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「もういちど生まれる」

朝井リョウ「もういちど生まれる」幻冬舎

20歳前の大学生、浪人、専門学校生を描いた短編連作。
高校生よりはちょっと世界が広く、初めての経験もまだ期待感があって、ゆったりしているような~
でも、社会に出る日は近づいていて、自分の限界に直面しつつある…
青春群像というには軽めだけど~優しくて、重すぎない所が、なかなか感じはいいです。

「ひーちゃんは線香花火」
R大学に入学して13ヶ月。
何も成長しない一ヶ月が積み重なっただけのような気がしている汐梨。
ひーちゃんこと、ひかると、風人の3人で、今日も麻雀。
誰が見てもクラスで一番美人のひーちゃんですが、最初の一言でクラスの女子を敵に回したのです。風人は小型犬系の男子。
ややはみ出し気味の3人が仲良くなったのでした。
汐梨には尾崎という彼氏も出来たので、もうこの3人だけでいっぱいいっぱい。
ある日、寝ている間に誰かにキスをされ…?

「燃えるスカートのあの子」
翔多は、バイト先の休憩室でハルを見つけ、今日も椿ちゃんの話をせがみます。
大学で一緒の椿という可愛い女の子に夢中なのです。椿には彼氏がいるけれど。
黒髪に青いメッシュを入れたかっこいいハルは、専門学校に通うストリートダンサー。
椿とは、高校の時に仲が良かったという。
同じ講義を取っている友達の礼生は、もしゃもしゃの頭に虹色の眼鏡。いくつも映画サークルに入っています。
椿が、礼生が撮る学生映画に出ることになったと知る翔多。
なんと、椿が礼生を好きになったかも…?

「僕は魔法が使えない」
美大に通う渡辺新は、ナツ先輩に憧れています。
先輩の絵は美術展で高い評価を受け、一号館のスペースに張り出されています。光が交錯するクラブで踊るダンサーの絵。
新の父は交通事故で亡くなり、1年後に母が鷹野さんを家に連れてくるようになりました。
新はナツ先輩に人物画がいいと言われ、たまたま下北沢駅で見かけた結実子という女の子にモデルを頼みますが…

「もういちど生まれる」
柏木梢は、二浪中。
予備校の堀田先生に恋しています。
梢の双子の姉の椿は、要領よく推薦で大学に入りました。
読者モデルをしている華やかな椿。
どこをとっても少しずつ地味な外見の梢は、姉が嫌いだったのです。
二十歳の誕生日、華やかに祝われた椿の携帯に掛かってきた連絡を見て、思わず…

「破りたかったもののすべて」
ハルこと遥は、ダンスが出来てカッコイイと以前から友達や後輩に評価されてきました。
同級生のとても可愛い女の子・椿は、高校で最初は人気がありました。
読者モデルとして祭り上げられた頃から、友達がだんだんいなくなり、タイプの違うハルに近づいてきたのです。
可愛いだけの椿や、部屋にこもって絵を描いているだけの兄のナツは、努力が足りないと思っていたハル。
だが今、自由に踊るロックダンスをしてきたハルは、基礎訓練が出来ていなかったことを痛感しています。
後列の端で踊るのが定位置で、大きなステージに上がるダンサーになるのは難しい…
ハルをカッコイイと思ってくれている翔多には、それらしくふるまおうとしますが。

こういうのって、あるよねえ…
と何だかちょっと気恥ずかしくなりつつ。
当人はこの時辛いだろうなと思いつつも、どこかさわやかで初々しい。
2011年12月発行。
4作目になるのかな?

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