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「ペギー・スー(1)魔法の瞳を持つ少女」

セルジュ・ブリュソロ「ペギー・スー(1)魔法の瞳を持つ少女」角川文庫

14歳の女の子が主人公のファンタジー。

ペギー・スー・フェアウェイは、世界でただ一人、お化けが見えるという。
お化け<見えざる者>というのは、人間をいいようにオモチャにして遊んでいる存在。
突然ハンドルを切り損ねて交通事故を起こしたり、いきなり知らない人を刺し殺したりするのは、みんなお化けのせい。
人間に触れることも出来るし、他の物に変身することも出来るのです。

今日も学校でペギー・スーは、お化けに口を押さえられ、先生に指されてもすぐ立つことも出来ません。
学校の先生にはふざけるなと叱られ、母親が呼び出されて、どうしてこうなのと泣かれます。
子どもの頃から、頭がおかしいと思われて、友達も出来ない。

8年前のある日、宇宙の彼方にいる妖精が現れ、ペギー・スーの使命を教えてくれました。赤毛の女性の姿をした妖精アゼナ。
「あなたの瞳にはお化けを滅ぼす力がある」と。いずれはお化けが見える人間を増やすこと、それまで耐え抜くということ。
魔法の眼鏡をくれて、この眼鏡で見つめれば、お化けに火傷をさせることが出来るのです。
ただ、自分の目も痛むので、そういつも使うわけにはいかない手段。

町を出ることにしたペギー・スー一家。
父は遠い仕事先にいて、母親と姉のジュリアと3人でキャンピングカーで移動して、父のいる方角へ向かいます。
ひなびた町ポイント・ブラフで車が止まってしまい、滞在することになりました。

悪い予感を覚えるペギーですが、しばらくは平和で、初めての友達も出来ます。
ところが、町に青い太陽が昇り、誰も町の外に出られなくなってしまう。
青い太陽の光を浴びると、一時的に頭が凄く良くなることがわかります。
ペギー・スーの友達ソニアも平凡な子だったが、急に天才となり、町で一番頭の良い先生セス・ブランチをチェスで負かすまでになりました。
頭が良くなっている間に発明して金儲けをしようとする人で、町は狂乱状態になってしまいます。

悪影響もわかって、人は家に閉じこもるようになりましたが、騒動の間に、動物たちは野放しでした。
ペギー・スーは、リーダーになった青い犬に頭の中に話しかけられて、動物たちの意志を伝える役をする羽目に。
知恵のついた動物たちは、人間に反省を求め、復讐を始めます。
ペギー・スーがほのかに好きだった同級生の男の子ダッドリーは、雌牛の養子になってしまう。
ファンタジーというよりもSF的な文明批判を感じさせる内容で、ホラー的な展開でもあります。

強力なお化けに対して、絶望的な戦いと孤独が強烈。
それでも生命感のあるヒロイン。
決死の状況を戦い抜くのを読むと、冒険を果たしたような気分になります。
児童書といっても低学年には無理でしょう。
作家は、フランスのスティーヴン・キングと言われている人だそうで、なるほど!
「お化け」は、原題を見ると、フランス語でファントム。オペラ座の怪人と同じ?
2001年の作品。

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