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「星やどりの声」

朝井リョウ「星やどりの声」角川書店

朝井リョウの家族小説。

「星やどり」という喫茶店の名は、父が名付けたもの。
父の星則は建築家で、リフォームも多く手がけていました。
天井に星形の天窓を開けてあり、雨宿りのように星を受け止めるという。
父亡き後、母が一人で頑張って続けています。
手作りのビーフシチューやデザートの評判が良いのです。
常連さんはいるけれど、連ヶ浜駅前の商店街からは少し離れた所にあるため、ひっそりした店でした。

母は早く起きてお弁当を三つ作り、仕込みのために店に行きます。
早坂家の長女の琴美は、宝石店に勤める26歳のしっかり者。
警官の孝史と結婚していますが、休みの日には弟妹の朝ご飯を作りに来ます。6人きょうだいで大騒ぎの朝食。

長男の光彦は就活中ですが、7月になってもいっこうに決まらない。
二男・凌馬の同級生のあおいの家庭教師もしています。
いささか頼りない光彦は、15歳のあおいに慰められる始末。あおいの部屋は父がリフォームした物で、光彦にとっては父のすごさを感じる場所でした。
あおいは出来が良くて、家庭教師の必要なんかないのではと思うほどでしたが、実は…

小春とるりは、高校3年生の双子。
顔はそっくりだけど、性格は正反対。
小春は髪を染めてスカートを短くし、サンダルで学校に行っています。
店の手伝いに良く行くのは、るり。
父の墓参りに帰り道、母が男性と会っているのを見かけた小春は、ショックを受けて怒りますが…?

二男の凌馬は、母に怒る小春の声を聞きつけて悩みます。
元気いっぱいの高校1年で、テニス部だけど、さぼりがち。
同級生のあおいが時々お腹を空かせている様子を心配して、お弁当を作ってやろうとしたり。

末っ子の真歩は、小学生の男の子。いつもカメラをぶらさげて歩いています。
卒業文集の委員に推薦されてしまいます。卒業アルバムの撮影でも笑顔を見せなかったのですが、転校生にくっついてこられて写真を撮って歩くことになりました。
写真屋の大和に、こつを教えて貰ううちに、笑顔に。

弟妹の色々なことを見抜いているかのような琴美。
さりげない助言や苦言に、エスパーかと驚く弟妹。
琴美は疲れた様子の母を心配し、じつは自分のことでも悩んでいました。
家の事情に気づいた弟妹は…?

にぎやかな暮らしの中に、それぞれの悩み、亡き父を思う気持ち、揺れ動く寂しさや不安。
緩やかな成長と、家族の暖かい雰囲気が伝わります。

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