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「シヴァの恋人」

マギー・スティーフベーター「シヴァの恋人」ソフトバンククリエイティブ

女子高校生と狼人間とのラブロマンス。
甘く切ない気分にひたれます。

狼のいる広大な森が隣接するマーシーフォールズの町。
森の傍に住むグレースは、子どもの頃に狼に噛まれたことがありました。
その時助けてくれた黄色い目の狼を忘れられない。
冬になると、家の裏手に狼たちが姿を現します。
黄色い目の「私の狼」をいつも探し求めていました。
なぜ冬にだけ現れるのか、気づかないまま…

グレースは、17歳の高校生になりました。
同じ高校のジャックが狼に噛まれ、しかも死体は消えてしまいました。
ある日、裏庭に黄色い目をした18歳のサムが現れます。
狼に噛まれたために変身を繰り返す狼人間なのですが、夏の間だけ、人間の姿でいられるのです。
仲間も数人いるという…
変身するときに隠れられる家を持ち、親のような役割をしていたベック。リーダー格の黒い狼。人間でいたときが不幸だったので狼になれたのを喜んでいる少女シェルビーら。
サムの視点から、グレースに気づいて貰いたいという気持ちで見つめている様子も描かれ、わかりやすいです。

グレースは両親とも留守がちで、孤独な少女でした。
写真好きな友達のオリビアに、いつも狼の話を聞かせていたら、オリビアが撮った狼の写真にドキッとすることに。
ジャックの妹イザベルは、死んだと思われていたジャックを見かけ、グレースが治療法を知っていると思いこみます。
けれどグレースは変身したことはないのです。
狼人間が変身するペースは色々でしたが、やがて狼のまま人間には戻らなくなるという。
サムも、この年が最後かも知れない時期に来ています。
ためらいながらも、どんどん近づいていくサムとグレース。

狼人間とは知らないうちから何かを感じて、黄色い目をした狼に恋している少女というのが、変わっていますね。
詩的でなめらかな描写で、愛しさと哀しみに溢れています。
「トワイライト」ほど大がかりな展開や迫力はないけれど、ひととき一途な初恋に浸りたければ、ピッタリかも。
グレースに、リルケの詩を読んでくれる優しい恋人サム。
帽子をほめられただけで、すっかり嬉しくなるグレース。
気恥ずかしいほど恋の気分から始まり、すぐにも終わりそうな危機感がさらに絆を深めていきます。
心地良く読み終われました。

著者は2008年作家デビュー。
アーティストとして絵画制作や音楽活動も手がける。
この作品は、世界32ヵ国で出版されたそうです。

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