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「真鍮の評決」

マイクル・コナリー「真鍮の評決 リンカーン弁護士」講談社文庫

リンカーン弁護士のシリーズ第2作。

ミッキー・ハラーは刑事弁護士。
法廷や刑務所を効率よく回るため、3台のリンカーンを乗り回しています。
正義の味方のつもりでいたくても、ほとんどの仕事は、常習犯罪者の刑を出来るだけ軽くする手続きというのが実情。

いささか自分の仕事に疑問を感じたり、病気治療の痛み止めで薬物中毒になってリハビリの時期を過ごしたりという経験を経て、少し雰囲気が変わっています。
1年もの療養期間を過ごし、ようやく仕事に復帰しようとした所。
相互に契約を結んでいた弁護士仲間ジェリー・ヴィンセントが殺されました。
ジェリーの仕事をいきなり引き継ぐことになったハラー。
信頼している秘書ローナと、ジェリーの事務所に乗り込むのですが。パソコンとファイルの一部が盗まれていました。

ジェリーはセレブの弁護を引き受けていて、裁判がもうすぐ始まるというタイミング。
映画プロデューサーで富豪のエリオットが、妻と浮気相手の二人を射殺したとされる事件。
25万ドルもの前金が振り込まれていました。
証拠はほとんど状況証拠ですが…

ロス市警強盗殺人課の刑事ハリー・ボッシュも登場。
殺人事件に対しては素人っぽいミッキー・ハラー。
後継の自分も撃たれかねないという状況で、強面の刑事ボッシュと互いに信じられずにやり合うのですが、やがて協力体制に。

離婚した妻のもとで育っている娘ヘイリーに会うのが楽しみなハラー。
「パパは悪い人のために働いているの?」と聞かれてしまう。
元妻マギーは検察官なのです。
裁判の傍聴に一度連れてきてくれるようにマギーに頼むと、渋い顔をされるが連れてきてくれる。
幼い娘には難しくてわからなくても、何かを感じて欲しかったのです。

軽いようでも、実は理知的な判断力をもっているミッキー・ハラー。
裁判のリアルで地道な描写がほとんどだった1作目でしたが。
今度は法廷が舞台のリーガル・サスペンスの楽しみはもちろん、より刺激的な~思いがけない展開で読ませます。
根っからの刑事ボッシュも客演ながらしっかり活躍。
ロサンジェルスの山の反対斜面に住んでいた二人には、実は思わぬ縁が…!
ハラーの厳格な父親がねえ…

2008年の作品。
この後、ボッシュものとハラーものが2冊ずつ出ているらしい。
安定したペース、翻訳も期待してます!

著者は1956年、フィラデルフィア生まれ。
引き抜かれてロサンゼルス・タイムズの記者になった経歴。
刑事ハリー・ボッシュのシリーズは当代最高のハードボイルドと評価されています。
ハードボイルドにしては?女性の描き方が個性あって上手いですよ。身近に有能で素敵な女性が沢山いるんでしょうね。

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