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「扉守 潮ノ道の旅人」

光原百合「扉守 潮ノ道の旅人」文春文庫

「潮ノ道」という瀬戸内海に面した町を舞台にした和風ファンタジー。
ほどよくリアルで懐かしいような田舎町の描写と、ちょっと不思議な出来事が自然に溶け合っています。
好きになりました。

「帰去来の井戸」
地元の大学に通う由宇は、伯母の七重の店「雁木亭」という店を時々手伝っています。
店の裏には井戸があり、その水を飲むと必ず町にまた戻れるという言い伝えがありました…

「天の音、地の声」
小学4年の美咲は、持福寺の住職の了斎に頼まれて、劇団「天音」の役者サクヤを迎えに行きます。
わずか数人でやっている劇団なのですが、口コミでけっこう人気があります。彼らのしていることとは…幽霊屋敷と騒がれている古い建物で、美咲は、一端をかいま見ることに。

「扉守」
「セルベル」という雑貨屋に入ってきた少女・雪乃には、何かが取り憑いていました。
セルベルの主人の青年が、実は扉守という役目をしていたのです。

「桜絵師」
持福寺の了斎のもとを訪れた絵師・行雲が広げていた絵。
高校生の早紀は、描かれた桜が次第に増えていくのを見て、美しい絵の中に入りたいと思います。

「写想家」
人の思いを写す写真家。
違う人生を送る女友達が、ある日抱いた思いは…

「旅の編み人」
ピンク色の翼を持つ何かが、羽ばたいて窓の外へ消えました。
何でも編むという女性のバッグから飛び出した~それは?

「ピアニシモより小さな祈り」
静音は地元で勤めているが、神崎零のピアノコンサートをボランティアで手伝ううちに、ほとんど仕切るようになりました。
零には調律師の柊も同行して、コンビで行動しています。
静音の家には昔から、鳴らないピアノがありました。
何度張り直しても、音を立てて壊れる…
すねているピアノをなだめると言われ、連弾の練習を始める静音でしたが…?

瑠璃山、黒曜山、白珠山という三つの山がすぐ海まで迫っていて、細い道が入り組んだ坂をなす町というのが素敵です。
作者は尾道出身なんですね。
2006年から9年にかけて書かれた連作短編集です。

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