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「雛の鮨」

和田はつ子「雛の鮨―料理人季蔵捕物控」角川春樹事務所(時代小説文庫)

時代小説の人気シリーズの一つです。
男前な料理人が主人公。

季蔵はもとは武士でしたが、「塩梅屋」の料理人になって5年になります。
28歳の長身、引き締まった体つきのかなりいい男。
銀杏長屋に住み、今日も棒手振りの三吉が売りに来た納豆を買います。
朝飯のためではなく、料理の研究のためでした。
平和な朝を過ごしていたのですが…

店主で仕込んでくれた恩人でもある長次郎が、亡くなります。
大川端でおろくが上がったという騒ぎに駆けつけると、自身番屋に運ばれていたのです。首の後ろに小さな刺し傷がありました。
ところが同心はやる気のない様子で、覚悟の自殺と決めつけます。
殺されたのに、川で落ちたとして、すまされてしまう…

納得がいかない季蔵と、長次郎の娘・おき玖。
おき玖は、真っ黒に輝く目をした可愛い娘。
少し前に千代乃屋の若主人が急死する事件も起きていて、やはり首の後ろに傷があったという?!
捜査がされない理由には、意外な背景が‥

塩梅屋には別棟があり、特別な客の接待をする場所になっていました。
これは主人の長次郎だけがしていて、季蔵は手を出したことがなかったのです。
別棟のご贔屓客とは…
北町奉行の烏谷椋十郎(からすだにりょうじゅうろう)に関わりがあったとわかります。

季蔵が侍をやめるについては、無念ないきさつがありました。
堀田季之助と名乗っていた頃、鷲尾家用人の娘・瑠璃が許嫁だったのですが、鷲尾家嫡男・影守に奪われたのです。
その過去がまた、動き出す…?
長く続いているシリーズだけあって、過不足無く書き込まれ、先の広がりも感じさせる仕上がりです。

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