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「過去よさらば」

ペンッティ・キルスティラ「過去よ、さらば」新樹社

珍しいフィンランドのミステリ。
実はミステリが盛んで~人気作家の新作だそうです。

フィンランド南端の首都ヘルシンキ。
ラウリ・ハンヒヴァーラは、警視庁の警部。
ある日、とんでもない事が起きました。
ハンヒヴァーラを訪ねてきた男が、自殺すると宣言し、目の前でショットガンで自らを撃ったのです。
事件性はないのかも知れないが…
警部が撃ったのではないけれど、何か後ろめたいことがあるのではと痛くもない腹を探られそうになります。

ヘイッキ・フーッレという仕立屋の老人が、撃たれて死んでいたのが発見されました。
これもショットガンによるものらしい。
他に共通点は見あたらないが、顔まで撃たれている奇怪な事件。

老人には高齢の恋人エステリがいると女部長刑事リトゥヴァが調べてきました。驚く男らに、エステリは娼婦だがいまだに美しい女性だと告げます。
二人は結婚を考えていて、しかも近所の男性と三角関係だという。
一人息子セッポは父とは仲が良くなかったと明言する始末。息子の妻ヒルッカは女流作家とわかります。ドキュメンタリー的な暴露小説を書く作家でした。
このエステリ、リトゥヴァ、ヒルッカ3人の女性達はとても個性がありますね!
周辺の事情を探る警部は、部下に息子夫婦の別荘に忍び込むことを提案し、いやがられます。

実は、ハンヒヴァーラには秘密がありました。
強盗・殺人犯ラルフ・キーマネンが隠しておいた金を見つけ、いずれ自分で使いたい誘惑にかられていたのです。
マイレという美しい恋人との優雅な暮らしのために…
この件がどうなるのか?が大きな問題を含んでスリリング。

初めて読む作家で、警部の人柄もすぐにはわからないため、これ悪徳警官なのか?そうでもなさそう…?と悩みつつ読みました。
警察内部に気が合う友達もいるし、どうも合わない部下もいる。
お酒が過ぎることはままある様子。

フィンランドのこともよく知らないので…
都会だから、スウェーデンの小説とあまり変わらない印象だけど。
ロシアと国境を接し、日本より少し小さい程度の細長い国で、人口が500万人ほどしかいないのよね。
後書きによると、寒い国で自殺も多いらしいが、その暗さをはねのけようとするのか?冗談が好きな国民性だそう。
確かに警部はしょっちゅうおかしな事を口走ろうとして、時には場違いなので途中でやめたりするのが面白い。

著者は1948年生まれ。
新聞記者をした後、作家兼翻訳家となる。
ハンヒヴァーラ・シリーズで不動の地位を築く。

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