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「乙女の密告」

赤染晶子「乙女の密告」新潮社

第143回芥川賞受賞作。
妙な熱っぽさと疾走感があります。

京都の外国語大学のドイツ語学科が舞台。
スピーチのゼミの教授バッハマンは、他の授業中にも平気で侵入してくる変わり者。
教授はアンゲリカというお人形を抱えて通勤しているため、人は遠巻きにしているのでした。

バッハマン教授は「ヘト・アハテルハイス」を教えています。
「後ろの家」という意味で、アンネが隠れていた家の裏側のスペースを指します。「隠れ処」とでも訳せばいいのかな。
これは、いわゆる「アンネの日記」の原題なんですね。
というわけで~受講するのは、乙女ばかり。

教授の分類によると、乙女達は「黒ばら組」と「すみれ組」に分けられています。
それは「いちご大福とウィスキーではどちらが好きか」という質問の答えで分けただけなのですが。
「ストップウォッチ」と、選択肢にない答えをしたのが、麗子様。
なぜか留年してまで、スピーチコンテストでは優勝している人なのです。

みか子は全然スピーチが得意ではないのですが、麗子様に憧れて追っかけていました。
みか子はもちろん、すみれ組。
みか子の友達の貴代は、黒ばら組。帰国子女で、外国語を覚えるというより思い出すようにして勉強しているのでした。

スピーチの練習で、みか子はいつも同じところで絶句してしまいます。
突っ立ったまま、ひよこのストップウォッチが空しく鳴って時間切れ。
麗子様は、「あなたにとって大事な部分なのだ」と謎の言葉を吐きます。
麗子様が、教授と乙女にあるまじき関係にあるという噂が広がりますが…?

妙な勢いがあり、素材も面白いです。
中盤もあれこれユーモラス。
…それって何なの…?!という展開なんだけど…
ブクログの書評を見たら、正直よくわからなかったという感想が多かったです。
ま、そうかも…
女子大というより、女子高の~それも架空の(池田理代子の「おにいさまへ‥」です)ソロリティを思い出しちゃうような世界。

アンネを密告したのは誰だったのかという推理も、ちょっと挿入されています。
その辺は、実際にゼミで研究したのかしら?

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