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「まぼろしの白馬」

エリザベス・グージ「まぼろしの白馬」岩波少年文庫

児童文学の名作。
内容を忘れたので、再読しました。
大人にも読める描写を含んだ~ファンタジックな内容です。

マリアは父親を亡くして、遠縁の従兄にひきとられることに。
母を早く亡くし、赤ちゃんの頃から、家庭教師のヘリオトロープ先生に育てられてきました。
ずっと一緒だった先生も同行するので、そんなに寂しくはないのです。
ヘリオトロープ先生は厳しいけれど、マリアを素晴らしい女性に育てようと決意しており、マリアは信頼しきっています。
ロンドンで知り合った男の子ロビンと会えなくなったことは、気になっていましたが。

岩の中に入っていくような構造の、わくわくするような面白い荘園に、塔の中にある可愛い部屋。
荘園領主ベンジャミン・メリウェザー卿は中年で、従兄というよりは伯父みたいですが、見るからに温かい人柄。
マリアが朝起きると、綺麗な乗馬服が出されていたり。誰が世話してくれているのか、すぐにはわからない~不思議な生活が始まります。

まだらの小馬ペリウィンクルに乗って見て回った、自然が美しい外の光景と、海辺で見えた一瞬の幻。
マリアが連れてきた犬のウィギンズ。
館を自由に歩き回る猫のザカライア。
マリアが罠から助けたウサギのシリーナ。と、しだいに仲間も増えていきます。

門番の女性ラブデイは、マリアが夢見てきた母親のよう。
咲き乱れる花や、美味しい食べ物。
料理は、台所を仕切っている小柄な老人マーマデュークが作っているとわかります。

フサフサのたてがみのある黄色い大きな犬・ロルフは、不思議な存在。
ロルフと一緒なら、マリアはどこに行っても良いけれど、海にだけは近づいてはいけないと言われます。
海で魚を捕るのは、森に住む「黒い男達」が独占しているのです。
彼らは、メリウェザー家の先祖ロルフと仲違いしたノワール卿の子孫らしい。
村の牧師と、再会したロビンから話を聞き、メリウェザー家の先祖が引き起こした争いが今も尾を引いていることを知ったマリアは…?
13歳の少女が勇気を奮い起こします。

1946年に、およそ100年前の1842年の話として書かれたので、古風な所はあります。
それもまた魅力。人の心に普遍的に訴えかけるものに満ちていますね。
過去の争いも悲しみも洗い流され、皆が上手くいく心地良い展開。
心が洗われるようなものを読みたい気分だったので、満足しました。
挿絵は、ディケンズ風の衣装。
巻き毛とふくらんだスカートとボンネットが可愛い。

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