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「悪童」

カミラ・レックバリ「悪童 エリカ&パトリック事件簿」集英社文庫

シリーズ3作目。
一作目で再会して付き合いだしたエリカとパトリック。
幼なじみで、昔は小柄なパトリックが弟分でしたが、一人前の気だての良い青年に成長していたのです。
一作目では、エリカの方が主な視点でした。

二作目で、すぐに子どもが出来て、エリカのつわりが重く、現実に縛られる二人になっていましたが。
今は娘のマヤが、生後3ヶ月。
美貌で知的で、都会で作家として成功していたエリカですが、1~2時間ごとに泣き叫ぶ赤ちゃんを前に、なすすべもない。
パトリックも帰宅すれば手伝いますが、職場に出て行くのが正直いって息抜きになっています。
唯一手伝いに来てくれるのはパトリックの母で、姑として説教しながらのため、エリカにとっては苦行となってしまうのでした。

パトリックは、ターヌムスヘーデ警察署の刑事。
少女の遺体が発見され、知っている子なのに驚愕します。
無能で見栄っ張りな困った署長メルバリを抱えている警察署で、パトリックは見込みのある部下のマーティンと組みたいと思います。
が、署長に問題の多い部下と組むように命じられてしまう。

サーラは、エリカの貴重なママ友達であるシャロットの上の子でした。
赤毛で活発で、エネルギッシュだが、まだ7歳。
やや問題行動もあったサーラ。
シャロットは夫の仕事の都合で、シャロットの母のリリアンの家に、一家で引っ越してきています。
夫はハンサムな医師ですが、家庭は妻に任せきり。

リリアンは家事は万能ですが、見るからに気むずかしい性格。
再婚した夫が病気で寝たきりでも、優しく看病してはいるのですが。
リリアンは隣家と10年も喧嘩し、裁判沙汰まで繰り広げている有様。
その家の息子は、感情に乏しいアスペルガー症候群でした。自室に閉じこもり、パソコンで仕事をしています。

1923年から始まる女性の人生が、挿入されていきます。
社長の一人娘で甘い父親を好きに動かし、美貌にも自信を持っていたアグネス。
ところが…?
思わぬ妊娠で結婚させられ、怒った父親からは見捨てられます。
夫とは上手くいかないまま不満を募らせ…
この人生が一体、誰と、どう繋がるのかも興味をそそられます。

エリカの妹アンナは、2作目でDVの夫から逃れていましたが、最後に戻ってしまいました。
今回はあまり出てきませんが、これもまた大変なことに。
姉妹の母親は子どもに愛情を注がなかったため、エリカはアンナに過剰なまでの気遣いをし、アンナはそれを重荷に感じて反発していました。
判断力も衰える状態で、姉のことを思いやるのが哀しい。

いくつもの親子関係が描かれ、これとこれは対比になっているのかな…などと思っているうちに、ありとあらゆる関係があるというほどに。
かなりの力業です。
世界で1000万部売れているというベストセラー作家なのも納得!

著者は、この話の舞台のフィエルバッカ生まれ。
この作品執筆当時、二人目の子を産んだ年だったようです。
2005年の作品。
もう4作目も翻訳されました。

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