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「終点のあの子」

柚木麻子「終点のあの子」文春文庫

痛くて切なくて、熱っぽくて恥ずかしくて、懐かしくて苦しくて、自意識過剰で可愛くて。
女子高校生の話です。

狭い世界での一生懸命。
タイプの違う女子高校生たちが、それぞれ自分の居場所を探して、もがく様子をリアルに。
典型的なタイプのようで、ちょっとずつ意外な面も持っているんですね。
さわやか、というとちょっと違うけど、基本は前向き。甘さもないではない雰囲気。
読後感も良いです。

世田谷にあるプロテスタント系の私立女子校。
最寄り駅はいつも何かの工事をしています。
希代子と森ちゃんは、中学から進学した内部生で、真面目なタイプ。
高校の入学式に、一人だけ制服を着ないで来た子がいました。
奥沢朱里というその子は、写真家の娘で帰国子女。
どのグループにも属さず、気分次第で色々な子と一緒にいました。
希代子は強く惹かれていくのですが…

やや取り残された森奈津子は、校則では禁じられているバイトを始めてみたり。
マイペースな朱里は、だんだんクラスから浮いていきます。
希代子の気持ちは、こじれていく…

恭子はクラスでも目立つ華やかな美人で、大学生の恋人がいると評判になっていました。
ところが、その彼が朱里を車に乗せたことから、別れてしまう。
退屈な夏休み。恭子は図書館で偶然、早智子と出会い、本の話をして、意外に楽しい時を過ごします。
漫画研究会に入っている早智子は、クラスでは全く別なグループなのですが。
早智子から見れば派手な存在の恭子ですが、恭子もお嬢様育ちというわけではないんですね。

おかしかったり、哀しかったり。
朱里の大学時代の話で締めくくり。
忘れたかった希代子のこと、その気持ちをふと思いやる…
ぶつかりながらも成長していく彼女たち。なかなかいいですよ~。

著者は1981年生まれ。
立教大学卒。
2010年5月発行のこの作品が初の単行本。

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