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「警官の条件」

佐々木譲「警官の条件」

「警官の血」の続編。
ただし、親子三代にわたる警官の物語だった前作とはスケールは違い、三代目の部分の続きです。

安城和也は、祖父も父も警官でした。
暴力団との癒着を疑われた加賀谷警部の素行を内偵するために、その下につかされ、上司を裏切って告発することになったのが、前作の終わり。

覚醒剤を使っていると睨んだ摘発だったのですが、捜査のために覚醒剤を持っていた加賀谷も、一緒にいた女性も、覚醒剤を使ってはいなかった。
恋人をとられたための自分の偏見だったか、と驚く和也。
スキャンダルが大きくなるのを畏れた幹部は、加賀谷仁の依願退職を許し、その後に逮捕という挙に出ます。

騙された加賀谷ですが、1年半拘置所にいる間、詳しいいきさつを何も喋らず、無罪となります。
隠退して三浦半島の釣船宿の親父になりますが、その名前は伝説になっていきました。

この間に、和也は警部に昇進。
叔父には、殉職した父親は和也が警官になったことを喜ばないだろうと非難されます。
潜入捜査のために神経を病んで暴力をふるうようになった父が、自殺のように死んだことは覚えていましたが、叔父の言う面だけではないだろうとも思うのです。
子どもの頃住んでいた谷中にあるマンションに引っ越した和也。
そこは祖母が元々住んでいた所だと驚くことに。

加賀谷の築いた人脈は全く役に立たなくなり、情報を得るのも人間同士の信頼だったのだと、和也らは痛感させられます。
組織犯罪対策部では、成果が上がらないことを苦慮していました。
警察内部の縄張り争いも悪い方へ作用し、潜入捜査した警官が殉職する事件が。
ついに加賀谷の復職が求められます。
加賀谷は「一人前にしておくべきだった」と言ったという。潜入していた警官のことだろうと思う和也。

麻薬密売ルートの動きに、これまでとは違う現象が起きていました。
難しい捜査のために加賀谷を頼りながらも、彼の動向は完全に信頼されてはいない。
中堅どころのボス江藤のビルに招待されている様子を見かけた和也も、やはり取り込まれたと思います。
男が立てこもる事件が起き、男が加賀谷を名指ししたために、人質の代わりとなる加賀谷。犯人は、別れた妻子に遺したいことを加賀谷に頼んだのだでした。

和也らは警官殺しを追ううちに、加賀谷の単独行動を怪しみ、その言動を誤解してしまう。
理解したときには…

加賀谷警部がカッコよすぎます!
その点では☆5つ。
和也も誤解が解けたのは良かったけど…それなりに頑張ろうとしてはいても、敵役というかほとんど引き立て役だったんで~今後どう成長するのか? 人間、急には変わらないし~とあまり先を期待出来ない気分になるので☆4つ。
実際にあった有名な事件が途中で取りざたされ、年月を感じさせます。
いろいろな警官がいるものだとは、納得。

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