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「永遠の0」

百田尚樹「永遠の0」講談社文庫

祖母の死後に、実の祖父・宮部のことを調べ始める姉弟。
母は祖母の最初の夫との間の子で、祖母が再婚していたと初めて知って驚いたのです。
母ですら実の父のことを何も知らないので、どんな人だったか知りたいという。

佐伯健太郎は、司法試験に4回連続で落ち、目標を見失って気力をなくしていました。
姉の慶子はフリーライターで、名をあげることを望みつつ、キャリアにプラスになるような結婚を考えてもいます。
揺れ動く二人が知った~思いがけない真実とは。

第二次大戦中、宮部久蔵は出征直前に祖母と結婚し、一週間で離れました。
その後もほとんど戦地に行っていて、一緒に暮らしたのはごく僅かの期間。

戦争中に宮部と一緒にいた人物を姉弟が訪ねると、つぎつぎに宮部は臆病な男だったと言われてしまいます。
非常に優秀なパイロットで、命を救われた部下も何人もいたのですが。
常に廻りを警戒してきょろきょろするほどなので失笑を浴び、戦闘区域から離れたがる様子をそしられたという。
言葉遣いが丁寧なのも、軍では異色でした。
妻子のために生きて帰りたいという発言も、当時は許されないことだったのです。

ゼロ戦とは~紀元2600年に作られたから、その末尾から来ていたとは。
飛行距離が傑出して長く、敏しょうに動けるその優秀さが詳しく、具体的に書かれていて、こういう事を知るのは悪くはないかも。
そのためには防御面が弱いという恐ろしい代物なのですが。

戦闘の様子がいきいきと面白く語られるのは、作者の筆力でしょうが。
元軍人が語る当時の様子が非常に生々しく、今は老人でも、若い頃のことだから詳しく覚えているのか?
忘れられない体験の、詳しい描写が続きます。

現代とは、断絶感がありますが、熱っぽい感動的な展開になっています。
終戦直前に何が起きたか。
戦後に関係者がどうなったか、最後まで波乱をのこして、命がけの愛が語られるのです。

戦争の話を知らない若い世代が読むべきかも知れません。
私ももちろん経験はないけど、親やそれ以上の世代の話は、子どもの頃によく聞いておりました。
戦地に行った人の話も特攻隊にいた人の話も聞いたことがあります。

…日本軍が大敗したときの事情が、上層部のサイアクな判断ミスによるものというのは…
それだけとも言い切れないけれど、それは大いにありそうなところが…
そんなことだけ、現代に通じてどうするんだっ?!

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