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「もっと知りたい源氏物語」

大塚ひかり「もっと知りたい源氏物語」日本実業出版社

リストが豊富で、労作です。
かなりずけずけ書かれていますが、ポイントを突いていて、すごく面白い。

たとえば~恋の駆け引きでわかる人物キャラクター。
衣食住でわかる光源氏がいた時代。
土地や建物にまつわる伝説、風習。
物語をリアルにする影の主役たち。
趣味や特技に託されたメッセージ。
物語を支配する闇の力「物の怪」~といった章立て。

源氏は色恋のことばかりで政治が書かれていないという人は多いけれど、それは違う。というのは私も思ってました。
帝の最大の仕事は後継ぎを作ることで、貴族達の活動もそれに関わってくるんですね。
帝に自分の娘か一族の女性を送り込むこと、出来れば生まれた子が次の帝になれば~それが最大の権力となるのですから。
栄華を極めることイコール幸福とも限らない、という描き方がまた深いんですけどね。
千年も残る作品というのは、当時の絶対的な政治体系を批判するほどのパワーを秘めている、と。

光源氏のモデルとなった人々や、時代の選び方。
当時理想とされていたのはちょっと前の時代、それは藤原家全盛ではなく天皇親政の時代だったそう。ちょうど紫式部の先祖が優位にあった時代でもあったとか。
紫式部は藤原道長の召人(妾)だったというのが最近の定説だそう。どうなんでしょうねえ。
それがどうかしたのかっていう。
道長に一矢報いるかのような内容ですけどね。

光と女性達が、何歳のときに、どう関わったかという年表も。
口説き文句、身分や背格好のリスト。
女性達の衣装の色にも、それぞれ深い意味があるんですね。
邸宅の中の東西南北は陰陽五行説に習っていて、それが女性達の性格にも合うようになっているそう。
光源氏の収入が具体的に述べられていて、それは桁外れのすごさ。

召使いの一覧表や、動向なども。
当時、食事について語るのは品がないと思われていたため、食事のシーンが出てくるのはあまり良くない場面に限られているとか。
土地にはそれぞれのイメージがあり、宇治には、古事記の兄弟が出てくる話のイメージもあったとか。
興味は尽きません。

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