお花畑☆

130530_200814なんだっけ‥韓国春雨?

130530_201405チヂミだったかな‥
海老が入ってました。
韓国料理はめったに行かないので、名前を知らないんですよ[ふらふら]

130530_201913煮込み~これ、美味しかった!

130530_203345韓国海苔巻き‥
キムパね、キムパ。

130530_202020古里家サラダ、美味しかったです~。

130530_201159プルコギはお店の人が用意してくれます。

いっぱい頼みすぎておなかいっぱいになり、
この後にご飯を入れても良いといわれていたけど、それどころじゃありませんでした^^;
プルコギ‥どういう意味なんだろ‥

私の誕生日の半月後が兄嫁の誕生日☆
ひさびさに豪遊?
でもリーズナブルだったと思います~こんなに頼まなくても大丈夫だし[あせあせ(飛び散る汗)]
韓国料理は~前に3回ほど行ったときの経験では、あまり得意じゃなかったんです‥
辛すぎるのや、甘すぎるのが多くて。
このお店のはわりと日本人好みにしてあるのか?
全体的に美味しくて、珍しさと楽しさで食が進み
「こんなにたくさん食べるの初めて見た!」と兄嫁に言われましたbleah

「プリティが多すぎる」

大崎梢「プリティが多すぎる」文藝春秋

思いがけずローティーン向けの雑誌に配属された男性社員の1年間の奮闘記。
少女モデルの世界を垣間見る面白さも。

若い編集者・新見が不満たらたらなのが成長していくのは、予想できるけど~
成長が遅いので、ちょっとねえ‥時々、突っ込みたくなります。
ミスすれば大慌てで奔走し反省するし、まあ若気の至り?

新見佳孝は、入社2年。
大学時代はマスコミを研究するサークルで努力を重ね、第一志望の名門出版社・千石社の正社員となり、「週間千石」で2年。
仕事は雑用でも、最前線で働き、もともと志望している文芸にいずれは行けるものと思っていました。
ところが、配属先は「ピピン」‥女子中学生向きの雑誌で、まったく良さが理解できないキラキラひらひらした安っぽいもので溢れる表紙と内容にげんなりする新見。
しかも、編集部は別な社屋。行ってみると編集長と自分以外は皆、女性ばかりの契約社員。
新見の企画は通らず、どんな店を出してもつぶれるだろうと手厳しく言われてしまいます。
だんだんと仕事は覚えていくのですが‥

少女モデルはオーディションで選ばれ、1万数千人を超える応募がありました。
写真を見ていてもくらくらするほどの量だという‥確かに。
写真だけではわからない良さや可能性が、面接や二次面接でやっと出てきたりして、ベテランはそれを見抜くというのが、面白い。
アイドルの成長する様や人気投票などに今の時代、慣れているから、けっこうわかる気もします。

モデルになっても、人気ははっきりランク付けされる厳しさが。
現場でも、仕事内容に差はつくのです。
どんなときも和気藹々とした現場に新見はやや驚くのですが、それは撮影を無事に終えなければならない真剣な場だからなのよね~。
少女達のほうが、よほどしっかりしているような‥

新見のミスで、人気モデルの進路が変わってしまったと悩むことになります。
いや~ミスだけのせいでもないし、こういう岐路は次々にあるはずで。
広告代理店の動きも、面白かったです。

かわいいものを選ぶセンスを身につけるには、男性は1年じゃとても足りないでしょうね。
でも出来ること、やるべきこと、はある。
多くの違う才能を持つ人が真剣にかかわって、やっと出来上がっていく雑誌‥
仕事と本気で取り組むことで、初めて面白さがあると気づく新見。
真理ですよね。

「都市と都市」

チャイナ・ミエヴィル「都市と都市」ハヤカワ文庫NV

SF/ファンタジーの各賞を独占した話題作。
「このミステリーがすごい!2013年版」でも7位になっていたので、読みました。

二つの都市国家ベジェルとウル・コーマは、欧州のほぼ同じ地域にあるという設定。
クロスハッチというモザイク状に交錯している部分もあり、かってのベルリンのように壁があるわけではないんですね。
目の前で何が起きていても、国境の外は見ないことになっていて、境界侵犯は犯罪なのでした。
<ブリーチ>という行為とみなされると、どこからともなく<ブリーチ>が現れ、違反者を連れ去ってしまう。

ベジェルの空き地で、女性の死体が発見されます。
ベジェル警察のティアドール・ボルル警部補は、二国間にまたがる不可解な事情に気づき始めます。
最初は事件を<ブリーチ>に任せるしかないと考えますが、被害者マハリアがアメリカ人とわかり、両親もやってきました。
この二つの国に来る観光客もいるが、入国前には念入りな講義を受けさせられるのです。この国で生まれれば8歳になる頃には身についていることを覚えなければ、見物も出来ないという。

マハリアがウル・コーマの考古学発掘現場にいた学生とわかり、ボルルはウル・コーマに赴きます。
許可を得て、コピュラ・ホールという巨大な建物にある公式のルートを通れば、境界侵犯にはならないのです。
ウル・コーマの上級刑事ダットと、捜査に当たることに。
マハリアは、二つの都市の間に第3の都市オルツィニーがあるという伝説を追っていたらしい。
警告の電話は、誰から来たのか?
二国を統一しようという統一派(ユニフ)の暴動が起き‥?!

最初のほうは、ミステリにはよくある出だし。
最後のほうは、アクション物でぐいぐい進みます。
でも一番の読みどころは、入り組んだ国境を見ないふりをして過ごすという架空の設定を念入りに描いたユニークさと酩酊感。
歴史改変じゃなくて現実改変みたいな。
時は2010年頃で、ハリー・ポーターもあればヒップホップもある、ジャパニーズコミックもあるという。
キャラもそこそこ立っているんだけど、感情移入はしやすくないので~その辺が盛り上がるのだったら☆5つなんだけど。

ヒューゴー賞、世界幻想文学大賞、ローカス賞、クラーク賞、英国SF協会賞を総なめ。
これまでの作品も評価が高く、ローカス賞とクラーク賞は3度目だそう。
著者は1972年生まれ。ケンブリッジで社会人類学の修士課程で学んだ後に国際関係論で博士号。
チャイナという不思議な名前は中欧系なのかと思ったら英国人で、坊主頭に片耳ピアスのパンク系ファッション。
作品中の統一派と同じようなタイプらしい?!

水色ドレスのマリーナ

130607_223034水色のドレスも着てもらいましょう。
クラシックロリータセットのブルーです。

130607_223319モデルは「早春のマリーナ」さん。
うちでの名前は東子(とうこ)ちゃんです。

なんとなく、グリーンと相性が良いような気がして、
葉っぱを置いてみましたよ。

靴はたぶんジェニーの、
茶色のハイヒールパンプス。

130607_223410この色は清楚で爽やかですね~。

スカートの裾飾りがクラシック☆

130607_224019後姿~

長い髪がリボンに似合いますね。

130607_223527かわいいマリーナさん~

お菓子も似合うかな?

130607_223842
アップもかわいい☆

「アコギなのかリッパなのか」

畠中恵「アコギなのかリッパなのか:佐倉聖の事件簿」新潮文庫

畠中さんの現代もの。
政治家の手伝いをしている青年がちょっとした謎を解くシリーズ。

佐倉聖は21歳。
すでに引退した大物政治家・大堂剛の事務所を手伝いながら、大学に通っています。
両親は早くに離婚、伯父の元で育ち、中学から不良として鳴らしましたが、高校卒業間近に足を洗う。保護司に連れて行かれたのが大堂のところでした。
若いがすでに事務所の仕事には慣れていて、腕っ節が強く、機転が利くため、大堂に縁のある若手議員のところなどで問題が起きると、聖が借り出されるのです。
10歳近く年下の弟・拓がある日突然父親から送りつけられ、以来養っています。

案件の1、五色の猫
有力後援者の家で、飼っている猫の色が変わったという奇妙な出来事が。
なんで俺がと文句を言いつつ、聖が出向くと‥?

案件の2、白い背広
若手議員の「王子様」と異名のある若手議員・加納の後援会幹部が頭を殴られて入院しました。何が起こったのか?

案件の3、月下の青
議員秘書が議員に寄付された絵を持ったまま、とある新興宗教団体に入ってしまったという。

案件の4、商店街の赤信号
区議会議員の選挙応援に出向いた聖は、ボランティアの夫婦喧嘩に巻き込まれます。
これが商店会の票を左右するかもしれない‥?!

案件の5、親父とオヤジとピンクの便せん
期待される若手に、大堂が出した問題は?
といった内容。

政治家の日常的な活動や、必要な資質などにも触れられていて、違う世界をのぞく面白さも。
政治の本格的な話というわけではないので、アコギというほどでもないけど。
元気な聖がかしこく判断する短編集。
若だんなの身体の弱さとは違う雰囲気です。
佐倉聖という名前が、キャラに合ってないような?
「しゃばけ」シリーズのネーミングのどんぴしゃ感とは、ちょっと違いますね。
あっさり読めて、わかりやすいのは、畠中さんらしいです。

ロリータドレスのシティさん

130607_193948momokoさんのとても素敵なドレス☆

クラシカルロリータセットのボルドーです。
前に、「オリオン座のソナタ」さんに着てもらってます。

130607_194302シティさんにも着てもらいましょう。
うちでの名前は悠里さんです。

130607_194632
凝ったデザインですね~。
広がったスカートに表情があります。

現代的なシティさんですが、
クラシックもいける?

130607_194856こんな表情も‥

130607_194837ボルドーは秋の色だけど、
白も使ってるし、ごく短い袖なので~
白い靴でかわいく☆
背景も夏シフトで♪
130607_195411
お嬢様学園の上級生みたい?

「ひそやかな初夏の夜の」

リサ・クレイパスひそやかな初夏の夜のライムブックス原書房

壁の花シリーズ1作目。
後の作品を読んでいて、気になるので第一作にさかのぼりました。

19世紀半ばのロンドン。
社交界に出てはいるものの、結婚相手してとしては難があるため、ダンスパーティーでは壁の花になってしまう4人の若い女性がいました。
アナベルは、貴族で美人だけど、家が窮乏しています。
赤毛のエヴィーは、裕福だが家柄は普通で、極端に内気すぎる。
リリアンとデイジーのアメリカ人姉妹は富豪だけどもちろん貴族ではなく、英国上流社会のしきたりも知らない。
4人はふとしたことから仲良くなり、互いの夫探しに協力することになります。
ロマンス物のお約束の展開は、もちろんありますが~
4人の個性がかなりはっきりしているのと、19世紀半ばの事情をリアルに取り入れている長めの作品なので、苦味も含めた味わいで、波乱の多い内容になっています。

一番年上で24歳のアナベル・ペイトンが年齢的にも最後のチャンスなので、まずアナベルの結婚を実らせようという話に。
ウェストクリフ伯爵邸での3週間にわたる狩猟パーティーに加わり、独身のケンダル卿に近づいて、シーズンの最後には強引に結婚話まで持っていこうと4人で計画します。
一番美人のアナベルですが、父の死後に家計は窮迫していて、弟を学校に行かせ続けられるかも不安な状況。母は好きでもないある男性から援助を受けているらしいのがアナベルの心を重くしていました。

そんなとき、サイモン・ハントと再会。
肉屋の長男ですが、先見の明があり、今は実業家として一本立ちしています。
2年前にふとした出会いで、アナベルはキスされたことがありました。
サイモンはアナベルがとっくに結婚したと思い込んでいましたが、その後もずっと想っていた様子。

名家の出のアナベルは、貴族と結婚する以外考えられない。
当時の貴族女性としてそれは普通の価値観なのですが、産業革命で工場主などが成功し、新興の富豪が増え始めた変化の時代でもありました。
アメリカ育ちのリリアン達の明るさに触れ、重いスカートを脱いで人目のない野原で走り回ってゲームをしたりと、アナベルの生活も変わってくる。
気位の高かったアナベルが、いつしかサイモンを愛するように‥

結婚のいきさつもややこしいけど、結婚した後にも波乱が‥!
なかなか迫力のある展開です。
結婚しようとあれこれ悩むのはジェイン・オースティンの小説と似ていますが、ジェイン・オースティンだと基本的に狭い世界の、中の上ぐらいの階級の話。
半世紀ほど下った分の時代色が出ていて、「風とともに去りぬ」ほどドラマチックではないけど、オースティンにちょっとプラス?みたいな要素もあり~なかなか面白かったです。

「キネマの神様」

原田マハ「キネマの神様」文春文庫

映画への愛で結びついた人々の、敗者復活戦。
だんだん盛り上がる感動作です。

う~ん、まいった。
こういう映画を取り上げるとは。「ニューシネマパラダイス」に「ライフ・イズ・ビューティフル」「フィールド・オブ・ドリームス」!って、‥ ほかにも‥
途中で2回休みましたよ。
こんな書き方されちゃあ、たまったもんじゃないもの‥泣きすぎちゃう。

円山歩は、入院した父の代理でマンションの管理人室を預かっています。
父が日誌に、映画評をたくさん書いているのを見つけました。
歩は休暇を取ったと感謝されていますが、じつは会社を辞めたところ。
大手の再開発企業(デベロッパー)に勤めていた歩は、キャリアウーマンで自慢の娘だったのですが。
初の女性課長として都市型シネコンの仕事に邁進したのが嫉妬されたのか?あらぬ噂を立てられ、孤立してしまったのです‥
父の郷直(さとなお)はギャンブルと映画に金をつぎ込んで借金まみれ、母はその尻拭いをする人生でした。

依存症の家族の会に出席した歩と母は、父の借金を肩代わりするのをやめることにします。
父が通っていた名画座「テアトル銀幕」のオーナー、テラシンこと寺林は、常連の父がすっかり元気をなくしていると心配していました。
ほかの生きがいを見つけるために、歩は父に映画のブログを始めたらどうだと勧めます。

父の投稿をきっかけに、思いがけなく歩は、映画雑誌の老舗「映友」で仕事をすることになります。
かって欧米から映画を輸入し始めた時代の先端にいた親子の会社でしたが、今はここも斜陽になっていました。
「ゴウ」のハンドルネームで書く歩の父の映画評も思わぬ評判を呼び、英訳したものに反応がありました。
「RoseBud」(薔薇のつぼみ)というハンドル名の‥
日米の~おそらく高齢の男二人の映画好きによる丁々発止のやり取りに、注目が集まります。
名画座の存続危機に、ゴウは応援を求めます。日本には名画座というものがあると。新しいものではなく館主のセレクトで選んだ大好きなおすすめの映画をかけるのだと。それがつぶれかけている‥
呼びかけに対して、ローズバッドは?

家で見られる時代になっても、映画館の大画面で見る臨場感、心躍るひとときは特別なもの。
映画のように展開する~愛あふれる物語。
リアルだけど夢があります!

パスタのランチセット

130423_140349友達とのランチです☆

130423_140410本日のパスタ

ほうれん草とベーコンのトマトクリームだったかな?
けっこうボリュームあります☆

130423_140433
小さいグリーンサラダと、生ハム、ピクルス。
こういう小さいのがついているの、オシャレですね。
良い感じでしょう~。

130423_140440大根と人参のスープ煮みたいな?
右端はデザート☆

ランチタイムはお得です!

「チェリー・チーズケーキが演じている」

ジョアン・フルーク「チェリー・チーズケーキが演じている」ヴィレッジ・ブックス

お菓子探偵ハンナのシリーズ第8弾。

故郷の町で<クッキー・ジャー>というカフェ&ベーカリーを経営するハンナ。
前作でマイクとノーマンの二人からプロポーズされ、なかなか返事をしないハンナに、町中がやきもき。
その結末は?
‥読んでのお楽しみ!

ミネソタの田舎町レイク・エデンに、映画のロケ隊がやってきました。
3月の第2週、メインストリートを借り切っての撮影に、住民もエキストラで参加することに。
妹アンドリアの娘トレイシーは主演の子供時代の役を射止め、アンドリアはステージママに。

映画プロデューサーのロスは、ハンナの大学時代の友人で、4年ぶりに会う彼は良いほうへ変わっていました。
主演女優のリンも学友で、これまた女優らしく?みごとに変身を遂げていたのです。
ロスに好意を寄せられるハンナに、またまた周囲はやきもき?

気難しい監督のディーン・ローレンスに、毎朝、好物のチェリー・チーズケーキを届けることになったハンナ。
傲慢で女好きな監督のこと、奥で女性の気配がすることもたびたび。
ハンナもセクハラされそうになり、妹たちが監督の毒牙にかかるのではないかと心配します。
大学生の末の妹ミシェルは、映画の製作アシスタントのバイトで、町に戻ってきていたのです。
そして、撮影現場で、事件が‥!?

ミス・マープルの住むセント・メアリー・ミードより犯罪発生率の高い町レイク・エデン。
事件が起きれば、ハンナとその家族と友人たちが、総出で捜査に当たる。
もはや慣れたものになりつつあります。
8作目でまだ1年半ぐらいかな?
ハンナの恋人選びという問題もあるので、何年に一度の事件にするわけにもいかないし~これはもう、ゲームとして楽しむものでしょうね。
愛猫モシェにも癒されつつ、テンポよい展開にのって、楽しく読めます。

「田舎の紳士服店のモデルの妻」

宮下奈都「田舎の紳士服店のモデルの妻」文藝春秋

会社を辞めた夫と田舎に移り住んだ専業主婦の10年。
宮下さんならではの丁寧な筆致で、こまやかに、淡々と描かれます。
宮下さんの作品では辛口なので、これがあまり気に入らなくても~ほかもお試しを!

梨々子は、結婚して4年。
夫の竜胆達郎は営業部のホープで、付き合って2年半で結婚にこぎつけ、潤と歩人という二人の男の子にも恵まれました。
歩人はよく泣く赤ちゃんで、子育ては大変ですが。
幼稚園のバザーに何を着ていくかで頭がいっぱいの日、夫に会社を辞めると告げられます。
夫がうつだと初めて知った梨々子。
東京にずっと住むと信じて疑わなかったのに~一気に運命は暗転!?

夫の父は小さな工場を経営しているため、落ち着けばそこで働けます。
リハビリと思えばいい、と実家の母。
幼稚園の母友達には、10年日記を餞別に渡され、これからはお茶もできないけど、不満はここに吐き出せばいいと言われるのでした。
都落ちの身と憐れまれた気がする梨々子。

夫の郷里は北陸で一番目立たない県?(おそらく作者の出身地の福井)の県庁所在地。田舎というほど自然が豊かというのでもない。
小さな不満や葛藤を抱えつつ家事をこなし、自分もちょっときれいなだけ(!)で取り柄はないと自覚する梨々子。
とくに善良な人柄ではないけれど、悪い人ってほどでもない。リアルさを出すためなのか、いい子ぶらない冷静な書きっぷりは、共感もてない人もいるでしょうねー。

夫は地元の紳士服店でチラシ写真のモデルを頼まれ、ちょっと嬉しそう。
「なんだ、うつでも嬉しいのね」と思う梨々子。
夫との間のことは詳しく書かれてはいないけれど、この時期でも会話は少なかったのか? 結婚の現実が垣間見えるような。

苦しさが募った頃、若い頃に憧れたグループのメンバーに偶然出会い、会うようになります。
たまにお茶を飲むぐらいの付き合いだけど、元気を取り戻していきます。
深い付き合いに踏み出しかけたとき‥?

上の子・潤は素直で出来は悪くないのですが、小学校があまり面白くないらしいと知って衝撃を受けます。
それに、発達障害という言葉は出ないけれど、歩人はどうやら問題児。
何かと先生に呼び出されることに。
子供達が小さい頃に、梨々子が地元になじめず夫に不満を抱いていたことも、ほんの少しは影響していたのかも?
でも梨々子は、母親としては肝が据わっていて、そう悪くない感じ。
歩人が連れてきた友達の様子がおかしいのを、あたたかく受け入れることができるのだから。
子育て中の孤立感や夫との微妙な関係は、結婚して数年以上たった女性ならかなり共感できそう。

人はみな一人なんだと自覚したことから、かえって楽になるのです。
しだいに、地元にもなじんでいきます。
マンションの隣室の住人で、笑顔になることが少ない原田さんに、病院のボランティアをやらないかと誘われます。
「主役やりたい人は家にいたらつらいやろ」とは、かなり痛烈な言葉だけど。
若ければそれだけでめげそう?
いろいろ乗り越えた梨々子は、ちゃんと役に立つ人間になっていたのでした。
少しずつ人と関わって、少しずつ人生を編み上げていく‥
笑いが増えた家庭に、ほっとする読み終わり。

かわいい髪と服のリカちゃん

130605_000925リカちゃんのお洋服は皆、可愛いですけどね~☆
ハッピーコーディネートの単品による組み合わせです。

「わあ、このお花、どうなってるの?」


130606_233903ウェデイングドレスを着ていたリカちゃんの登場です。
ウェディングのときは大人っぽく見えたけど、イメチェン?

130606_234150ねこみみのトップスは、前にナチュラルデイズさんに着てもらったことがあります。
花柄のフリルのショーパン☆

‥あれ、この子の名前、なんだったかな?
うちのリカちゃんは~ミラ、さゆ、希恵、瑠梨、香弥‥

130606_234639_2「こんにちは☆ 麻衣で~す」
はい、麻衣ちゃんに決まりました♪

「麻衣ちゃん、かわいい~」
「リボンも素敵ね」

130606_234840「‥ちょっと気になるんだけど、後ろ見せてくれる?」

と、さゆちゃん。
女児用のヘアプリップの小さいのを使ってみました。
「わあ、いいなあ~」
さゆちゃんの羨ましがること。

130606_235354「だいじょぶ、香弥と同じのもう一個あるから、とめてあげる」
「わあ、ほんと?」

130606_235718「いい感じになったー」「似合う~~」
「ありがとう~」
仲良く☆まとめ髪で☆にっこり☆

「アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪なう」

ゲイル・キャリガー「アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪なう」早川書房

アレクシア女史2冊目。
ヴィクトリア朝のロンドンに、吸血鬼や人狼が公然といたという設定のドラマチックな物語です。

ミステリというよりファンタジーかなあ‥
歴史改変SFというか~パラノーマル・ロマンスでもあり。
すべて含めて、スチームパンクそのもの。
今回はエーテル通信という発明も出てくるし、大型の飛行船での旅行、アレクシアのパラソルにも新技がいっぱい。
そういうことに興味があれば、1作目よりもイメージ豊富で面白いでしょう。

人狼団を率いるマコン伯爵と結婚したアレクシア。
おしゃれにあまり興味がなかったので、格式を保つファッションにも苦心しています。
熱々の新婚カップルではありますが~知らないことも多く、それぞれの立場もあり、問題は次々に起こります。

ロンドン近辺で突然、人狼や吸血鬼が牙を失い、ただの人間になるという現象が起きます。ゴーストは除霊されて消えてしまう。
これはロンドンでただ一人の<魂なき者>であるアレクシアの能力なら可能なので疑いもかかりますが、アレクシアの場合、じかに触れている間だけのこと。
広範囲で起こるとは、何かの疫病か?化学兵器か?

マコン伯爵は、アレクシアには何の説明もせずに、突然スコットランドへ行ってしまいました。
出身地の人狼団で、何事か起こったらしい。
夫の伝言で赴いた帽子店で、アレクシアは最新の技術を仕込んだパラソルを受け取ります。
帽子店の主マダム・ルフォーは、男装の謎めいた女性。
今回の現象が北上しているのを知ったアレクシアは、夫にそれを知らせるため、飛行船でスコットランドへ。

マダム・ルフォーも、同じ飛行船に乗っていました。
アレクシアの親友のアイヴィと、異父妹のフェリシティも、諸事情により同行させる羽目に。
いささか見当はずれのことばかり言うアイヴィは、恋愛中。
性格の悪い妹とコメディ部門を担当します。

マコン伯爵の出身地で何が起こったのか?
衰えつつある人狼団は、伯爵の子孫だったが‥
思いがけない展開に~!?
続きを読まずにはいられないラストに苦笑い~どっちにしても、読むけど☆

「シフォン・リボン・シフォン」

近藤史恵「シフォン・リボン・シフォン」朝日新聞出版

田舎町の小さな商店街にできたランジェリー・ショップをめぐる話。
淡々と描かれる軽くはない現実に押しつぶされそうなとき、綺麗なランジェリーを選ぶことが、ふと次への一歩を促す。
4話の連作を収録。

第1話
川巻町の商店街は、半ばシャッター通りになりつつあります。
32歳の佐菜子は行きつけの書店がなくなることを知って、がっかり。
骨折して以来動けなくなった母の介護をする身で、仕事は近くのスーパーのパート。
仕事帰りに寄れる店は貴重だったのです。
新しく出来た店はいささか場違いなランジェリーショップで、その名も<シフォン・リボン・シフォン> 品がよく美しい展示に、佐菜子は目を奪われます。
胸が大きいことを少女の頃から恥ずかしく思い、合わないブラに胸を押し込めてきたのでしたが‥
両親の心無い言葉に傷つけられますが、それが以前から自分に刺さった棘だったことにやっと気づくのでした。
背筋を伸ばして、自分を大事にし始める佐菜子。

第2話
商店街で米穀店をやっている60前の均。
悪気はないが、いささか了見が狭い。
一人息子の篤紀が結婚しないことだけが気がかりでした。
ランジェリーショップに息子が出入りしていることに気づき、年上の女性である店主と関係があるのかと疑うのですが、実は‥
頑固親父が漏らした一言が救いに。
均が見る奇妙な夢が、息子の性向にどこかで気づいていたのかもと思わせます。

第3話
ランジェリーショップを経営する水橋かなえ。
東京でファッションビルに店を出して成功していたが、母の介護のために戻ってきたのです。
教員一家に育ち、最初に出版社に勤めただけでも驚かれましたが、店を出すときには「なぜ下着屋なの」と母には詰られた経緯がありました。
かなえは37で乳がんになり、がむしゃらに無理をし過ぎたと反省はしたのですが。今は、乳がんの女性のための品を用意することにも力を入れていました。
好きなことを仕事にする幸福と熱意があれば、親の干渉などはね返せる?

第4話
身綺麗で裕福そうな高齢の女性がかなえの店を訪れ、取り寄せの注文をしてはキャンセルしてしまうことが続きます。
商店街ではすでに知られた存在で、若い頃までは大金持ちだったらしく、いまだにその感覚が忘れられない様子。
その家の嫁が、実はかなえの同級生とわかったり。姑には認知症も出てきたらしい‥

キーワードは「自分を大切にすること」
分かり合えるとはいえないまでも、縁を切るほどのこともなく傍にいるのが家族。
きついことを言う親の側には、捨てられる恐怖心や寂しさがあったことにも気づき始める。
中年になり、老いた親の世話をする立場での実感がこもる結末に、じんわり。

綺麗なもの、可愛いものが大好きな私。
ランジェリーやハンカチやスカーフなどの引き出しはとてもカラフル☆開けて見るだけでも楽しいのです。
そして高校の頃までは合わない下着を着けていて、専門店に行ったら店員さんが張り切ったという経験も。

個人的に琴線に触れる要素が多いので、なんともいえず心惹かれましたが、苦みが強すぎて共感できるとまで言いがたい面も。
ここまでひどいこと言われてないだけ幸せってことかしら~それは家によって違うだろうけど。
親と同居して介護する立場なので、いや~~シビアな現実、掛け値なしの大変さは十分、わかるんだけど!
でも、こういう面ばかりではないのでは‥?という気持ちが一抹、残ります。

レース服のリカちゃん

130604_235259リカちゃんのお洋服~こんなのもありました☆
水色のトップスが大人っぽい。

130604_235324ゆかたリカちゃんに着てもらいました。
白いレースのショーパンも綺麗です。

130604_235436お次に登場~

さゆちゃんです。

130605_001032

ラメっぽいトップスは
バービーさんのみたい?

スカートの裾にも
レースつき。


130604_235543
「夏らしいね~」
「あたし達って、いけてる?」

まだ登場しますよ~♪

「失脚/巫女の死」

フリードリヒ・デュレンマット「デュレンマット傑作選」光文社古典新訳文庫

スイスの有名な作家で、スイスのみならずドイツ語圏ではデュレンマットの戯曲は定番として上演されているのだそう。
1921年生まれ、1990年没。

イメージ豊かで、登場人物が濃く、確かに演劇的。
ソ連首脳部の葛藤を思わせる政治風刺的な「失脚」などは、登場人物の名前が頭文字だけなので、俳優がやって見せてくれたほうがわかりやすいかも。

「故障」は車の故障で、たまたま立ち寄った家で、村に住む老人達の楽しみに付き合うことになった男。
その楽しみとは、模擬裁判。
彼らはとっくに引退しているが、元は裁判官など法曹関係だったのです。
罪を白状するように迫られ、冗談半分に営業マンである自分の身に起きたことを説明していくと‥
極上の食事をしながら議論し、酒を飲んでやけに盛り上がり、互いにほめあい、感動して肩を抱き合ううちに‥?!

「巫女の死」
オイディプス王の悲劇をさまざまな角度から見る話。
テーバイの王子がいずれ父親を殺し母親と寝るだろうという予言によって父王ライオスに捨てられ、コリントスで成長します。
運命なのか?後に予言は成就されてしまうのですが‥

巫女パニュキスは、アポロンに仕えるデルポイの神殿の女司祭長。
長年、口からでまかせに思いつく限り妙なことを言ってきたという衝撃の出だし。
しかも、パニュキスによる問題の神託とは、テイレシアスの意図によるものだった‥!
テイレシアスは盲目の預言者で政治家でもあり、法外な額の金を受け取った上で、依頼者に都合のいい予言を行っていたのです。
もうろうとした老女パニュキスの視点というのも珍しい。
さらに、二転三転‥王妃イオカステの告白や、スピンクスの視点まで?
あるいはそれも、運命の環の中だったのか‥?

山岸さんの古代ギリシアを題材にしたコミックスなど思い起こしながら、読みました。
宝島社 「このミステリーがすごい!2013年版」 海外編第5位。
講談社「IN★POCKET」  あなたが選ぶ2012年文庫翻訳ミステリー・ベスト10 第9位。
AXNミステリーチャンネル 2012年国内外のミステリー「闘うベストテン」第3位。

「カフーを待ちわびて」

原田マハ「カフーを待ちわびて」宝島社文庫

2005年第1回日本ラブストーリー大賞受賞作。
原田マハさんのデビュー作です。

沖縄の与那喜島で、小さな店をやりながら、ひとり暮らす友寄明青(ともよせあきお)。
友寄商店は戦前から続くよろずやで、昼間は中休みをとるのんびりしたやり方なのです。
明青が子供の頃に、母は家を出ました。

祖母もなくなった7年前からは、裏の家に住むおばあが、夕食は作ってくれています。
おばあは、ユタという沖縄の巫女。ユタは今も地域の要で、代々続いている家系もあります。神託を受けた後、厳しい修行をしてユタになるんだそうです。
島人(シマンチュ)が折節に相談に来たり祈ったりしている特別な家。おばあは本物の神人(カミンチュ)だと明青は感じていました。
ことあるごとに、おばあはそれを予言するウシラシ(お知らせ)を告げてきたからです。

犬のカフーも一緒にいます。
黒いラブラドール犬。
カフーとは、良い知らせの果報という意味と、幸せという二つの意味があります。

友達と生まれてはじめて島を出て旅行した先で、飛泡神社の絵馬に「嫁に来ないか、幸せにします」と、名前も書いた明青。
崖が心中の名所になっているというところだったのですが。
なんと、「お嫁に行きます」という手紙が来ました。
まさかと驚きつつも、それとなく支度をして、待ちわびる明青。
あきらめた頃になって、すらりとした綺麗な娘・幸がやってきました。
笑顔で店を手伝い、すぐにカフーと仲良しになります。

町では開発計画が進んでいて、乗り気でない数軒も、次第に説得されていきます。
人口800万の島に、観光客を5万集めようというリゾート計画なのです。
かっての級友・俊一がその会社にいるのですが、いかにもやり手で調子がいい男。犬のカフーは俊一が来ると必ず吠え立てていました。
祈りを重ねてきた家を手放したがらないおばあでしたが。
明青は、幸と結婚するために家を売ろうとついに決心します。
ところが、幸の正体を友達から聞かされて‥?

まぶしい日差し、珊瑚の石垣、晴れ晴れとした水平線。
小学校の校庭にある巨大なデイゴに登った思い出。
犬のカフーと散歩し、近所の人とおしゃべりする毎日がなんだか羨ましい。
何気ない生活の中で、ゆったりと育まれるラブストーリー。
気立てが優しく不器用な二人の、控えめな気持ちが、切ない。
大ハッピーエンドではないけれど、たぶんそうなるだろうと‥
想像させる余韻を味わえます。

作者はキュレーター、ライター。
大手総合商社、ニューヨーク近代美術館勤務などを経て、2002年独立。

にゃぁ

よく眠っていました。
うちの猫・みよく眠っていました。
うちの猫・みゅんです。
そーっと近づいて‥
120904_215022.jpg
うっすら目を開けました。

「にゃぁ‥」
120904_215015.jpg
小さな声で可愛く鳴ききました。
(‥ちょっと顔は不気味かも?!)

目が覚めたかな?
120904_215036.jpg
「ん~」
120904_214931.jpg
「んん~~ん」
120904_215050.jpg
「気持ちいいにゃあぁ」
丸めたお手々に気持ちよさが出てますね~♪

「毒の目覚め」

S.J.ボルトン「毒の目覚め」創元推理文庫

MWA賞受賞作。
イギリスの田舎町を舞台に、蛇をめぐる異常な事件に立ち向かう女性獣医のミステリ。

クララ・ベニングは、野生動物病院の獣医。
自然が豊かで、年代の古い家屋敷がまばらに建ち、住人は少ない静かな村に住んでいます。
人付き合いが苦手で、同僚に肩を触られるのも嫌なクララ。
それには、理由がありました。
赤ちゃんのベッドに蛇がいると近所に住む若い母親に助けを求められ、無事に捕まえます。
同じ日に父と姉からはしきりに電話がありましたが、家族のもとへはすぐには向かわないクララ。

その後、蛇に噛まれて死んだ男性があったと聞きます。
クララは専門家として招かれ、地元の名士の館で開かれた、蛇退治に乗り出そうとする住民の集会にいやいやながら出席。
蛇に噛まれて死ぬことなど非常にまれで、イギリスでは野生の蛇を殺すことも禁じられているのですが。
一同にストップをかけたマットは、クララの家の裏手に建つ家に住む男性。実は警官だったのです。

今は住む者がいないはずのウィッチャー家の古い館で、死んだはずの老人の姿を見かけ、目を疑うクララ。
そういえば葬式はなかったのだが‥まさか?

蛇がたくさん入り込んだという家に駆けつけたクララは、マットが捕まえようとしている蛇を見て驚愕。オーストラリアに住む世界一危険な毒蛇タイパンだったのです。
何者かが違法に持ち込んだのか‥いったい、なぜ?!
世界的な爬虫類学者ショーン・ノースの教えを請うことに。

顔に傷跡があるヒロインですが、実はそれ以外は綺麗で、他の人はいつまでも気にはしないということに、やっと気づきはじめます。
村の過去の事件まで、さかのぼる展開に。
スリリングで緊張感がみなぎり、密度の高いサスペンスとして、水準高くまとまっています。

蛇がたくさん出てくるホラー的な作品だとしたらあまり好きになれないかも?という疑問もあったのですが。
野生動物全般に愛情深いまなざしを向けるヒロインが、蛇の美しさに瞠目する様子に、違う視点で見ることが出来るようになりました。
イギリスに毒蛇タイパンがいるなんて、タイパンに対する虐待なんですね!
故郷に帰った「癇癪持ちのクララ」(捕まったタイパンにつけられた名前)、よかったね。

「りかさん」

梨木香歩「りかさん」新潮社

「からくりからくさ」で主人公が大事にしていたお人形のりかさんの物語。
しっとりした和風ファンタジーです。

ようこは友達が持っているリカちゃん人形が欲しくて楽しみに待っていたのですが、おばあちゃんが送ってきたのは何と、市松人形のりかさん。
ようこは、がっかり!
りかさんは、しゃべることのできるお人形で、ようこの元へいくときが来たということだったのでしょう。
最初は手に取らなかったようこですが、おばあちゃんに言われたとおりに朝晩りかさんの世話をし、心を通わせるようになっていくのです。
りかさんはほかの人形が抱える過去を感じ取り、ようこも一緒になって、その苦しみも解きほぐしていくようになるのでした。

「からくりからくさ」は染色や織物にたずさわる女性達が同じ家でともに暮らす話で、人生模様が結構濃くて複雑な作品でした。
それに比べると、だいぶゆったりしていて、心地よいテンポです。
人形達の過去には、ずいぶん悲しい物語も秘められていたけれど。

祖母と孫娘の関係、良いですね。
祖母が早くなくなったので、私はおばあちゃんを知ってはいるけど話したこともほとんどないので‥
(あ、でも私のお雛様はもしかしたら、おばあちゃんが何かしてくれたのかしら?選んだのは母のはずだけど)
市松人形を特に欲しいと思ったことはないけれど、お人形大好きで、着物も好きなので~りかさんが着物を何枚も持っているという点に思わず、よだれが‥(笑)

「からくりからくさ」の後日談もあり、これは子育ての大変さが出ていて、「りかさん」の次に読むには意外な重さ。
まあ全体としては、繋がってくる部分もあって、納得ですが‥
梨木さんはどうしてこんな作品が書けるのか、どれを思い浮かべても、その豊かさにぼうぜんとします。

チェックブラウスの二人

130511_174755_2細かいチェックのシャツブラウスを着ているmomokoさん。
下をパープルに替えてみました。

バービーさんのですが、ちょうど色が合うかな?と。
このシャツ、ボタンが同じパープルなんですよ♪
白いサンダルでさわやかに。

130511_175845そこへ、ナチュラルデイズさん、登場!

前に、夏姫ちゃんが着ていたハーフパンツで。
(リカちゃんのです)

130511_175652
「あれっ、一実ちゃん」

「そんなの持ってたっけ?」
「あはは、そっちこそ~」

130511_180051一実ちゃんのはたぶん、博品館地下でゲットしたジェニー用?
さわやかチェックでお似合いかと☆

夏姫ちゃんはパープルのハイヒールサンダルで女らしく。
一実ちゃんはmomokoのビーチサンダルで~ほとんど男の子?

130511_180239
「もっと、こっちにおいでよ」

「え‥」
ちょっとドキッ?

「殿下とパリの美女」

ピーター・ラヴゼイ「殿下とパリの美女」早川書房

殿下シリーズ3作目。
ラヴゼイのユーモラスな歴史ものミステリです。

19世紀末。
英国皇太子バーティ(ヴィクトリア女王の長男)は、パリを訪れていました。
ムーラン・ルージュで事件が起こり、皇太子は旧知の女優サラ・ベルナールと共に、謎を解明しようとします。
パリが大好きな遊び人のバーティ。
秘書官の目をくらまし、御付きも連れずにあちこちに出かけます。

長年の知り合いである伯爵家の娘ロジーヌの婚約者が、ムーラン・ルージュで射殺された事件。
大人気のダンサー、ラ・グリュが派手な登場をしている最中で、皆押しあいへしあいして見ようとする人ごみの真っ只中だったので、誰も人がしていることは見えなかったという。

じつは婚約は親が話を進めたもので、ロジーヌは画家に熱を上げていたため、その画家が逮捕されてしまいます。
バーティはサラと警察を尋ね、画家に面会し、背景を探ることに。

ムーラン・ルージュの華やかな賑わいの様子や、画家のロートレックとの出会い。
貴族出身の画家ロートレックの骨折で足が短い姿には驚くが、実際には身長は低いといっても160センチぐらいはあったというのに、こちらがびっくり。
サラ・ベルナールとの恋の駆け引きなど、当時のパリの雰囲気がたっぷり。
豪華な食事は一緒に楽しむものの、皇太子の華麗すぎる恋愛遍歴がサラに指摘されて、なかなか上手くはいかないのですが。
サラは「神のごときサラ」と世界的に評され、素晴らしい声をしていて、殿下は初めて舞台を見たときから、虜に。
すでに関係があると大方からは思われているのに、実は違ったという。

保養地にいる皇太子の妻アリックスとは、長々と手紙を書きあっています。
これは実際にそういう感じだったんでしょうね~。事件にかかわるなとアリックスが心配するのはフィクションとしても。
1993年の作品。

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