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2012年9月

「ビブリア古書堂の事件手帖」

三上延「ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち」メディアワークス文庫

ベストセラーとなったビブリア古書堂一作目。
古書堂の女主人が、本にまつわる謎を解いていきます。
これが面白い!

五浦大輔は、就職活動中の23歳。
北鎌倉で、高校の頃に、よく通った道にある古書店で、印象的な若い女性を見かけたことがありました。

ある本を持って、そのビブリア古書堂を訪ねたところ、店番をしていた女の子に、入院先に持って行ってくれればと教えられます。
怪我をして入院している新しい店長こそ、あの女性でした。父親が亡くなり、跡を継いでいたのです。
ほっそりして色が白くきゃしゃで、細い声で話す内気な篠川栞子さん。接客が出来るのかと心配になるほど。
ところが古書の知識は半端ない。本の話になると急にいきいきとして、人が変わったようになるのでした。

古書堂でバイトを始めた大輔。
様々な謎に出くわして、栞子さんが謎を解くのを目の当たりにすることになります。
出てくる本は、かなり渋くてマニアック。
第一話は、夏目漱石「漱石全集・新書版」岩波書店

第二話は、小山清「落ち穂拾ひ・聖アンデルセン」新潮文庫
せどり屋の志田と初めて会う大輔。
(せどり屋というのは、売れそうな古本を見つけて売る職業のことで、本の背表紙を見て買うことから)
志田が道でぶつかった女の子に、なぜか本を一冊だけ盗まれたという。
売るつもりではなく持っていたその本を探して欲しいと頼まれ、女の子が盗った理由を推理する栞子さん。

第三話は、ヴィノグラードフ・クジミン「論理学入門」青木文庫
本を売りに来た男性の後から、その妻が取り返しに来る。
男性の事情を推理すると…夫婦の愛が微笑ましい。

第四話は、太宰治「晩年」砂子屋書房
サイン入りの貴重な本は、古書堂の大事な宝でしたが、一度だけ公開したことが。
この本をめぐって、スリリングな展開に。

大輔が持ち込んだ祖母の本にも、思いがけなく絡み合った秘密がありました。
じつは、大輔は本を読むことが出来ないという事情があったのですが。
本が嫌いなわけではなく、おそらく子どもの頃のトラウマのせいで、長い間読むと気分が悪くなってくるのです。
人に相談しても、本気に受け取って貰えない。大輔は長身でたくましく、いかにも体育会系に見えて、本好きには見えないせいもありました。
柔道もやっていたため、警官か自衛官になったらと勧められたりしますが、「戦うことが好きではないと感じていた」っていうのが、いいですね。

背表紙を見るのは好きで、本を運ぶのも苦にならないため、図書委員も何度もやったという。
なかなか読めない分だけ、本の話をして貰うのは好きで、いくら聞いても飽きません。
本の話に熱中しすぎる栞子さんと、名コンビが誕生します。

2011年3月発行。
ちなみに、北鎌倉駅の近くに古書店はないそうです。
高校の頃に、こんな古書店があったら常連になっていただろうというイメージで書いたとのこと。

グリーンを着た太陽さん

120520_192945うちの瑛美ちゃんこと、momokoの「海と太陽」さんです。

秋の初めのカジュアルウェア。

くっきりしたグリーンのTシャツも似合うでしょ。
確か渋谷の展示会でゲットしたもの。

長~い手足☆
120520_193022健康的な肌の色に~
そばかすが可愛い子です。

120520_192820ゆったり椅子に座って~
くつろいだシーン。

テーブルの上の豆本は、小人堂さんからのいただき物です♪


120520_193441この木の椅子も便利に使っています。

新宿オカダヤで、テディベアの売り場にあったもの。

120520_193802シンプルなお洋服をどう撮ったらいいか…
ちょっとお腹が見えるのもご愛敬?

ほんの少し前までは、
これでも暑そうな感じがして~
後に延ばしていました。
もうこれじゃ、寒いぐらい?
一気に秋になりましたネー!

「犯罪」

フェルディナント・フォン・シーラッハ「犯罪」東京創元社

面白すぎる…!

高名な刑事弁護士が、自らの体験を元に描いた小説。
短編連作のような形です。
犯罪なのだから、明るい話ではありませんが。
犯罪をするに至った育ち方や運命の連鎖を、淡々と冷静に。
適確な話の運びで、すいすい読めてしまいます。

「フェーナー氏」は開業医。
美人のイングリットと結婚し、新婚旅行先で、決して棄てないと誓う。
だが、この妻はきつい性格だった…

「ハリネズミ」はレバノンから移住した一家の話。
カリムには8人の兄がいたが、皆犯罪者だった。
学校は多民族モデル学校で、80%が外国人だったので、いじめられることはなかった。
だが一人だけ頭の良いカリムはそのことを隠さなければならず、二重生活を送るようになる。
そして、兄の一人が犯罪を犯したとき、カリムは一計を案じ…?

「幸運」は戦争ですべてを失い、祖国を逃れてベルリンへやって来た若い娘イリーナ。
身体を売るしかなく、次第に生きている実感もなくなっていった。
だが通りで暮らしていた若者カレと出会い、心を通わせる。
ある日、イリーナの客が急死し、大変なことになるのだったが。

「棘」は博物館の警備員の話。
本来は6週間ごとに配置転換になるのだが、書類のファイルミスで、23年間も同じ展示室に居続けだった。
一番奥にあって訪問者も少ない、だだっ広い部屋に一人で。
そのために、だんだんおかしくなってしまい、ある時…

人への暖かい思いが、真実を追究し、犯罪の性質を見極めようとするまなざしの奥底にこめられています。
さりげなく書かれていますが、名弁護により無罪を勝ち取ってあげたケースに、しみじみと満足感がわき起こります。

ドイツの法律は日本とはやや違っていて、検察官は弁護士と正反対の立場ではなく、中立の立場なんだそうです。
参審制という裁判員制度のような物もあり、事件ごとに選出されるのではなく任期制。
これらは読む上ではそんなに問題にはなりませんが、知らなかったことなので興味を惹かれました。

悲惨というよりも数奇な運命に驚嘆。
あっという間に虐げられてしまう人の心の弱さと、時には回復も出来うる弾力の強さ。
短編小説の名手を何人も思い浮かべました。
モームやチェホフまで。

著者は1964年、ドイツのミュンヘン生まれ。
1994年からベルリンで刑事事件弁護士に。
2009年の本作でデビュー、ベストセラーに。多数の文学賞を受賞した。
日本でも「ミステリが読みたい!2012年」海外部門第2位。
週刊文春の「2011ミステリーベスト10」海外部門で第2位。
「このミステリーがすごい!2012年版」海外編2位。
2位が多いのはある意味、実録物と思われたからでは。

「RDG5 学園の一番長い日」

荻原規子「RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日」角川グループパブリッシング

前作に続いて~学園祭の後半。
ぐぐっと話が進みます。

鈴原和泉子は、熊野の神社で育った大人しい女の子。
姫神という超越的な存在が降りるのを抑えるため、長い髪は三つ編みにしています。
東京の高校に来て、新しい経験をし、真響という親友も出来ました。
ただこの高校は、特殊な能力を持つ生徒が集められていて、その中のトップを争って世界遺産をめざすという隠れた戦いがあるのです。

鳳城学園の学園祭。
戦国時代の衣装をつけての大がかりな催しで、準備だけでも大騒動に。
生徒会執行部は黒子の衣装で裏方に回るので、内気な泉水子も気が楽だったのですが。
中等部の女の子達に妙な出来事が起きていて、それで泣き出す子も出て、お姫様役が決まらなかった事情が判明。

他にもどことなく、おかしい気配が…
ホラーハウスで気分が悪くなる子が出たということで、相楽深行と様子を見に行きます。
相楽深行は幼なじみで、泉水子の血筋を守る山伏の家系で、修行をしている身。
泉水子には冷たい態度ですが。
奔放で強力な姫神と、人見知りで不器用な泉水子のギャップに閉口している様子。

泉水子は、ホラーハウス内で本物の幽霊らを見て、「姫」とすがりつかれます。
深行の父・雪政は、泉水子に同情する心があったからだと指摘。

泉水子はいつの間にか、敵?の高柳一条がしかけた術にはまり、好感を抱いて僅かな時間だけれど行動を共にします。
真響と対立する高柳は、泉水子の真の力には気づかないまま、味方に引き入れて利用しようとしたのです。
そのことに気づいてしまい、怒りを止められなくなる泉水子。
ついに自身が姫神だと悟ります。
ところが、真澄にずっと一緒にいて欲しいといわれ…?
深行に渡された携帯が、ここぞというときに活躍。

真響はお姫様役に担ぎ出され、戦いの旗頭に。
八王子城攻めに見立てた合戦ゲームの最中、事件が…?
学園での混乱の中、後輩に頼られるだけのことはある真響の良い面や、意外な限界もわかり、それも面白い。
少しずつ成長し、それぞれ今までとは違う段階から、物を見るんですね。
満足な読み応えでした。

9月の花

120924_172456何となく秋らしい色合いで~
9月の川辺の雰囲気で、生けてみました。

120924_172633紫っぽい色が何となく…
母のイメージで。

120924_172748あまり枝や大きな花は使わず、
重くならないようにしたくて。

120924_172948

9月初めは、母の命日。
まずは一周忌から始まった今月でした。
お彼岸もあり…
もともと母の誕生日があります。
そんな9月のお花です。

「破壊者」

ミネット・ウォルターズ「破壊者」創元推理文庫

英国ミステリの女王ウォルターズの新刊。

イングランド南端のチャプマンズ入江。
男の子の兄弟が、浜辺で女性の死体を発見します。
あわてふためく二人をなだめて、事態がよくわからないまま携帯で通報したのは、たまたま散歩していた俳優のスティーヴン・ハーディング。

そこへやって来たのは、近所の馬預かり所の経営者マギー・ジェナー。30代半ばで、とても美しい女性。
通報で駆けつけたのは、地元警官のニック・イングラム巡査。
マギーは地元で育った人間で、地区担当のニックとは旧知の間柄だったが、良い思い出ではありませんでした。
捜査はニックら警察が行ないますが、内容的にはマギーの物語としても読める小説です。

スティーブは俳優としては売れていなかったのですが、女性が目を離せなくなるほどのハンサムで、モデルとしては不自由ないらしい。
死体はケイトという女性で、実はスティーブとは家が近かったのです。
ただの知り合いだとスティーヴはいいますが、ケイトの夫は妻はスティーブを嫌っていたという。
スティーブに言い寄られていたとか、ケイトがストーカーだったとか、人によって証言は食い違う。

ケイトは小柄な美女で、夫ウィリアムは製薬会社の研究者。年上の地味な男で、まったく共通点がないらしい。
二人の間の娘ハナは3歳ですが、ほとんど口を利かず、どこか様子がおかしい。
猫かわいがりする妻と、途方に暮れる夫。
娘は何もかもわかっているように見えるときもあるのですが。

スティーブは自分のスループ船「クレイジー・デイズ」号を大事にしていて、舟仲間には評判が良かったのです。
自己中心的だが女にはもてて華やかなスティーブと、大人しい分だけ鬱憤が溜まっているかも知れないケイトの夫。
対照的な二人の男を調べていく~ニックら捜査官たち。

ケイトは階層が上の夫を見事ゲットしたということで、イギリスが階層社会だという本「不機嫌なメアリー・ポピンズ」の内容を思い出しました。
それぞれの人間が色々な面を見せ、最初は人によっても見方が違うのですが、その嘘か本当かわからない断片が次第にまとまってくるのが圧巻。
どうしてここまで性格が変わらないのかと呆れるほど、こだわりや弱点がじつは一貫しているのです。どうしようもないのか…?

ニック・イングラム巡査は、大柄で誠実ないい男で、ここぞというときに活躍。
マギーは名家の出。(ここでも階層の違いが…)
若いときに結婚相手に騙されて財産を失い、身近な人にも迷惑をかけた過去を背負っています。
その当時、イングラムは役に立たなかった悔いがありました。
誇り高いマギーの母も個性的。
ニックとマギーのこじれた関係が、じわじわと上手くいくようになるのも楽しい。

翻訳発行は最近ですが、原著は1998年で、6作目。
「囁く谺」と「蛇の形」の間になります。
「囁く谺」は男性の私立探偵と運命の女性の話で、男性作家が書いたかのような雰囲気で、こういうのも書けるのよって感じだったかな。
「蛇の形」はウォルターズ以外には書けないだろうという傑作。
その間にあった~なかなか力強い作品です。

バービー二人で

120920_1814239月の着物を着た二人のご対面です。
「こんにちは~」
「あら、初めてね」
「ジョアンです、よろしく」
120920_181809「カリよ。赤もいいわね」
「カリさん、黒い着物~カッコイイです」
並んでみると、ちょっと、帯が気になる…
カリの帯は正装用で大きめなので~
ジョアンのに比べて大きさが目立って。
もっと太い帯締めの方がいいかな。
ジョアンの帯はもう少しリアルに作ってるので~
帯揚げがふわっとしてると目立ちすぎるかも…

120921_163128_2カリは太い帯締めにして、
帯揚げは帯に斜めに掛ける形で。
ジョアンは帯締めの色を明るくして、
帯揚げは帯の上でしっかり結んで。
どちらも変えてみました!

「どうかしら~」
「いいんじゃない」
120921_163315「ただひとつ…」
「え?」
「裾が開いちゃってるけどね」
「きゃあぁ」
ジョアンさんは腰が動きやすいので、
まっすぐな足が浮いちゃうんです。
カリさんは片膝が優雅に曲がっているので、
意外にとまりやすいんですけどね。

「転迷」

今野敏「転迷―隠蔽捜査4」新潮社

好調の警察物。
頑固一徹な警察署長の活躍を描くシリーズ。4作目。

竜崎伸也は、もとは中央である警察庁にいたエリートでしが、左遷される形で警視庁大森署の署長に。
(警視庁とは簡単にいうと~東京都の警察ということ)
今回は、ひき逃げ事故や放火といった案件に対応していきます。
本庁交通課からは、ひき逃げ事件の捜査に、大森署の強行犯係を出すように要請されます。
放火事件だけで手が足りないのに。
しかも事件が絡み合って、国際的な大問題に。
まずは、いつどこに捜査本部を置くか、人員をどう配備するかといった駆け引きが描かれます。

警察署長とは、エリートが赴任してきて、3年ほどで移動することが多いので、実はお飾りともいえる対外的な役割と、大量の書類に毎日判を押し続けるのが重要な仕事。
いぜんは若いキャリア組が、実務を経験するために着任するものだったので、若殿研修といわれていたほど。今はそこまで極端ではないらしいですが。
副署長のほうが、捜査の実務には関わることになるそう。

ところが竜崎の場合は、公務員だから国のために尽くすという明快な意図があり、メンツにも派閥にもこだわらない。
(警察官は、警視正より上は国家公務員なのだそう)
署長の仕事は、こまごま陣頭指揮を執ることではないと心得ているのだが、本来じっとしていられる性格ではありません。
目的のためには真っ直ぐな行動を取るために、結果的に非常に有能なのでした。

「麻取り」こと地方厚生局の麻薬取締官の矢島から電話が入り、麻薬の捜査のために泳がせていたのに、下っ端を逮捕したためにダメになったと恫喝されます。
頭ごなしに呼びつけられますが、行く必要はないと断る竜崎。
事前に何の相談もなかったのだから、邪魔をしたと非難される謂われはないと筋を通します。
驚く部下達でしたが。
同じ案件を、縦割りで別々に捜査するのが間違い、と思う竜崎。

小学校の同級生だった伊丹俊太郎が、今は刑事部長という要職にあり、これは一介の警察署長よりはずっと格が上の役職。
竜崎の力を認めていて、何かと協力を求めてくるのですが、正反対の性格なので、もともと気が合うわけではないんですね。
刑事部長に対等な口を利く竜崎に、部下ががく然とするのもおかしい。
「子どもじゃないんだから一人で行けるだろう」とかね。
年齢も同じだし、実は警視長という階級も同じ。

竜崎の娘の美紀は、恋人が外国に行っていて、飛行機事故にあったかも知れないと心配します。
コネを使って事情を調べてくれと頼まれ、竜崎は普段あまりやらないことをやらざるをえなくなったり。
それに絡んで、外務省の人間と、外国の犯罪につながる情報のやりとりをするよう伊丹に依頼され、関係が出来ていくのでしたが。
家庭での不器用な父親ぶりも微笑ましい。
時々、50じゃなくて80歳みたいだけどね?
2011年9月発行。

黒い単衣のバービー

120920_1804309月の着物です。
浴衣としても着られる木綿の単衣。
赤と白の小紋に続きまして~

モデルは、ベーシックスさんの初代のラインの彼女。
最初から~
黒い着物を着せようと思ってたんですよ!

120920_180710プラチナブロンドがひときわクールな美女です。
うちでの名前はカリさん。
北欧系です。

120920_180914
半えりは、個性的なからし色と黒のチェックにしました。
うんとカジュアルにも出来ますが~
ここは…

120920_181045帯は少し明るい色で…
浅葱色に淡いゴールドが入った古布の金襴です。

細身のベーシックスさんには、ちょっと幅が広かったかな…
後ろ姿も粋でしょ☆

120920_181156なんか~
銀座のマダムが画廊開いたみたい
にも見えるけど~
つま先立ちの足のわりには、
けっこう自立します♪

「悪の華にくちづけを」

ロレッタ・チェイス「悪の華にくちづけを」二見文庫ザ・ミステリ・コレクション

人気の高いロマンス小説を読んでみました。
ヒストリカル・ロマンスが好きなら、ぜひ。

1793年にデイン侯爵は病で妻子を失い、翌年、イタリア人貴族の娘と結婚して周囲を驚かせました。
年若い花嫁は美しかったのですが、イギリスの暮らしになじめず、ついに駆け落ちしてしまいます。
残された幼い男の子セバスチャンは、父親に似ない自分を醜いと感じて育ちました。パブリック・スクールでもいじめられますが…?
この導入部はやや暗いですが~後の展開はきびきびしていて、じつに楽しいです。

1828年3月のパリ。
ジェシカ・トレントは、27歳。
準男爵の長女というレディですが、両親を早く亡くし、弟のバーティと従弟たちに囲まれて、世話をしながら育ちました。
絹のような黒髪の美人ですがそのことをあまり意識せず、結婚も望んでいない。骨董品やアクセサリーなどの店を出したいと考えていました。
祖母のジュネヴィーヴはいまだに美しく、自由なタイプ。共にパリに来てすぐに魔性の女ぶりを発揮して人気を集めています。

ジェシカがパリに来たのは、弟のバーティが評判の悪いデイン侯爵に憧れて、身を持ち崩しそうになっていると聞いたから。
デイン侯爵ほどの財産もないのに、同じような放蕩ぶりらしいのです。
悪の親玉のように考えていたデインは、大柄で色黒でがっちりしていますが、思いの外ハンサム。
しかし、デインは女性不信で、娼婦としか付き合わない男でした。
ジェシカとデインは互いに反発しながらも、惹かれていきます。

ジェシカの評判を傷つけたデインを、ジェシカは銃で撃ってしまう。
ピストルの腕前は、従弟達の誰よりも上という女性なのです。
デインの悪友達の思惑や、かって付き合った娼婦との間に生まれた子供など、様々な要素が絡んできます。
ジェシカは気丈で理知的で、やや世間知らずではありますが、あたたかい心を秘め、子どもの扱いも巧み。
デインが誘惑するというよりも、いつの間にか誘惑されているのが面白い。
弟のバーティがばかなのは、この姉にショックを与えられてきたからだと突如デインが悟ったり。

描写が全体にわたって適度に細やかで、ロマンスもツボを押さえつつ、通り一遍でないところがいいですね。
ユニークな状況もわかりやすい。
1996年度ロマンス小説のRITA賞で、ベスト・ショート・ヒストリカル部門を受賞。
ロマンス小説の「オールタイム・ベスト100」の人気投票で、3回連続1位をとったこともあるので、金字塔といわれています。

赤い単衣のバービー

120920_175506まだ暑さも残る9月の着物です。
木綿の単衣。
赤と白の細かい柄で、もともと洋布です。
黒い点が少しだけ入っていて、小紋に見える柄行き。

120920_175555モデルは、バービーのベーシックスさん。
うちでの名前はジョアンさんです。
バービーにしては珍しいくらい大人しそうな…
髪が中ぐらいの茶色で、肌もオークルなので~
似合う色を見極めるのがちょっと難しいの。
白いTシャツに空色のデニムを着ているシリーズの一人です。
002の007かな。
初代のベーシックスよりも少しだけ腰の可動性が高いんですよ。

120920_175637帯は、夏帯ですね~。
黒が入ってるのがいいかなと思って。
大人っぽく、お太鼓です。

120920_175735横から見た所~
帯揚げは、黄色と白の絞り~若さを出して幅広めに。
帯締めは、深緑とえび茶のグラデーション。

120920_175919初着物です☆
着こなせたでしょうか…?

補正をしないで着せ始めたら、ボディがつるつるするので、
ちょっと失敗~やりにくかったですbearing

「知らないと損する 池上彰のお金の学校」

池上彰「知らないと損する 池上彰のお金の学校」朝日選書

経済には弱いので、まずはこれを読んでみました。
知っていることもありましたが、たとえば人に説明するときに、こんな風に明快に定義出来るか?と考えたらなかなか出来ないですよね。

お金とは、そもそも何か?
日本銀行の役割とは。
金融についてのあれこれ。
株式とは。
インフレ、デフレの意味など。
宝くじの倍率や、カジノの経営まで。

一通りのことがわかりやすく書かれていて、入門には最適。
全体を見渡す感覚が出来ます。
ここから興味のある方面について、詳しい勉強をしていけばいいでしょう。

震災後の日本が今、なぜ円高になっているか。
それは他よりまだマシだから。という程度には日本が信頼されている証なんですね。
円高になりすぎないように、日本が調整しようとしても、世界的には自由に任せる考えが主流なので、なかなか協力して貰えない。
アメリカは自分の損になることは絶対にしないという。

また中国の経済は実際どうなのか、違った観点から見ているのも面白かったです。
芸術系の学生にした講義が元になっているそうで~面白い小ネタも時々入ってます。

鰻とろと冷やし蕎麦セット

120807_160213お蕎麦屋さんの夏メニューです。

120807_160235鰻とろろ~
夏ばて防止メニューかな。
鰻がお高くなったので…
小さいのでも味わおうと(汗)

120807_160226お蕎麦は冷やし中華風の味。
ごまだれを選びました。
椎茸の煮付けが入ってるのがお蕎麦屋さんらしい。

120807_160247胡瓜の浅漬けも美味しいんですよ~。
ひとくちデザートも付いてます☆

「なんとかしなくちゃ」

モニカ・ディケンズ「なんとかしなくちゃ(文学のおくりもの24)」晶文社

面白おかしく書かれた経験談ですが~小説好きな人が読む本かな。
イギリスの家政婦や召使い、典型的な料理のことについて知りたい人には、オススメ。

モニカ・ディケンズは、あの作家ディケンズの曾孫。
曾祖父に似て?文才もなかなか。
ディケンズは上流の出ではないと思いますが、彼女はもう立派なお嬢様。
学校を卒業したら、社交界に出て、退屈なパーティに顔を出すのが当たり前の境遇。

それではつまらない!働きたい!と猛然と思い立ち、花嫁学校で料理を習った経験から、家政婦を志願します。
次々に色々な家庭に出向き、面接では経験したこともないことを「出来ます」と断言しちゃう~はったりの強い性格にはびっくり。
お嬢様育ち故なのか??
あるいは、使う側から見て、けっこういい加減な召使いに慣れているせい?

そのおかげで、スリルとごまかしと大笑いに満ちた~面白い作品にはなっています。
料理の基本は知ってるのですから、初めてのメニューでもけっこう上手くいく場合もあるけど、段取りに大失敗する場合も。

上流家庭の人も、同僚の召使いも、コックとして雇われた彼女が、まさか上流の出とは思わず、お嬢様の前ではしないような素顔を見せるということにもなるんですね。
上流といってもまあ中ぐらいが多い感じ。
一番大きなお屋敷で働いたときには、2年前に別れたBFがお客として来てしまい、大あわてする羽目に。
様子がおかしいのを執事に見つかって、恐喝されそうになったり。

コック・ジェネラルという職業名も初めて知りました。
料理がメインだけど、他の普通の家事も皆こなすという仕事なんですね。
最後に勤めた家は、奥さんが感じが良かったので長く働いたのですが、下働きの女性が家庭の事情で辞めてしまったために、負担が大きくなり、疲れ切って投げやりになってしまったとか。
怠け者の召使いというのも小説ではよくあるけど、給金の割に労働量が多すぎるのかもという気はしました。

モニカ・ディケンズは22歳の時から1年半、コック・ジェネラルを経験。
1939年に本書を発行。今でも愛されている本だとか。
後に、見習い看護婦と新聞記者をした経験も、本にしたそうです。
その後、小説や子ども向け物語も多数書いています。
この作品の翻訳発行は1979年。

水色のドレスのポーズ

120913_193459クラシカルロリータのドレスを着たmomokoさん。
CCSのムーンストーンさんです。
いろいろ、配置してみました。

ちょっと、アリスっぽい?
120913_194020帽子のリボンはすっごく長いの。
結びにくいけど、何とか~~(汗)
髪短い子だと、大変かも。

120913_194209立ちポーズ☆

このワンピのスカートはフレアーじゃなくて~
6枚はぎで、円錐みたいな。




120913_194252印象的な縞を生かしたデザインです。

横から見た所。

120913_194524裾のあしらいもクラシカルですよね♪

「不機嫌なメアリー・ポピンズ」

新井潤美「不機嫌なメアリー・ポピンズ―イギリス小説と映画から読む「階級」」平凡社新書

イギリスがいまだに階級社会だというのは、時々聞きますよね。
確かに、王様もいれば貴族もいる。
その実態とこだわりについて、日本人が解説してくれます。
お馴染みの映画や小説がたっぷり出てきて、とても面白いですよ。
「ブリジット・ジョーンズの日記」「レベッカ」「大きな遺産」「コレクター」「ハリー・ポッター」等々。

原作のメアリー・ポピンズは、確かに不機嫌なんですよね。
先に読んでから映画を見たので、にこにこと明るいジュリー・アンドリュースには違和感がありましたっけ。
イギリスの上流社会では、子どもの世話を一般にナニーに任せるのだそうで、子ども部屋で寝起きを共にするのだそう。
…それは不機嫌にもなるかも?

いや、他人が厳しく躾けなければ、子どもは良い子に育たないという考えが根底にあるのだそうで、甘やかすことは期待されていないのです。
しかし、ナニーになる女性は自分が教育されたこともないことを子どもに教えなければならなくなる。
言うことは聞かせなければならないけれど、子ども達よりも身分が低く、それを子ども達も知っているという難しさもあるそうです。

ガヴァネス(女家庭教師)というのはまた別な存在で、召使いよりは身分が上。
これは、教えられるだけの教育を受けている出身を示しているから。
育ちの良いお嬢さんが、家が没落したために働きに出た場合も多く、淑女が面目を保てる職業はこれだけだったのだというのは、聞き覚えが。
ジェイン・エアが雇い主のロチェスターと恋に落ちるのも、実はそんなに極端な身分差ではないらしい。

上は貴族を含むアッパー・クラス、真ん中がミドル・クラス、そして下層が肉体労働者のワーキング・クラス。
それがさらに細かく分かれて、ミドル・クラスは、アッパーミドル、ミドル・ミドル、ロウアー・ミドルとなる。
これらは、イギリスで日常的に使われている分類だという。
著者は留学したときに、たまたま階層の違う学校を経験して、発音の違いに驚いたそうです。
イギリスでは育った環境で発音や言葉遣いが違うため、すぐに階層がわかるんですね。
「マイ・フェア・レディ」のように完璧に発音を変えれば、見事に上流階級になりすますことが出来るわけですが。
いまだに階級意識が強いことの証には、世論調査の結果を、男女や年齢だけでなく、階層でも分けて示すということが普通にあるとは。

同じミドル・クラスでも、アッパー・ミドルは知的な職業たとえば聖職、研究職、軍隊の士官クラス、金持ちの商人などで、それはもともとアッパークラスの長男以外の息子達が就く仕事。
アッパーとの繋がりが強い。
それに対して、ロウアー・ミドルとは、もともとはワーキング・クラスでありながら、教育などの恩恵により事務職や小規模の小売業などに就く人々。
こういったロウアー・ミドルがさらに出世して子どもに良い教育を与えて、より良い職業に就かせると、ミドル・ミドルと呼ぶようになったのだそう。

「眺めのいい部屋」についても詳しい解説があります。
あの映画は、日本人にも階級の微妙な差がわかりやすかったと思う。
ただ原作の方が、階層の違いは強調されていたらしい。
所々で、原作と映画の違い、俳優の魅力についての言及があるのも面白い。

確かに…日本では階級というのはあまり意識されませんね。
一億総中流という言葉があったように。
階層がいくつもキッパリと段になって分かれているのではなくて…
よほど極端な場合でなければ、流動的なものだと思われている感じ。
でも玉の輿という言葉があるように、釣り合わない結婚みたいな感覚はけっこうあると思うけどね。

著者は1961年生まれ。
香港、日本、オランダ、イギリスで教育を受ける。イギリスでは三つの学校に通った。中央大学法学部教授。翻訳家でもあります。

「雨を見たか」

宇江佐真理「雨を見たか―髪結い伊三次捕物余話」文春文庫

廻り髪結いの伊三次は、お文と所帯を持ってはや数年。
息子の伊与太は病気もしましたが、すくすく育っています。

元深川芸者のお文は一度は芸者をやめましたが、今は桃太郎という名で日本橋で芸者をやっています。
何かあってもお文がいれば安心と、若い芸者にも頼りにされていました。
正月には黒紋付きに裾模様のある着物で座敷に出ます。
呉服問屋のお座敷で年増扱いされて、気を悪くしますが、じつは…?

伊三次は、町方同心の不破友之進の手伝いもしています。
伊与太と同じ年頃の不破の娘・茜は、大人しい伊与太と違って手が掛かるやんちゃ娘。
行方不明になって大騒動となりますが…?

不破の長男・龍之進は元服して、父もいる北町奉行所の同心見習いとなりました。
これは前作からで、若い世代の話の比重が多くなっています。
要所要所に出てくる大人達の言動が引き締め、お文の気っぷの良さは光っていますけどね。

見習い組には、6人の若者がいます。
同心の緑川の息子で、気性の激しい鉈五郎。
大人びている春日多聞。
勤勉で、調べ物が得意な西尾左内。
元は商人で養子になった古川喜六。
ものぐさな橋口譲之進という面々。
左内の姉が実家に戻っており、労咳なので離婚話が持ち上がります。
大人の世界をかいま見る龍之進。

その頃、本所無頼派という顔を隠した暴れん坊6人が町で問題を起こしており、最初は人を驚かせるだけでしたが、次第に深刻になってきます。
同じ年頃の旗本の次男三男がやっていることと目星を付けた見習い組は、我が手で召し捕りたいと探索を続けていました。
長男以外は、どこかに養子縁組が出来なければ一生、部屋住みの身。
これは、養子先が決まった者は抜けていく、ということでもありました。

無頼派の一人が、辻斬りを行ったと龍之進らは目を付けます。
しかし、町方の出来ることには限界もありました。
勘当された若者を一度は捕らえたのですが…?
侍の社会の成り行きがリアル。
全体的には若者の活気がみなぎっていますが。
心が行き違う哀しさがふと胸に残ります。
2009年8月文庫発行。

水色のドレスの少女

120913_192419誰でしょう?

新しい水色のワンピです。
クラシカルロリータセット ブルー。

120913_192443たまには気分を変えて~
細部から行ってみました。

靴はついていないセットでした。
帽子がついています。

120913_194421後ろ姿です。

細部まで
綺麗な仕上がりのドレス♪

120913_192704誰だか、もうわかりましたか?

CCS-momoko12NYムーンストーンさんです。

スカートは膝が隠れるぐらい。
120913_194121髪が長すぎるかな?
19世紀のお嬢様みたい…
上品なスタイルで、お似合いですね☆
この洋服、とても良くできています。

お顔と、全体のシルエットは次回♪

「ドラゴンがいっぱい!」

ジョー・ウォルトン「ドラゴンがいっぱい!―アゴールニン家の遺産相続奮闘記」ハヤカワ文庫FT

ドラゴンが、人間よりも北の土地で、市民生活を営んでいるという設定。
いきいきしていて、めちゃくちゃ面白いです。

一代で財を築いたアゴールニン家の当主であるドラゴンが、地下の洞窟で死を待っていました。
邸は、娘婿のデヴラク士爵が継ぐことになります。
遺言で、既に家を構えている上の子達は形見だけをとり、年下の息子エイヴァンと二人の娘セレンドラとヘイナーに財産も遺体も分けるようにと。

遺言を聞いたのは、長男のペン。
ベナンディ珀爵領で、教区牧師となっています。
妹のセレンドラを引き取って、結婚相手を見つけようということになります。
もう一人の妹ヘイナーは、デヴラク士爵のもとへ。
セレンドラとヘイナーは仲が良い姉妹で、泣く泣く生まれ育った家を離れるときに、ある約束を交わします。
他ならぬ若きシャー・ベナンディ珀爵がセレンドラに興味を示しますが、いささか身分違い。セレンドラは、珀爵には婚約者がいると思いこんだまま。

ペンの妻フェリンは堅実な賢い女性で、義妹セレンドラを注意深く見守ります。
都市計画局に勤めるエイヴァンは、書記の女性と大人な関係。
この恋の行方は?

19世紀イギリスを思わせる暮らしをしていて、途中では時々、人間のそういう話かと思ってしまうほど。
財産相続や、結婚話でのもめ事、身分違いを乗り越えられるかどうかといった問題が話題の中心。
セレンドラ姉妹の恋愛など、まるでジェイン・オースティンを読んでいるようなんですよ。

だけど、ドラゴン…ていう。
綺麗な帽子をかぶっていて、身分や立場が察せられる。その凝りようを読んでいると、そもそも服は着ていないということも忘れそう。
恋に落ちると女性のドラゴンはピンク色になりかけ、花嫁は皆ピンク。
迫られて身体が接触しただけでもピンク色になり、未婚の娘は不名誉な立場になってしまう。
出産すると赤くなり、何度も出産した女性は紫がかった濃い紅に。
出産は命がけで、慎重に間を開けなければいけない。これは19世紀だと人間でもそうだったんじゃないかな。

ところが、死んだ竜の身体はみんなで分けて食べることになっていて、その分け前を巡って争いが起きるのです。
竜の身体を食べると、ぐっと力がつき、男性の体格は巨大になるので、その後の一生に関わることだから。
これは竜のさがなので、誰も何とも思ってないらしい。
時々そういった要素が差し挟まれるのが、秀逸なブラックユーモア。財産争いや親子の葛藤などは、ある意味、命をむさぼるような面もあるので、風刺的なニュアンスもあるかと。
領主が反抗した召使いを食べてしまい、ショックを受けた娘が奴隷身分の召使いを結婚後は解放しようと考えるいきさつも。

作者はトロロップのファンで、19世紀の作家や、19世紀風の物を書く作家の作品が好きなんだそう。
夫の一言を勘違いしたことから書き上げた作品だそうです。
2004年度の世界幻想文学大賞を受賞。
後に書いた歴史改変物の「ファージング」でも有名です。

「春から夏、やがて冬」

歌野晶午「春から夏、やがて冬」文藝春秋

地味に暮らす一見平凡な男に、何が起こったか。
誰に起きても不思議はないかも知れない~事件を描きます。

大手スーパーで警備員を勤める男・平田誠。
今日も万引きした女性をつかまえ、「これは犯罪だ、あなたは泥棒なんだよ」と諭します。
万引きの被害は、ベンキョードー吉浦上町店だけで年間、一千万円にもなるのです。
だが身分証明書を見て、予想以上に彼女・末長ますみが若かったのに驚き、すぐ解放することにしました。
顔色が悪くてやつれていたため、老けて見えたのです。
昭和60年生まれの20歳というその年齢は…娘の春夏と同じ。
ますみとの曖昧な関係がちらほらと続くうちに、しだいに平田の過去が明らかに。

17歳の時に自転車に乗っていて、ひき逃げされ、帰らぬ人となった春夏。
妻の英理子は茫然自失、やがて事故の目撃者を求めて、熱心にチラシを配り始めます。
何もわからないまま1年が過ぎ、英理子は娘が側にいるかのように話しかけるようになりました。
平田は、事故が起きるのを止められなかった後悔にさいなまれます。
2002年当時は、自転車走行中に携帯電話を掛けることは、まだ禁止はされていませんでした。
だが、注意義務を怠った非は、被害者にもあるとみなされたのです。
生意気盛りで父親をちょっとばかにしていた娘に、押され気味だった平田。携帯を使うのは危ないと、もっとキッチリ言えば良かったと。

娘も妻も失い、仕事に身が入らなくなって、自ら退職しようとしたが慰留され、環境を変えたらと違う土地での勤務になりました。
左遷されたと思われていて、誰とも付き合わない平田はしだいに妙な目で見られるようになります。
万引きをした娘と一緒にいる所を見られて、何かあるのではと疑われてしまうのでした。

ますみに何度も待ち伏せのように話しかけられ、当惑しながらも、春夏と同じ年齢で、苦労している様子のますみを突き放すことが出来ない。
何か出来るのなら、助けてやりたいとさえ思うのです。
ますみという女性も弱々しく危なっかしいが、ただお金を貰うわけにはいかないと遠慮したり、それなりの考えもあるのでした。
ところが、同居している男リョウはたちが悪く、平田に強請を仕掛けてきます。
ある日、事件が。
平田の主治医は思わぬ事を知り、驚きますが…?!

突然、一人娘を失い、やりきれない思いに苦しむ夫婦。
交通事故は残酷ですね…
その後の思いがけない成り行きで読ませます。
人を思いやる心が一筋の光にはなっているけれど、救いというよりも、悲痛さがきわまります。
2011年10月発行。

リセちゃんとポーズ比べ

120814_230813momokoさん二人と並んだリセちゃんです。
「体型、けっこう違うよね」
「でも、動き方は似てるかな?」
違うタイプの関節ですが~

120814_231341「立て膝すると、どう~?」
「夏姫お姉さん、脚長ーい!」

120814_231740「ど~お、こんなに脚は左右に開く?」
「きゃあ~左右だけはっ」
真横には開かないリセちゃんです。

120814_232434
「じゃ、かかとには届く?」

「……も、もう少しっ…」

120814_232325「じゃあ、次、行くわよーっ」
同時に「アーチ!」「ブリッジ!」
「すごい、すごい」と拍手するのは文那さん。

120814_232640「ふぅ」
「大丈夫だった?」
「あはは、ちょっと…きつ~い」
仲良くなったようです♪

「メディエータZERO 2吸血鬼の息子」

メグ・キャボット「メディエータZERO <episode 2>吸血鬼の息子」理論社

ヤング・アダルトというか。
パラノーマル・ロマンスというか。
ハイスクールに通う元気な女の子が主人公のシリーズ。
2作目。

母の再婚でカリフォルニアに引っ越してきたスザンナ・サイモン。
愛称はスーズで、スージーと呼ばれるのは嫌い。
幽霊が見える体質で、しかも話すことも触ることも出来るメディエータなのです。
幽霊に何かと頼み事をされたり、逆ギレで襲われるのに防戦したりと孤独な戦いを繰り広げてきたため、誤解されることも多かったのでした。
そのため、デートに誘われた経験もありません。
スーズは気が強くていささか暴力的ですらあるのですが、心配をかけてきた母の幸せを願っていました。

校長のドミニク神父がなんとメディエータであったため、善意の校長に何かとストップをかけられることに。
しかも引っ越し先の邸ではスーズの寝室に、ハンサムな幽霊ジェシーが住み着いていました。
歴史ある建物はかっては旅館で、ジェシーはそこで殺害されたらしい。
本人に記憶がなく、なぜこの地に留まっているのかもわからない。
これを神父には隠していたのですが、ついにばれてしまう。

女性の幽霊が突然泣きながら現れ、「あなたが殺したんじゃない、とレッドに伝えてくれ」と言います。
レッドが誰なのかもわからずに困るスーズ。

ケリーのプールパーティで、スーズをダンスに誘ってきたハンサムなタッド。
カリフォルニア的なダサさ?もあるけど、地元ではバスケの花形選手。
不動産王サディアス・ボーモントの息子でもありました。
このボーモントがレッドと呼ばれていると聞いて、スーズは学校新聞のインタビューを口実に、家に出向きます。
光が入らないようにしてある邸は、何やら怪しげな雰囲気で、サディアスはまるで吸血鬼のよう。
まさか…?

カリフォルニアに来てまだ3週間という所から。
亡き父の幽霊も気まぐれに現れ、ボーモントには近づくなと警告して去ります。
かと思うと、タッドにキスされている後ろに、ジェシーが現れたので、思わず中断したり。
義理の父アンディが料理好きで、夕食は家族みんなで一緒にとろうとするので、遅れないように必死になる生活。
面白おかしく、どんどん進みます。
2001年の作品。

段差がお気に入り

120610_181219つやつやの後ろ姿☆

うちの猫・みゅんです。

120610_181321なんかいつもと変わった配置じゃない?

どうなってるの~


120610_181312落ちついてます。


120610_181352あ、ソファに敷いてある座布団を1枚抜いたんですよ!
そしたら~
出来た段差がちょうど良かったみたい。
120610_181339
なんかね~
この段差が落ちつくんだよね♪

「虎と月」

柳広司「虎と月」理論社

中島敦の名作「山月記」にインスパイアされた作品というか。
何度も読んでいるうちに~いつしか出来上がっていた物語だそうです。

唐の時代。
隴西の李徴は、博学で秀才の誉れ高かったのです。
わずか20歳で、難関の科挙に合格しました。
けれども傲慢で狷介な性格で、役人では満足出来ずに、詩人をめざします。ところが挫折してしまう。
家族を養うためにやむをえず、格下の小役人となりました。
だが、屈辱に耐えきれず発狂、飛び出したまま、行方不明に。

後に、かっての同僚・袁參(えんさん)が妻子を訪ねてきて、嶺安の地で、虎になっていた父親の李徴に出会ったという。
家族の面倒を見るように頼まれたと、それ以降、お金を送ってくれるようになりました。
十分すぎるほどの金額を。
 
14歳になった息子は、身体が大きく、父親に似てきたと言われます。
袁參に、どういう事だったのか詳しく話を聞こうと、長安の都へ向かうのでした。
父親が虎になったというのは、本当なのか?
もしかしたら、自分もいつかそうなってしまうのか…?
ところが、袁參は地方へ見回りに行って留守で、仕事の性質上、居所も帰る時期もわからない。
父がいるという土地に行こうと、一人で南東へ向かいます。

都から遠い田舎では、山賊のような匪族を虎というとか、役人に逆らって村を出た人間を虎と呼んだりすることもあると知ります。
出会う人に色々な話を聞きつつ、迷う少年。
14年前の安禄山の乱以来、国の中は不安定となり、村人は次々に徴兵されていました。
たどり着いた村で可愛い娘に出会い、彼女の危機を守りたいと思うのでしたが。
父親が書き残した漢詩の意味とは…
はたして、父親はどうなったのか?

息子による語り口は、李徴とは全然違って、そういう意味では別物。
あの雰囲気をいまひとたび追体験することは出来ません。
「山月記」とはポイントが変わってしまっています。

少年の冒険譚として、また漢詩を読み解くあたりは面白いです。
はっきり割り切れる終わり方ではないですが。
中島敦の作品も、もとは中国の古典「人虎伝」から来ている話だそうですね。
「人虎伝」の再話と思った方が良いかも。
2009年2月の作品。

新しい服のリセ

120814_224634リセのために、こんな服も買ってあったんですよ。
「着替えました~」
赤チェックで~なんだか衣装っぽい?
120814_223917「こんにちはぁ」
「わあ、初めまして!?」
「momokoお姉さんですね♪」
「文那です、よろしく」「夏姫で~す」
120814_224947「リセです~よろしくお願いします!」
縞々のアームが可愛いでしょ?
ほんとは、猫耳っぽい帽子や黒いブーツを合わせるみたいだったんだけど~
そのとき売り切れで(汗)
デフォの靴下とブーツで合わせてみました。
120814_230017今の季節だと、暑そう…?!

ちょっと、外してみましょうか。
あ、このほうがいいかも?

120814_230300赤いブーツをやめて、夏姫ちゃんがはいていた赤い靴に。

120814_230547「並んで立つと、どう~?」
「真ん中に入って、入って」
「わあ、嬉しい~♪」

「裏切りの峡谷」

メグ・ガーディナー「裏切りの峡谷」集英社文庫

違う出版社から出ていますが「チャイナ・レイク」に続くシリーズ2作目。
児玉清さん絶賛の作家さんです。

ヒロインのエヴァン・ディレイニーは、弁護士資格を持つ新進SF作家。
前作で預かっていた兄の幼い息子は兄の元へ戻ったので、ちょっと寂しいところ。
恋人ジェシーとの結婚準備に忙しいのですが、勝ち気でボーイッシュなエヴァンにとって、ドレス選びなどあまり柄ではありません。
従姉妹のテイラーが夫の赴任で近くに住むことになり、派手で強引な従姉妹のやり口に悩まされることに。

ジェシーは3年前に車でひき逃げされて重傷を負い、車椅子の身。
そのときに親友アイザックを失っていました。
ひき逃げして国外逃亡した犯人フランクリン・ブランドが、何故か舞い戻ってきた!?
仕事で出かけた企業の仮装パーティ会場近くで、二人は彼を目撃します。
ブランドは確かにその企業「マコ/テクノロジー」の元部長でしたが、今頃何故?

親友の兄アダムは、激昂。
ジェシーとアダムは、アイザックと3人で、水泳選手のチームだったのです。
ブランドは逮捕されますが、難なく保釈金を積んで保釈されてしまう。
妙な動きを見せるブランドをエヴァン達は協力して尾行、州外に逃亡しないように見張ることに。
裏社会の人間まで関わっている様子で、エヴァン達は警察には邪魔者扱いされ、FBIも事情調査に押しかけてきます。
何か事情が…?

FBIに付きまとわれるジェシーには、何か秘密があるらしい。
それに絡んで過去の恋愛を知ったエヴァンは嫉妬を抑えきれず、緊張の最中に思いがけない溝が出来てしまう。
あれほど愛し合っている二人だったのに…
さて?

1作目ほど無茶派手ではないけれど、ドラマチックな読み応え。
鮮やかな描きっぷりで、思いがけない展開にも納得がいきます。
スティーヴン・キング激賞だけのことはある?
作者はマッチョな男性が好きみたいなんだけど、最終的にはヒロインの方が強いのね。
俗物な従姉妹の催したブライダルシャワーに困惑したり、のんきな受付嬢がその仕事を手伝うことになるなど、ちょっとした面白みも。

リセ服のハッピーサマー

120814_223050リセちゃんのお洋服を、momokoさんに着て貰いましょう。

ハピサマさんこと「お約束ハッピーサマー」
という名前は、
この季節にピッタリ☆

120814_223200うちでの名前は夏姫(なつき)ちゃんです。

脚、長いですねー!

120814_223444黒いトップスは~
シンプルだけど女の子っぽいライン。
ふりふりが可愛いスカート。

赤いブーツもポイントですね。


120814_223319夏姫ちゃんが着ると、アイドルっぽい?

120814_183056 「ハ~イ、夏姫ちゃん、似合うね~」
ジェニーのスクールガールウェアを着た文那さんとご対面。
今回、この服はコンビで紹介してます。

120814_222601「あれっ、リセちゃんは?」
「やだ、ほんと、持ち主がいないわ」

リセというのは~アゾンのピュアニーモのサアラのリセ。
アゾンは会社、ピュアニーモはそこの6分の1スケールのお人形ほぼ全体的アな名称。
サアラはそのうちのMサイズのドールの1種。
リセはその中のキャラクターというのかしら…
結局、よくわかっていなかったりして…(汗)

「人質の朗読会」

小川洋子「人質の朗読会」中央公論新社

このタイトル、この表紙、小川洋子だし、ぜったい面白そう~。
と思って読み始めました。
読み始めてすぐ、えっ人質って!思ったより深刻かも。そうか~…(何だと思ってたんだ?)

地球の裏側にある国の、山岳地帯で、ツアー客の乗ったバスが反政府ゲリラに襲撃されました。
遺跡観光の帰り、発音も難しいような村で。
添乗員を含む8人が人質となり、報道規制もあって、詳しいことはなかなかわからないまま。
100日が過ぎて、ある日強行突破となり、突然の惨事となります。

2年後。
人質達が自作の文章を朗読していて、それを盗聴していた録音があることがわかり、公開されます。

そして、8日連続の放送。
「第一夜」から始まる連作短編のような形式となり、途中は人質という事情を忘れて読んでいました。
内容はまあ事件とは別種で、やや普通というか~人質になっている危険な状況の話ではありません。
一人一人の思い出話ということで、日本での人生途上であった印象的な出来事を描いているのですが、どこか不思議さも含んで。
いつのまにか、人の死というものに思いをいたす流れになっていて、何となく腑に落ちるような。

所々に出てくる、ややマニアックな展開、凝り性な部分は、いかにもこの作者らしい。
一般の人が語るという設定なためか、飾り気なく率直な雰囲気なのも、魅力。
どことなく諦観のようなものも感じられるのも、背景のせいなのでしょう。

「杖」
子どもの頃に、家の向かいの鉄工場を眺めるのが好きだった女の子。
そこに勤める若者が公園で足に怪我をしていたため、必死で杖を用意します。
後に、自分が怪我をしたときに、若者が助けてくれる夢を見て…

「やまびこビスケット」
地味な女性が若い頃に製菓工場に勤めたときの話。
味は同じシンプルなビスケットですが、形に凝りまくっているのです。
上手くできていない物をベルトコンベヤーから選別するのが、最初の仕事でした。
アパートの大家の女性が変わり者で、けち。整理整頓にこだわり、よく説教されていましたが、だんだん仲良くなって…

「B談話室」
たまたま通りかかった公民館の談話室で。
受付のきれいな女性に手招きされ、参加してみると…
次々に変わった企画をのぞいてみることに。

「冬眠中のヤマネ」
男の子が通学途中に出会った奇妙な老人。
通称をイギリス山という頂上に公園がある丘のふもとで、手製のぬいぐるみを売っていたのです。
あるとき、何かの撮影に巻き込まれて、よくわからないまま、老人を背負って階段を駆け上ることに。

「コンソメスープ名人」
留守番をしている8歳の男の子の所へ、隣人が台所を借りに来る話。

「死んだおばあさん」
若い頃から何度か「死んだ祖母に似ている」と声をかけられる経験をする話。
これがなかなか傑作です。

「花束」
1年の契約社員が辞める日、ただ一人のお得意さんから花束を貰う。
お得意さんは葬儀社の人でした…
男が花束を抱えて帰るのは、やや持て余し、棄てようかと思いつつ、子どもの頃の経験を思い出す。
棄てないで良かったと思ういきさつに。
浅くない優しさがしんみり感じられる話でした。

最後に朗読者の仕事と年齢が記され、思い出の頃から、大人になって何年もどう生きたのか、うかがわせます。

2011年2月発行。
今読むと、3月の震災での突然さを思ってしまいますね。
著者は1962年、岡山市生まれ。
「妊娠カレンダー」で芥川賞、「博士の愛した数式」で第一回本屋大賞を受賞。

冷麺セット

120828_155324冷麺のセットです~。
ちょっとご馳走バージョン☆

120828_155333牛肉とゴーヤの彩り炒め。
海老とパプリカも入っていて、出来たてで美味しい。
(家でゴーヤはいつも挽肉と豆腐と卵で薄味の中華にしますがこういうのもありね!)

120828_155340スティック春巻き。
これも出来たてだから~
熱々のぱりぱり。

120828_155712そして、冷麺~
これが、ちょっと濃いめの味で
すっごく美味しかったんですよ!

120828_155737麺はこう~

120828_155345デザートはオーギョーチー(愛玉子)~台湾でとれる果実です。
弾力のあるゼリーでさっぱりと☆

新宿京王デパートの龍鳳です。
ランチにはちょっと予算オーバーだったんですけど、
このボリュームなら2食分にほぼ相当って事で。
夜は軽く済ませました♪

「ヴェネツィアの悪魔」

デヴィッド・ヒューソン「ヴェネツィアの悪魔」武田ランダムハウスジャパン

ヴェネツィアを舞台の歴史ミステリ。
現代の事件と、18世紀の出来事が交互に描かれます。

どちらの年代でも、ヴェネツィアを訪れた純粋な若者と、作者不明とされる美しい曲、バイオリンの名品ガルネリ、バイオリンを弾く美しい娘が出てくるので、やや混乱しますが。
しだいにシンクロしながら~盛り上がるのです。

まずは現代。
墓地の管理人が殺され、その日開かれた棺桶の中からは何かが盗まれていました。
10年前に死んだ若い娘の遺体が、抱いていたのは…?
何か貴重な物が売られるという噂が流れ、女刑事ジュリアが謎を追究します。
10年前の事件を含めると、三重の構造。

イギリス人の学生ダニエルは、ヴェネツィアの古い邸の蔵書を整理するために、夏の間だけ滞在することになりました。
骨董商の老人スカッキが住む邸には恋人のポール、手伝いの女性ラウラも住んでいます。
個性的な面々と馴染んだダニエルは、地下の壁から、古い楽譜を発見します。
美術専門家のヒューゴ・マシターに、売却を持ちかけることに。
マシターは慈善家としても知られるが、実は故買屋でした。

ダニエルは、音楽講座で、アメリカ人のまだ若いバイオリニストのエイミーと出会います。
ダニエルの作品と称して、エイミーに試しに弾いて貰うと、じつに良い曲なのです。
素晴らしい曲を作ったダニエルに惹かれるエイミー。
ダニエルの物ではないと見抜いたマシターですが、作曲者は無名で、どちらにしても著作権が切れているので、お金にはならないとマシターに聞かされ、ダニエルはある取り引きを持ちかけられます。

18世紀、ガルネリの弟がまだ存命で、バイオリンを作っていた時代。
親と財産を失った少年ロレンツォ・スカッキは、叔父の元に身を寄せて下働きをしていました。
叔父のレオは出版社をやっていたのです。
叔父の命令で、ユダヤ人の美少女レベッカ・レヴィをこっそり連れだし、教会のバイオリン弾きに参加させる企てに乗ります。

当時、ユダヤ人は、塀で囲われた特定の島に住まわされ、夜間の外出は禁止だったのです。
まして、キリスト教会への出入りなどはとうてい出来ないこと。
レベッカは美しく才能がありながら、女性とユダヤ人という意味で社会的には二重に否定されている存在でした。
教会での演奏は姿を見せないので、可能と見込んだのです。
レベッカは、自作の曲で認められることを夢見ますが…?
ロレンツォはレベッカと行動を共にするうちに、恋に落ち、レベッカを守ろうとします。

土地が狭いのでお墓も10年しか保管してくれない場所があるとか、ヴェネツィアならではの状況も。
18世紀の状態は、特に興味深いです。
司祭で作曲家のヴィヴァルディが、年はとっているけど指揮をしていた頃。
通称をピエタという慈善院の音楽会も、行われているのです。
(大島満寿美の「ピエタ」と同じ場所と時代だということですね)
現代では、そこもすっかり改装されているそうですが、出てくるとちょっとときめきますね。

スリリングな展開で、上巻でつかみかけた愛と幸運が暗転、どちらの時代でも大波乱が。
それが時代を超えて繋がってくる所も圧巻。
ダニエルが大人になっていく様子が頼もしい。
フランスのルソーが滞在しているときの、おかしなエピソードも。
18世紀のエピローグも、面白かったです。

ぷちモードの夏服で

120827_182428瑛美ちゃんこと、海と太陽さんです。
女の子らしいワンピに着替えてみました。
すっきり?
120827_182941「わあ、イメチェンね」

毬花ちゃんは、少し重い髪をまとめて~
トップスを着替えました。

120827_182658ポップな水玉が可愛い。
あさやかなブルーのリボンを結ぶホルターネックに。

どちらも、
リーメントのぷちモードコレクションにあるお洋服です。

120827_183118瑛美ちゃん、ちょっと物足りないかな?
下に白いスカートを重ねてみましたよ。
レースがついていて、毬花ちゃんと並ぶのに、いいかも。
靴はお揃いの白いサンダルがあったので~
たぶん、ジェニーのですが。

120827_183530「毬花ちゃん、すっごく、可愛いー!
なんか、私のより…」
「ええーっ」
のびのびした瑛美さんらしくない発言?!
120827_183722「瑛美ちゃん、すっごくステキよ~」
「そ、そうかなあ」
「もっちろん!
目が大きくて可愛いし、
綺麗なグリーンも白も映えてる~☆
だって、あたし達、momokoだもん」
「あ、そっか~そうよね」
「でしょ♪」
仲良くなったようです。

「永遠の0」

百田尚樹「永遠の0」講談社文庫

祖母の死後に、実の祖父・宮部のことを調べ始める姉弟。
母は祖母の最初の夫との間の子で、祖母が再婚していたと初めて知って驚いたのです。
母ですら実の父のことを何も知らないので、どんな人だったか知りたいという。

佐伯健太郎は、司法試験に4回連続で落ち、目標を見失って気力をなくしていました。
姉の慶子はフリーライターで、名をあげることを望みつつ、キャリアにプラスになるような結婚を考えてもいます。
揺れ動く二人が知った~思いがけない真実とは。

第二次大戦中、宮部久蔵は出征直前に祖母と結婚し、一週間で離れました。
その後もほとんど戦地に行っていて、一緒に暮らしたのはごく僅かの期間。

戦争中に宮部と一緒にいた人物を姉弟が訪ねると、つぎつぎに宮部は臆病な男だったと言われてしまいます。
非常に優秀なパイロットで、命を救われた部下も何人もいたのですが。
常に廻りを警戒してきょろきょろするほどなので失笑を浴び、戦闘区域から離れたがる様子をそしられたという。
言葉遣いが丁寧なのも、軍では異色でした。
妻子のために生きて帰りたいという発言も、当時は許されないことだったのです。

ゼロ戦とは~紀元2600年に作られたから、その末尾から来ていたとは。
飛行距離が傑出して長く、敏しょうに動けるその優秀さが詳しく、具体的に書かれていて、こういう事を知るのは悪くはないかも。
そのためには防御面が弱いという恐ろしい代物なのですが。

戦闘の様子がいきいきと面白く語られるのは、作者の筆力でしょうが。
元軍人が語る当時の様子が非常に生々しく、今は老人でも、若い頃のことだから詳しく覚えているのか?
忘れられない体験の、詳しい描写が続きます。

現代とは、断絶感がありますが、熱っぽい感動的な展開になっています。
終戦直前に何が起きたか。
戦後に関係者がどうなったか、最後まで波乱をのこして、命がけの愛が語られるのです。

戦争の話を知らない若い世代が読むべきかも知れません。
私ももちろん経験はないけど、親やそれ以上の世代の話は、子どもの頃によく聞いておりました。
戦地に行った人の話も特攻隊にいた人の話も聞いたことがあります。

…日本軍が大敗したときの事情が、上層部のサイアクな判断ミスによるものというのは…
それだけとも言い切れないけれど、それは大いにありそうなところが…
そんなことだけ、現代に通じてどうするんだっ?!

夏の終わりの白い服

120827_181116momokoのはつゆきふわりさんです。
うちでの名前は毬花ちゃん。

大気に透ける天使みたい…
……ていうか、クリオネみたい?

120827_181205あんまり暑いので、予定を変えて~
白い上下を着せてみました。
もう晩夏でもいいんですが…
そんな実感がない!ですねえ。

120827_181246トップスは確かジェニー用の単品でした。
首の後ろのリボンが可愛いです。
スカートは~
momokoのストックマーケットのチュールスカート。
丸い靴で可愛く。

120827_181431白い上下は、前にハピサマさんにも着せてますが~
違うタンクトップで、靴も違う~先がピンクのだったかな?

この娘も独特な雰囲気ありますよね。

120827_181842 「こんにちは~瑛美です」
「わあ! 瑛美さん? 嬉しい~毬花です」
真夏のスタイルですが…対照的ですね~。

「湖のほとりで」

カリン・フォッスム「湖のほとりで」PHP文芸文庫

ノルウェーの犯罪小説の女王による~世界的にヒットした作品。
イタリアに舞台を移して映画化された作品も高く評価され、イタリアの映画賞を10部門独占しています。

フィヨルドの奥、山裾の谷間の村。
風光明媚な湖のほとりで、若い女性の死体が発見されます。
コンラー・セーヘル警部は、若い部下のスカッレと共に、行方不明の小さな女の子ラグンヒルのために村を訪れていました。
ラグンヒルは、ダウン症のライモンという男に誘われて、家で遊んでいただけとわかったのですが。
この二人が、その死体を発見したのです。

身元は、まだ15歳の高校生アニー・ホランドでした。
ハンドボールのゴールキーパーだったが、今はやめて、一人で走っていたという。
子供好きで、近所のベビーシッターをよくやり、快活な性格だったのですが、14歳の頃に変わってしまったらしい。
思春期だからと親はいうのですが…何かがあったのか?

アニーのBFハルヴォールは18歳で、疑われますが、体力のあるアニーよりも華奢なぐらいで、動機も見あたりません。
祖母と二人暮らしで、祖母の介護をしている優しい子なのです。
ハルヴォールは、父親が暴力をふるう家庭で育っていました。
セーヘル警部は、少年が何か隠していると睨みます。

アニーの家庭は母親アーダが再婚しているので、あまり似ていない姉セルヴィは異父姉。セルヴィは美容師で、外見のことと男のことしか頭にない様子。とはいえアニーとは仲が良かったのです。
アーダはややヒステリックな女性で、セルヴィの父親アクセルを拒否し、アクセルは娘に会えなくなって絶望していました。

幾つかの家庭に起きた不幸。
その巡り合わせが、事件の背景にあったのです。
誰もが顔見知りの村なのに、孤独な人々。
北欧といえば福祉が充実している印象ですが、福祉の手が届かない家庭の問題がいたましい。

セーヘル警部は50歳ぐらいで、誠実な人柄。最愛の妻に先立たれて、あまりたっていない。
娘夫婦が養子にした孫を可愛がっていますが、彼らは近いうちに遠い国へ行くことになりそうなのです。
しみじみとした空気が流れる作品です。

作者は1954年生まれ。
20歳で詩集を発表。
1995年にセーヘル警部のシリーズをスタート。
16ヵ国以上で翻訳され、ベストセラーに。
この作品で1997年の「ガラスの鍵賞」を受賞。
これは北欧五ヵ国(スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、アイスランド)のミステリを対象に、スカンジナビア推理小説協会から送られる賞です。

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