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「舟を編む」

三浦しをん「舟を編む」光文社

辞書の編纂をめぐる人間ドラマ。
別館にある編集室で、わずかな人数で、何年もかかって。
熱意を込めて仕事をする良さが描かれます。
その人の能力がどんな風に生かされるか。
メインはこれと見込んで引き抜かれる編集者。その名も馬締(まじめ)くん…
営業部では浮いていて、お荷物だった彼が…

玄武書房に勤める荒木は、辞書編集部員一筋でやってきましたが、定年を迎えることに。
30年以上共に辞書作りをしてきた松本先生と「大渡海」という辞書を作ろうとしていたので、後任を探すと請け合います。
後輩の西岡は調子のいい男で、それなりに役には立つけれど言語感覚はあまり無いからでした。

辞書作りは、気長で細かい作業。
執筆者に依頼するだけでなく、偏向を抑え、他の辞書と比較検討もし、紙数やレイアウトに合わせての訂正もしなければなりません。
何年も丁寧な仕事を続け、そのうちに時代が変わっていくのにも対応していくのです。
荒木は、営業部で27歳の馬締光也を推薦されて、出会います。
整理したがる性格や言語への興味と執着など、才能を見いだす下りも面白い。

「辞書は、言葉の海を渡る船だ」
もっともふさわしい言葉で、性格に、誰かに届けるために。
「海を渡るにふさわしい舟を編む」
荒木と松本に託された馬締は?

お気楽な西岡と馬締の迷コンビ。
移動する西岡の内心の思いに、ぐっと来たり。
馬締の下宿先のタケおばあさんとの気楽な暮らしや、その孫娘で女板前の香具矢との恋。これが不器用でほのぼの。
さらに年月が過ぎて、新しい編集者・岸辺みどりの登場。
製紙会社の宮本と、辞書にピッタリの薄くてめくりやすい紙を研究し続けることに。

向いていないようでも、何かしら、役立つ道はある。
脇役もそれぞれに異なる存在感があり、意外な恋愛模様も。
どことなくおかしみがあり、とぼけた雰囲気が漂います。
所々ぷっと吹き出してしまう細部の書き込みに注意。
思い出しても、にまにま。
元気が出ますよ~さすが、しをんちゃん☆
今年の本屋大賞をみごと、受賞しました!
直木賞受賞作家が本屋大賞もというのは初めてだとか。

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コメント

読みましたよ~!
本屋大賞ということで期待したのですが、ありゃりゃ…これで終わっちゃうの~?と。
でもまあ、これが三浦さんの持ち味なのかも。
大きく外れることがないから、穏やかな気持ちで読んでいられますね。
言葉のうんちくはなかなかおもしろかったです。

marieさん、
読まれましたか~!
ってありゃ?期待しすぎになっちゃいましたか~
大きく外れることがないってのはありますね。
そうそう、今回は言葉に対する色々なうんちくが面白いんですよ。
本好きの琴線に触れるものが

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