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「ふがいない僕は空を見た」

窪美澄「ふがいない僕は空を見た」新潮社

高校生の男子が主人公。
さらに様々な人物が登場。
いきいきと描かれていて、だらしなかったり、弱みだらけだったりしますが。
とんでもないエピソードに笑ったり、ハラハラしたり。
酸いも甘いも噛み分けた大人になりたい?気分に。

「ミクマリ」「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」「2035年のオーガズム」「セイタカアワダチソウの空」「花粉・受粉」という章立て。

高校から真っ直ぐ、おれ(斉藤卓巳)はマンションの一室へ。
なにかのアニメのなんとかいう役の衣装を着ている「あんず」(仮名)に合わせて、自分もコスプレ衣装を着るんです。
高校に入ってすぐ、友達に連れて行かれたコミケでナンパされたのです。「むらさめ様」に似ているとかで…

夏休みは、私営プールの監視員のバイト中。
同じ高校の松永という女の子に告白されたばかりで、あんずと別れてから交際したいと思い、そう伝えることに。
母子家庭で、母親が助産師、自宅が助産院。時々、妊婦をさすったり手伝うこともあるのでした。
あんずは最初は別れを怒りますが、彼女の方も代理出産を依頼するためにアメリカに渡ると告げるのです。

あんずの本名は、里美。
おっとりして、昔から要領が悪いほう。
求められるままに結婚し、居場所を得て満足していたはずだったのですが。
子供は大して欲しくないのに、夫の母親に強く干渉されます。
夫は、ストーカーだったこともあるような性格とわかってくる‥

松永七菜は、友達のあくつに、ネットのコスプレ掲示板にこんなのが流れていると、交際し始めたばかりの斉藤の写真を見せられます。
じつは家庭にも問題が…
兄の優介は優秀だったのですが、大学入学後次第におかしくなり、一時行方不明に。
長野の団体の施設で、主催者らとフリーセックスに‥?

セイタカとあだ名で呼ばれていた福田良太。
コンビニでバイトをしていると、同じ団地の子供が万引きに来るのです。
母は出て行き、ぼけてしまった祖母と暮らしていました。
コンビニの先輩格で実質仕切っている田岡さんという20代後半の男性が、勉強を教えてくれて、次第に成績が上がっていきます。
良太は斉藤の友達なのですが、微妙な嫉妬も。
田岡はびっくりするほど親切なのですが、じつは…くらい性癖がありました。

男の子は、た、確かに~ふがいないかも…
悪い子じゃないんで!
いや不倫ではあったけど~よく知りもしないのに誘われるままにコスプレとは…
まあ当事者だけの問題でしょ。
ネットにのせたり、近所に写真配ったりする方が悪質。
高校生がこんな目に合うとは。外に出られなくなるのはわかるけど、これは~立ち直りましょう。ぷぷ。

斉藤クンは母親が助産師なので、妊婦の声が溢れる家庭で育ったのでした。
この母の人生も‥
苦難もあるけれど、時に理解者も出てきてくれて、救いもあります。
漢方薬局のリウ先生とか。
斉藤の担任ののっちーこと野村先生も、頼りないけど優しいし。
母親になる女達のたくましさや、生まれ出る生命の必死さが、厚みを出していますね。

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